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妊娠中は土や毛が食べたくなる!? 「異食症」とは

2016-12-10 21:30:38


執筆:Mocosuku編集部
監修:坂本 忍(医師・公認スポーツドクター・日本オリンピック委員会強化スタッフ)

妊娠中はお腹にいる子どもへ栄養を送るためにも、いつも以上に食欲が増す人が多いです。
ところが妊婦のなかには「無性に土が食べたい」「土壁がなめたくなった」などという声もあるのだとか。
実はこれは「異食症」というもので、青年期以前の子どもや、妊婦に多くみられる病気です。
どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

異食症とはどういう病気?


異食症とは、少なくとも1か月以上にわたり栄養価のないもの、普通では口にしないようなものを無性に食べたくなる症状のことを言います。
食べたくなるものとしては主に次のものが挙げられます。
・土
・紙
・毛
・氷
・炭
・チョーク
・粘土

異常な量の氷を食べてしまう「氷食症」は大人に多く、土を食べてしまう「土食症」は子どもに多いと言われています。
また精神的なストレスから、体毛やカーペットに落ちた髪の毛をとって食べる「食毛症」も多いようです。
なかには乾燥したペンキのかけらや金属片、ガソリンなど危険なものを食べてしまうこともあります。
さらに、洗剤やアイシャドウ、プラスチック、クッションなどの特殊なものを口にして、胃に詰まって病院へ運ばれるケースもあるのです。
しかしながら通常であれば一時的なものであることが多く、治療の余地があります。

異食症の原因


異食症の原因については具体的な研究が進んでおらず、まだ不明な点も多いです。
しかし鉄や亜鉛、その他の栄養が欠乏していることにより、異食症を引き起こしているのではないかとも考えられています。
特に妊娠中は貧血ぎみで鉄分が不足していることがあります。そのため、鉄欠乏性貧血にかかり「氷や火を通していない生のジャガイモ、小麦粉を食べる」といった異常行動に出るようです。
また鉄欠乏により脳へ酸素が正常に送られず、満腹中枢や体温調節に傷害が起こり、特定のものを食べたくなる傾向があります。
ほかにも無理なダイエットによる栄養不足が原因で異食症になることもあります。
さらに妊婦でなくとも、強度貧血や慢性貧血の患者のなかにも氷をかじる人は多いです。

異食症の治療法


異食症は、強迫性障害などの心理的な問題か、栄養不足が原因かによって心理療法や薬物療法などの対処法が違います。
心理的なことが問題な場合は、カウンセリングなどを通して根本的な要因を解決することが必要になります。
一方で栄養不足が原因の場合は、必要な栄養をとるよう心がける必要があります。
タンパク質や鉄分、鉄分の吸収を助けるビタミンCを中心に、バランスのいい食生活を心がけましょう。
また不足している栄養が摂りにくい場合は、サプリメントなどを活用するのもひとつの手です。

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情報提供元: mocosuku

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