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アツくもカラくもないのに、食事中に汗をかくのは危険?

2016-12-06 12:00:58


執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
暑い季節ではなく、辛いものを食べているわけでもないのに、なぜか食事中に汗をかいてしまうことはありませんか?
周りに心配されると、恥ずかしくなって余計に汗をかいてしまうこともあるかもしれません。そして、この「食事中の汗」は、身体の不調のサインかもしれないのです。
ここでは「食事中の汗」について、考えられる原因をご紹介していきましょう。

糖尿病の初期症状の場合


インスリンの作用が不十分なためにブドウ糖が有効に使われず、血糖値が高くなる糖尿病。
自覚症状が現れにくいといわれていて、気がついた時にはさまざまな合併症を引き起こしていることも少なくありません。暑いわけでもないのに顔や胸、頭に異常に汗をかいたり、辛い物を食べていないのに食事中に汗をかいたりするのは、糖尿病の初期症状のひとつです。
これは、糖尿病神経障害と呼ばれるもので自律神経の障害です。自律神経が乱れると食事中に顔や頭、首に汗をかくようなります。
ほかにも糖尿病には次のような初期症状がみられます。
・何もしていないのに体重が減る
・頻繁に多量の尿が出る
・やたらと喉が渇く
・手足がしびれる
・甘いものが急にほしくなる

胃腸が弱っている場合


通常であれば、不要となった体内の水分は尿として排出されます。
しかし、胃腸が弱っている場合は尿ではなく汗として排出されることがあります。とくに首から汗をかく場合は、体内の解毒作用がうまく働いていない証拠です。
また、頭からの汗は胃腸系が弱っている証拠ともいえるでしょう。
胃腸が弱っているときに食事をとると汗をかくのは、お腹が冷えているため、身体の熱が頭にあがってくることが要因だと考えられます。
ほかにも胃腸が弱っているときには次の症状がみられます。

・食欲不振
・下痢
・便秘
・身体がだるい


味覚性多汗症の場合


味覚性多汗症は、局所多汗症のひとつです。食事でなんらかの刺激物を食べたときなどに、額や顔だけでなく、特定の部位から非常に多くの発汗が起きます。
一見したところ、食事の内容と多汗症の関係はないように思えますが、味覚神経への刺激が過度に働くことで汗をかいてしまうことがあります。
辛いもの以外でも、肉類や酸味のあるものでも汗をかくことが多く、極端な場合はアイスクリームを食べながらでも汗をかいてしまうことがあります。
味覚が過敏になり過ぎているのです。
ですから、ひどい場合には神経内科を受診して相談しましょう。

自律神経失調症


典型的なものは、更年期障害です。顔のほてりや食事中に急に汗が出たりします。
ほかには、不定愁訴と呼ばれるさまざまな症状があります。
・疲れ
・めまい
・動悸
・不眠
・便秘・下痢
・微熱
・耳鳴り


汗のかき方


温熱性発汗


外気温が高くなったり運動をして体温が上がったりすると、体温を正常に戻そうとするために汗をかきます。汗をかいて熱を放熱して、体温を下げます。

精神性発汗


緊張や不安で交感神経が優位になり、汗をかきます。ストレス、精神的刺激、心理的刺激などで起こります。

味覚性発汗


辛いものなどを食べたときに起こるものです。辛味成分が体温を上昇させ、汗をかくのでダイエットなどに利用されています。
いかがでしたでしょうか。ひとくちに食事中に汗をかくといっても、さまざまなことが要因になります。気になるようであれば、病院で診てもらうと安心ですね。
<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

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情報提供元: mocosuku

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