エンタメ
2025-12-03 06:00
漫画『ルックバック』が実写映画化されることが決定した。2026年に公開され、監督・脚本・編集は是枝裕和が務める。原作者・藤本タツキ作品の実写化は初となり、映画は原作同様に小学生時代からはじまる13年にわたる2人の主人公・藤野、京本の軌跡を美しい四季とともに丁寧に描く。撮影はすでに終了しており、秋田県にかほ市を中心に、地元の方々の協力のもと豊かな四季を通じて行われ、現在は編集作業に入っている。
【画像】秋田県の豪雪で撮影!公開された『ルックバック』実写映画ビジュアル
映画の配給はK2 Picturesで、日本国内のほか韓国、台湾での公開も決定しており、全世界での公開に向けて準備中。是枝監督は『ルックバック』が紡ぐ切実な物語に魅了された1人で、偶然立ち寄った書店で表紙の“背中”に惹かれて購入し、一気に読んだという。「きっと藤本タツキさんはこの作品を描かないと先に進めなかったのだろうなと、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。自分にとっては、『誰も知らない』がそんな作品でした」と初めて読んだ感想をコメント。
そんな原作との出会いのあと、今回のプロデューサー・小出大樹より、『ルックバック』の実写映画化のオファーを受け、原作・藤本タツキと対面。その帰り道に、「“やらないわけにはいかない”と覚悟を決めた」と打ち明けた。
一方、藤本は自身が初めて観た是枝監督作品に『海街dairy』を挙げ、細やかな演出を絶賛し、今回の実写映画化に「是枝監督がルックバックを撮ってくれるなら僕はもう何も言う事はないです。楽しみにしています!」と全幅の信頼を寄せている。
また、第1弾ビジュアルとなるティザービジュアル2点も解禁。雪深い道を歩く2人の後ろ姿、部屋で机に向き合い漫画を描く2人、ともに劇中の印象的なシーンが映し出されている。
『ルックバック』は2021年に少年ジャンプ+で公開された、ひたむきに漫画家を目指す2人の少女を描く青春物語。小学4年生の藤野と不登校の同級生・京本2人の漫画を通した成長ストーリーで、ある日、すべてを打ち砕く出来事が起きる。2人が描いた4コマ漫画が学年新聞に掲載されてから始まる青春物ストーリーで、中学生、高校生…と2人の人生を描いている。
公開されると当時、著名なクリエイター陣をはじめとした数多くの漫画ファンの間で話題を呼び、「このマンガがすごい!2022」オトコ編第1位を獲得。2024年には劇場アニメ化され大ヒットとなり、第48回日本アカデミー賞で「最優秀アニメーション作品賞」、「クリエイティブ貢献賞」の2部門を受賞。さらに、世界最大規模のアニメーション映画祭である「アヌシー国際アニメーション映画祭」をはじめ世界各地で上映され、国内外からの高い評価を受けている。
■脚本・監督・編集/是枝裕和コメント
京都からの新幹線の帰り、品川駅の本屋に平積みされていた表紙の「背中」に惹かれて、思わず手に取ったのが、「ルックバック」との出会いでした。その晩、一気に読みました。
漫画と映画でジャンルは違いますが、同じ作り手として、覚悟が切実に伝わってくる作品で、きっと藤本タツキさんはこの作品を描かないと先に進めなかったのだろうなと、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。自分にとっては、『誰も知らない』がそんな作品でした。
その出会いのあと、小出プロデューサーから「ルックバック」を実写映画に、という誘いを受け、藤本さんにお会いする機会をいただきました。まずは、このような作品を世に産み落としていただいたこと、その作品に同時代に出会うことができたことへの感謝をお伝えできればと思っていたのですが、その帰り道、「やらないわけにはいかない」と覚悟を決めたことを覚えています。撮影は終了し、現在、編集中ではありますが、とても豊かなものが映し出される作品になるのではないかと思います。
■原作/藤本タツキコメント
是枝監督作品で初めて見たのは『海街diary』です。主人公が新しく住む事になる家の中や、町の食堂の中の家具などがとても生活感があって物語に説得力を持たせるものになっていました。物語に関わらない細かい演技なども、キャラクターが日々、僕達の見えない所で生きていると思わせるもので感動しました。是枝監督がルックバックを撮ってくれるなら僕はもう何も言う事はないです。楽しみにしています!
■企画・プロデューサー/小出大樹
ジャンプ+で公開された日に何度も読み返しました。衝撃でした。すごいものを読んでしまったと思いました。様々な感情とともに、ぼくは、藤野の背中から、なにか強い力をもらった気がしました。
その矢先、藤本タツキさんにご挨拶できる日がありました。藤本さんに読んだ直後の感想を伝えたいと思っていたのですが、ぼくは、間際になって、この漫画を、是枝監督による実写映画にさせていただけないかと伝えたいと思っていることに気がつきました。
是枝監督とは、ぼくが学生の頃に受けていた授業の先生として出会い、教室の席からその背中をみつめていました。『誰も知らない』で、1年をかけて四季をめぐりながら子どもたちの成長を撮影したこと、『海街diary』や『奇跡』で、子役の方に台本を渡さずにセリフを口伝えで演出されたことなど、これまで見聞きした話が思い出されました。なによりも、『誰も知らない』を観た際に抱いた強い感情が呼び起こされ、考えれば考えるほど、この実写映画化に際しては、是枝監督しかいないのではないかと思い、お声がけしました。
是枝監督をはじめ、キャストとスタッフの皆さん、秋田県にかほ市の方々と、四季を通じて、出来うる限り丁寧に撮影してきました。力を尽くして作りますので、楽しみにしていただければと思います。
『ルックバック』実体験反映 チェンソーマン作者、奨学金の返済で漫画描く
チェンソーマン作者、作品ヒットに号泣 映画『ルックバック』は「ここまで真摯に作ってもらえる事が人生でもうないのでは」
藤本タツキ氏の短編8作品アニメ化決定 チェンソーマン、ルックバックの原型
劇場アニメ『ルックバック展』来年1月開催 押山清高が主催「人が絵を描くとは何か」
【日本アカデミー賞】最優秀アニメーション作品賞は『ルックバック』押山清高監督、宮崎駿監督との秘話を明かす
【画像】秋田県の豪雪で撮影!公開された『ルックバック』実写映画ビジュアル
映画の配給はK2 Picturesで、日本国内のほか韓国、台湾での公開も決定しており、全世界での公開に向けて準備中。是枝監督は『ルックバック』が紡ぐ切実な物語に魅了された1人で、偶然立ち寄った書店で表紙の“背中”に惹かれて購入し、一気に読んだという。「きっと藤本タツキさんはこの作品を描かないと先に進めなかったのだろうなと、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。自分にとっては、『誰も知らない』がそんな作品でした」と初めて読んだ感想をコメント。
そんな原作との出会いのあと、今回のプロデューサー・小出大樹より、『ルックバック』の実写映画化のオファーを受け、原作・藤本タツキと対面。その帰り道に、「“やらないわけにはいかない”と覚悟を決めた」と打ち明けた。
一方、藤本は自身が初めて観た是枝監督作品に『海街dairy』を挙げ、細やかな演出を絶賛し、今回の実写映画化に「是枝監督がルックバックを撮ってくれるなら僕はもう何も言う事はないです。楽しみにしています!」と全幅の信頼を寄せている。
また、第1弾ビジュアルとなるティザービジュアル2点も解禁。雪深い道を歩く2人の後ろ姿、部屋で机に向き合い漫画を描く2人、ともに劇中の印象的なシーンが映し出されている。
『ルックバック』は2021年に少年ジャンプ+で公開された、ひたむきに漫画家を目指す2人の少女を描く青春物語。小学4年生の藤野と不登校の同級生・京本2人の漫画を通した成長ストーリーで、ある日、すべてを打ち砕く出来事が起きる。2人が描いた4コマ漫画が学年新聞に掲載されてから始まる青春物ストーリーで、中学生、高校生…と2人の人生を描いている。
公開されると当時、著名なクリエイター陣をはじめとした数多くの漫画ファンの間で話題を呼び、「このマンガがすごい!2022」オトコ編第1位を獲得。2024年には劇場アニメ化され大ヒットとなり、第48回日本アカデミー賞で「最優秀アニメーション作品賞」、「クリエイティブ貢献賞」の2部門を受賞。さらに、世界最大規模のアニメーション映画祭である「アヌシー国際アニメーション映画祭」をはじめ世界各地で上映され、国内外からの高い評価を受けている。
■脚本・監督・編集/是枝裕和コメント
京都からの新幹線の帰り、品川駅の本屋に平積みされていた表紙の「背中」に惹かれて、思わず手に取ったのが、「ルックバック」との出会いでした。その晩、一気に読みました。
漫画と映画でジャンルは違いますが、同じ作り手として、覚悟が切実に伝わってくる作品で、きっと藤本タツキさんはこの作品を描かないと先に進めなかったのだろうなと、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。自分にとっては、『誰も知らない』がそんな作品でした。
その出会いのあと、小出プロデューサーから「ルックバック」を実写映画に、という誘いを受け、藤本さんにお会いする機会をいただきました。まずは、このような作品を世に産み落としていただいたこと、その作品に同時代に出会うことができたことへの感謝をお伝えできればと思っていたのですが、その帰り道、「やらないわけにはいかない」と覚悟を決めたことを覚えています。撮影は終了し、現在、編集中ではありますが、とても豊かなものが映し出される作品になるのではないかと思います。
■原作/藤本タツキコメント
是枝監督作品で初めて見たのは『海街diary』です。主人公が新しく住む事になる家の中や、町の食堂の中の家具などがとても生活感があって物語に説得力を持たせるものになっていました。物語に関わらない細かい演技なども、キャラクターが日々、僕達の見えない所で生きていると思わせるもので感動しました。是枝監督がルックバックを撮ってくれるなら僕はもう何も言う事はないです。楽しみにしています!
■企画・プロデューサー/小出大樹
ジャンプ+で公開された日に何度も読み返しました。衝撃でした。すごいものを読んでしまったと思いました。様々な感情とともに、ぼくは、藤野の背中から、なにか強い力をもらった気がしました。
その矢先、藤本タツキさんにご挨拶できる日がありました。藤本さんに読んだ直後の感想を伝えたいと思っていたのですが、ぼくは、間際になって、この漫画を、是枝監督による実写映画にさせていただけないかと伝えたいと思っていることに気がつきました。
是枝監督とは、ぼくが学生の頃に受けていた授業の先生として出会い、教室の席からその背中をみつめていました。『誰も知らない』で、1年をかけて四季をめぐりながら子どもたちの成長を撮影したこと、『海街diary』や『奇跡』で、子役の方に台本を渡さずにセリフを口伝えで演出されたことなど、これまで見聞きした話が思い出されました。なによりも、『誰も知らない』を観た際に抱いた強い感情が呼び起こされ、考えれば考えるほど、この実写映画化に際しては、是枝監督しかいないのではないかと思い、お声がけしました。
是枝監督をはじめ、キャストとスタッフの皆さん、秋田県にかほ市の方々と、四季を通じて、出来うる限り丁寧に撮影してきました。力を尽くして作りますので、楽しみにしていただければと思います。
関連記事
『ルックバック』実体験反映 チェンソーマン作者、奨学金の返済で漫画描く
チェンソーマン作者、作品ヒットに号泣 映画『ルックバック』は「ここまで真摯に作ってもらえる事が人生でもうないのでは」
藤本タツキ氏の短編8作品アニメ化決定 チェンソーマン、ルックバックの原型
劇場アニメ『ルックバック展』来年1月開催 押山清高が主催「人が絵を描くとは何か」
【日本アカデミー賞】最優秀アニメーション作品賞は『ルックバック』押山清高監督、宮崎駿監督との秘話を明かす
