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見ないで流すと損をする? 色や形などで健康状態を今日からチェック

2018-02-21 18:30:55


執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
もし、今お食事中でしたら、すみません。しかしカラダにとっての大切なお話を一つ。
それはトイレにまつわるお話。
当たり前のことですが、誰だって大便をしますよね。
そこで、あなたは自分の大便をしっかり観察することはありますか?
「臭いものには蓋」とばかりに、サッサと流してしまうことが多いのかもしれません。
しかしちょっと待ってください、大便は単なる排泄物ではありません。
健康状態がタップリ詰まった「大きな便り(大便)」と言われるくらいです。
今回は、大便からわかる健康状態についてご説明したいと思います。

便が排出されるメカニズム


大便は「食べ物の残りカス」というイメージが強いですが、実際のところカスの部分は全体の7%ほどにすぎません。
健康な人では水分が80%を占め、残りの固形分20%のうち3分の1ずつが、古くなった腸粘膜、腸内細菌とその死骸、そして食べ物のカスになります。
口から食べ物が入り大便として排泄されるまでの時間は、およそ24~72時間といわれます。
口から肛門まで、消化管の長さは約9メートル。
口や胃を通過すると十二指腸で排泄物らしい色がつきます。
その後、小腸を通り大腸に送られてきたときはまだ液状です。
ここから結腸を進む間に水分を吸収し、少しずつ硬くなりS字結腸にいったん蓄積されます。
さらに直腸に移動してある程度溜まると、センサーが脳に司令を出します。
これにより、私たちは便意を感じてトイレに行き、肛門と括約筋が緩み大便が排出される…というプロセスをたどるのです。

大便の観察指標:形・硬さ・色・におい


大便の観察を「観便(かんべん)」と表現する傾向もあるようです。
それはさておき、便で体調を知るためのチェックポイントは「形・硬さ・色・におい」です。

形状と硬さ


・バナナウンチ
⇒ 腸内の善玉菌が優勢で絶好調。
水分70~80%でバナナ状の大便が1~2本、いきまないのにするりと出て、拭かなくてもよいくらいです。
この形になるのは、直腸からすんなり出た証なのです。
便器に落ちると繊維分が多いのでゆっくりプクプクと沈んでいきます。
・コロコロウンチ、カチカチウンチ
⇒ 腸内の悪玉菌が優勢。便秘時に多く、水分70%以下です。
さらに、水分が60%を割るとカチカチ状になります。
大腸に長くとどまり過ぎて水分量が減るとこのような状態になります。
・びしゃびしゃウンチ
⇒ 腸内の悪玉菌が優勢で下痢状態の大便。
水分量は90%以上で、大腸で水分が吸収できないためこのような状態になります。
・細いウンチ
 途中で切れやすく、排出しても爽快感に乏しい大便です。食物繊維が不足している可能性があります。


大便の色を決めるのは胆汁です。
胆汁自体は緑色で、胆汁色素「ビリルビン」が酸性だと「黄色」、アルカリ性だと「黒ずんだ茶色」に変色します。
そして、腸内で善玉菌が優勢だと弱酸性になるため、健康な大便の色は「黄色から黄褐色」、いわゆる「黄金色」です。
これに対し、腸内環境が悪かったり病気が影響したりすると、便の色は次のようになります。
・黒(タール便)
⇒ 胃、食道、十二指腸に出血の可能性があります。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなどが疑われます。
・白や灰色
⇒ 胆汁が腸内に分泌されていないか流れが悪くなっている可能性があります。
また、下痢でなければ、肝炎、胆管結石、肝臓がん、胆管がんなどが疑われます。
さらに、白色下痢便だとロタウィルスの感染が考えられます。
・赤
⇒ 肛門近くの器官から出血している可能性があります。
また、大便そのものが赤もしくは赤黒い場合は、大腸炎、大腸ポリープ、大腸がんが疑われます。
便に血が付着しているといぼ痔や切れ痔が考えられます。
・緑
⇒ 緑の濃い野菜を多く食べると便が緑色になる場合があります。
また、溶血性黄疸(※)では緑の泥状の便になることがあります。
※コトバンク『黄疸のいろいろ』(https://kotobank.jp/word/%E9%BB%84%E7%96%B8%E3%81%AE%E3%81%84%E3%82%8D%E3%81%84%E3%82%8D-793517)

におい


・それほどにおわない
⇒ 腸内の善玉菌が優勢を保っている状態です。
糖分が分解されるときに出る酢酸や乳酸のにおいが中心なので、「臭くてたまらない」においにはなりません。
ちなみに、生まれて初めてのウンチは、においがありません。
まだ腸内細菌がいないからです。
また、母乳やミルクを飲んでいるうちは、甘酸っぱいにおいのウンチがでます。
乳類に善玉菌であるビフィズス菌が多く含まれているからです。
・においがきつい(クサい!)
⇒ 悪玉菌が優勢の腸内環境です。
悪玉菌がたんぱく質を分解したとき発生する「インドール」や「スカトール」など腐敗物質が悪臭のもとになります。
たとえば、肉食中心の人の腸内は、悪玉菌「ウェルシュ菌」に好環境です。
ストレスや睡眠不足が続いても悪玉菌は繁殖しやすくなります。
このような腸内環境であると、大便やおならは臭くなる傾向にあります。
ところで、「世界一かぐわしいにおいのウンチ」を出す動物をご存じでしょうか?
それはユーカリを常食するコアラなんだそうです。
そこまで良い香り・・・とはいかなくても、バナナ状にするっと出て、黄金色をしていてにおいがほとんどない、そんな大便が出る毎日にしたいものです。
「大便の観察」は健康状態を把握する絶好の機会、さっそく次回からはじっくり観察してみましょう。
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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情報提供元: mocosuku

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