“素敵ママ”にならないと? SNSやブログが与える影響と付き合い方
2017-01-18 21:30:03
執筆:座波 朝香(助産師、保健師、看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
育児中の日常の様子をSNSに投稿することがルーチンの人、見るだけの人など、SNSとの付き合い方はさまざまでしょう。
そんな中、周りのママが素敵に見えてしまい、悩む方もいます。
そこで、育児中のママにとって、SNSやブログが与える影響や、SNSとの付き合い方について考えてみました。
どんな風にSNSとつき合っていますか?
「ママ友のインスタグラムを見ると、素敵に見えてしまう。自分ももっと頑張らないといけないと、落ち込んでしまう」
「ママ友になりたてのときには、互いにSNSをフォローし合うことでつながることができるけれど、続かない」
「フォロワーが減ると、悲しい気持ちになる」
「投稿への反応を待つ間はむなしく感じるけれど、反応があると嬉しくてやめられない」
「過去の投稿を振り返ることで、子どもの成長を感じることができる」
「ママ友が投稿した育児の悩みや失敗談をみて、自分だけじゃないと励まされる。自分が投稿したときも、みんなが励ましてくれる」
この他にも、便利グッズや、お出かけ情報などの情報収集のためにSNSを使っているという方もいるでしょう。
「アレもコレも」で余裕のないママたちもいる
このように、ママたちがSNSを使う動機や付き合い方はさまざまですね。
中にはSNSで他のママの育児の様子を見ることで、自信をなくしているママもいるようです。また、育児・家事・仕事・自分のおしゃれや美容もなどと、他の人が余裕のある様子を見ると、自分に余裕がないときほど、比較して落ち込んでしまうこともあるでしょう。
ここで気をつけたいのは、「アレもコレも」と忙しくしていると余裕がなくなり、どれも中途半端になることです。
実際の育児相談では「子どもの夜泣きが良くならない」、「食事を食べてくれない」などの一般的な育児の悩みでも、話を聞いていくうちに、余裕がなく煮詰まりすぎていることが根本の悩みであることは、よくあることです。
そのような状態の場合、食事を作りながら子どもをあやしたり、仕事のことを考えながら子どもと接したりしていて、子どもと密に向き合うことができなくなってしまっていることがあります。
子どもは、たとえ赤ちゃんでも大人の様子にとても敏感です。
もしもほかのママが素敵に見えて自信をなくすことがあったとしたら、「アレもコレも」をほんの少しの期間はあきらめて、手抜きができることや人に任せられることは頼る、ということをおススメします。
気づけていますか?育児中の「孤独感」
子育ては何歳まで頑張れば楽になるということはなく、いつも「これでいいんだ」と認めてくれる人が身近にいることが、心の支えになるものです。
昔の子育ては、おじいちゃんおばあちゃん、親戚、ご近所さんなど、なんらかの形で子育てをサポートしてくれる人がいました。今は残念なことにサポートが少ないママが多くいます。
育児中のママを対象にしたある調査では、サポートをしてくれる人が少ないママほど、孤独感を感じやすいという結果が出ています。
ですから、たとえ素敵に輝いて見えるママでも、どこか孤独感を感じているのかもしれません。
また、SNSで他のママが輝いて見えるという方も、孤独感や自信のなさがあるのかもしれません。
SNS疲れにもご注意を!
ただ単純に「SNS疲れ」ということもあるかもしれません。
「SNS疲れ」は、スマホの普及、SNSの利用者が増えているなか出てきた言葉で、これはママたちだけでなくSNSを利用する人全般に起こりうるものです。
SNS上での自分の発言に対する周りの反応を意識しすぎてしまったり、つながっている人の投稿に対するリアクションを必ずしなくてはいけないと気をつかったりすることからくる精神的な疲れです。
もちろん、スマホの利用時間が長くなったり、頻繁になったりすると、目・肩・腰など身体にも負担を感じるようにもなります。
SNSとの付き合い方に迷ったり、SNS疲れを感じたりするようなときには、いったんやめてみるという選択もあります。
なるべく、直接的に顔を合わせることのできる人間関係を育むようにしてみるのも良いでしょう。
<執筆者プロフィール>
座波 朝香(ざは・あさか)
助産師・保健師・看護師。大手病院産婦人科勤務を経て、株式会社とらうべ社員。育児相談や妊婦・産婦指導に精通
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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情報提供元: mocosuku