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映画「ノストラダムスの大予言」から推測すれば、あれはもしかして現代!?

2020-07-30 19:30:00

「ノストラダムスの大予言」著者・五島勉(90)が6月に死去されていた。本の発売は1973年(昭和48年)11月、特にショッキングだったのは“迫りくる1999年7の月、人類滅亡の日”というサブタイトルだ。250万部を売り上げる大ベストセラーとなった。

約25年後という遠そうで近くもない未来に人類は滅びてしまう…これには子どもも大人も恐怖に震えた。「どうせ1999年にみんな死んじゃうんだ!」とヤケクソに叫んだ子どもは全国に大勢いたはず(笑)。

ノストラダムスの大予言 迫りくる1999年7の月人類滅亡の日 (ノン・ブック)

と、久しぶりに昔をプレイバックした記憶の中でふと引っかかることがあった。

「ノストラダムスの大予言って映画化したよな?」――――― 。

スクリーンで観た記憶があるからだ。調べてみると、1974年8月上映、タイトルは「ノストラダムスの大予言 ~Catastrophe 1999~」(東宝)、同時上映「ルパン三世 念力珍大作戦」(なんと実写版)。この年の邦画興行収入第2位を記録するヒット作だった。

ただ、映画化を知っている人は案外少ないかもしれない。というのもビデオ化・DVD化されていないからである。

記憶では、確か丹波哲郎さんが出ていて、岸田今日子さんがナレーションをしていたはず。リサーチしてみるとやっぱりそうだった。

【1974年上映「ノストラダムスの大予言 -Catastrophe 1999-】

昭和40年男 No.15 (2012年09月11日発売)
Fujisan.co.jpより

監督:舛田利雄

ナレーター:中江真司

     :岸田今日子

キャスト:丹波哲郎

     黒沢年男

     由美かおる

     司葉子

音楽:冨田勲

ストーリー:大気汚染の分析に取り組む、東京にある西山良玄環境研究所がこう訴えた。現在のまま自然破壊や大気汚染が進めば、異常気象の原因ともなり、早魃や冷害、洪水を招いて、行く行くは地球が破滅する。人類滅亡の日はノストラダムスの予言通りになる―――。

そんな中、一つの能力が異常に発達した子供達が出現する。歩いてはいるのだが凄いスピードで走る子供、ジャンプ力のみ異常に増大した女の子、電子計算器に劣らぬ計算能力をもつ幼児…。そして奇型児出産率が30%を越え、植物人間、新しいクル病の発生等々、異常で奇怪な事件や現象が日本各地で起り始めていた。

一方、世界各地ではピラミッドに吹雪が舞い、大洋が氷結して巨大客船を氷でとざしてしまった。東南アジアでは大旱魃が襲い一千万人近い人々が餓死線上をさまよった。

ニューギニア奥地に起った異常現象調査のため派遣された国連調査団は全員消息不明となってしまった。飛行中のSSTが突如爆発、北極では氷山が溶け、東京には猛烈な豪雨、そして、米国、オーストラリア・カナダなど主要食糧生産国は、大洪水、異常高温と早魃によりほぼ全滅となった。都市は完全にパニック状態となり、食糧確保のため群集は狂気のように食糧倉庫やスーパーマーケットを襲った。そしてそれらの狂乱の下界の状況に呼応するかの如く、太陽が濃いスモッグに蔽われて青緑色に変り、街全体が変色してきた。やがて、津波、地震、火山爆発など、世界各地で起りつつある現象は、全てが一つの方向を示していた…人類滅亡。

西山良玄はこのような人類滅亡の危機の中でこれを救う道は、学者の英智と政治の決断実行力しかないことを必死に訴えた。現代の人類が、環境破壊やエネルギー資源の争奪戦を続けるかぎり、ノストラダムスの予言のように、人類は破滅の道を歩むしかないと…。 

【キネマ旬報データベースより一部引用】

映像化が禁止になったのは、ニューギニア原住民が食人する部分や、放射能で人間が異形するとして映したデザインに対し反核団体から抗議があったためとされる。

ただし、なぜかイタリアから映画副題の「Catastrophe 1999」というタイトルでDVDがリリースされているそうだ。マニアはこれを購入して観ているとか。

映画が予言していたとは思えぬか?

検索している中で、少しだけだが映像を見ることができた。

「大地と大地は消えてゆく、そしてもう晴れることはなくなった…」という岸田今日子のナレーション。火山爆発、地震、津波といった特撮シーンがたっぷり。都心が交通マヒ、街のあちこちで爆発が発生、若者は自暴自棄になり、暴走族までバイクごと崖からダイブ…といった感じ。

ブームだった子供の頃、予言に出てくる“恐怖の大魔王”はUFOだ宇宙人だと決めつけていたので、映画館で観ていて「UFOは出てこないの?」と思った記憶がある。そう、映画では、恐怖の大魔王は「環境問題・天変地異」として描かれた。これはあくまでも制作が決めたテーゼだっただろうが、今あの映画の内容を改めて知り、おや? と思った。

考えてみれば、46年前はオゾン層の破壊とか温暖化とか、そんなワードは一般的でなかった。観た者はSF的な創作くらいにしか思わなかっただろう。

しかし、だ「この映画は2020年の現代を予言していたのか?」とも受け取れないか。

ノストラダムスの予言書は曖昧に書かれていて解釈によって変わるというが、穿った考え方をしたら1999年と解読したのが間違いで本当は現代辺りを予言していたのではなかろうか!? とも。

近年、地球がおかしい。温暖化による影響か大雨による洪水、寒波と熱波が襲う。大きな地震や火山の噴火が頻繁に発生している。イナゴの大発生なんてのもあるし、大きめの隕石だって世界のあちこちで落下している…。

奇しくも五島勉さんが亡くなった今年、新型コロナウイルスが世界的大流行の猛威を奮っている。人類滅亡は大げさとしても早く治療方法を見つけなければ世界人口を大きく減少させる危機的状態といえなくもない。

大予言にあった「その時マルスは立ち上がるだろう」のマルスはどこの誰なのか知りたい。頑張れマルス!

 

…最後はオカルトなゾーンへ入ってしまった。ノストラダムスの予言は「当たっていた」という後付け的中が大半なので、考察した“映画が現代を予言!?”に関しては、さらりと流してくれればいい。

とはいえ、信じるか信じないかはあなた次第!?というワードが出てくるあのテレビ番組で紹介されてもおかしくない気はする。

情報提供元: マガジンサミット

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