オーディオの主流になる? CDよりも音がよい「ハイレゾ」の歴史と高音質の理由
2016-10-28 10:00:00
2014年に一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)に、それまで別々だった呼び方や定義が周囲に告知され、さらに一般社団法人日本オーディオ協会(JAS)によって細かな定義やロゴ(推奨ロゴ)が発表されたのが「ハイレゾ」ことハイレゾリューションオーディオです。
それまで、各社が思い思いに定義していたり、仕様を決めていたりと、バラバラだったものが統一されました。これにより、オーディオ業界がハイレゾリューションオーディオという分野を確立し、それに向けた製品展開が行われるようになったわけです。
実際ハイレゾってどういうものなの?
これまで私たちが聞いていた音楽は、音楽CD(CD-DA)の音質が基準となっていました。サンプリング周波数が44.1kHz、量子化ビット数が16ビットというのがそれです。
これに加え、DAT(デジタルオーディオテープ)のサンプリング周波数48kHz/16ビットというものが音楽データの標準的な仕様とされていました。
もちろん、これらよりも低いサンプリング周波数や量子化ビット数の音楽データも存在しており、携帯音楽プレーヤーなどで利用されています。
これに対してハイレゾは、44.1kHz/16ビット、または48kHz/16ビットの仕様を超える音楽データのことを言います。一般的にはハイレゾ音源は96kHz/24ビット、またはそれ以上とされています。
ハイレゾを簡潔に説明するなら「音楽CDやDATのクオリティを超える音楽データ」ということになります。
高音質であるというこだわり
音楽を聴くことにこだわりを持つ人、いわゆるオーディオマニアと呼ばれる購買層は少なからず存在しており、そうした人たちは、可能な限り高音質の音源を求めます。
実際問題としてハイレゾ音源とCD音源の差が明確にわからない人もいます しかし、明らかに違って聞こえるという人も多くいます。 そうした人たちに、ハイレゾ音源・ハイレゾ対応機器が受け入れられているのです。
再生には、ハイレゾに対応した機器が必要
ちなみにハイレゾ音源の再生ですが、従来のオーディオ機器では再生ができません。 96kHz/24ビット以上のハイレゾ音源の再生をサポートした機器が必要になります。
ハイレゾ再生に対応している機器には、ハイレゾ対応をうたうロゴが貼られているので区別できるようになっています。最近では、スマホなどでもハイレゾ再生が可能になっており、かなりハードルが低くなってきています。
ハイレゾ音源をダウンロード販売するサイトも登場しています。 また、これまでハイレゾ再生に対応した携帯音楽プレーヤーは、安くて10万円、高いと20万円を超える製品が多く、おいそれと購入できる環境ではなかったのですが、最近ではソニーのウォークマンシリーズなどで2万円台から購入できるようになってきています。
「ハイレゾなんて人間の耳では区別ができない」なんて言っていた人達も、いまから数年後には、当たり前にハイレゾ音源の音楽を聴くようになっているかもしれません。
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情報提供元: クチコミ.jp