人気スタイリスト大草直子さんに学ぶ毎朝3分で服を選ぶコツ
2018-02-12 18:00:00
真の「時短クローゼット」は色やアイテムがセグメントされている
トップスタイリストとして、走り続けている著者にも、おしゃれに迷い、まるでトンネルに入り込んでしまったようにつらい時期があったといいます。クローゼットにはたくさんの服が並んでいるのにスタイリングが全然決まらない。絵の具の箱をひっくり返したような色が、まさに、ちらばっていたのだとか。私たちの日々も、季節が変われば「いつも同じ色ばかり着ているから、違う色に挑戦しよう」「パンツがほとんどだから、スカートも買わなくちゃ」などと、おしゃれのアップデートについ奔走しがちです。
しかし、著者はあれこれ思わなくて大丈夫だとアドバイスしています。具体的には、ベーシックカラーの色数は絞り、濃淡や素材違いを揃える。アイテムは、ミモレ丈のスカートならば、その丈でコットン、リネン、シルクなどと素材を豊かに揃える。
色やアイテムがセグメントされて、少しずつ違うものが揃うクローゼットこそ、本当の「時短クローゼット」だといえるようです。
似合うものも世代交代するから定期的に断捨離を
20代前半から後半へ、そして30代へと移行していくと、周りがもとめる女性像も変われば、自身のビジュアルの変化も少しずつ出てくるものです。今まで似合っていたものが、しっくりこない。ある朝、はたと気がついてしまい、どうしたらよいのか分からいということがあります。著者自身も、この状態を2回経験しているといいます。1度目は34歳頃、2度目は41歳から43歳頃であったとか。
首が長く、肩が小さい著者は、タートルネックが似合うと確信していましたが、ある日なんだかぼんやりしているように見えたのだといいます。最初は「むくんでいるのかな」と思っていたら似合っていないことにはっきり気づいて。写真を撮ってみたら、タートルネックを着るのに大切な「かりっとした肩」が知らないうちに無くなっていたので、タートルネックを断捨離。新たに、今までいっさい着ていなかったシャツをワードローブに追加したといいます。
年齢とともに変化した自身にとって、とびきり似合うわけではないアイテムには、もう固執しない。捨てる勇気を持ったとき、今の自分に似合う新しいアイテムが登場するのかもしれません。
仕事服の感覚は“減価償却”で考える
生活の中で、ファッションに使うことができる予算には限りがあります。ファストファッションは、流行りのテイストが手軽に楽しめる心強い味方です。しかし、ここぞというときには、やはり少し難しい一面もあるようです。結婚式は、新郎新婦やご親族が家紋入りの留めそでやタキシードを着ているとしたら、そこに合せるのが筋というものだと著者はいいます。仕事服も同様に、しっかりとした肩書きがあり、キャリアを重ねた人がファストファッションで仕事服を揃えているとしたら、もったいないことであるとか。。。
本来、服に表れるべき、その人の知性や信頼感、誠実さが出にくいため、着ている服で損をしているのだというのです。逆にインナーのブラウスは安くても着倒してしまい、フォーマルな場所で着るスーツはそれなりのプライスを投資。超ベーシックなテーラードジャケットは、5年は着られるといいます。
「5年着ること」を考えて、着る季節、着る頻度、着る年月を逆算すけば、投資して使ってよい適正価格がおのずと見えてくるようです。
自分の仕事と、置かれたポジション。そして、これからどうなっていきたいのか。仕事服は減価償却の感覚でセレクトすれば、もう迷わずにすみそうです。
☆参考文献
『毎朝3分で服を選べる人になる』
著者:大草直子
発行:光文社
定価:1300円(税別)
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情報提供元: michill (ミチル)