20代にも漢方ブーム到来!クラシエが読み解く2025年人気漢方TOP10、女性の「3つの曲がり角」
2025-12-06 07:30:41
近年、薬膳が流行語大賞にノミネートされるなど、漢方や薬膳に対する世間の関心は大幅に高まっている。一般用漢方のトップシェアを誇るクラシエ薬品株式会社は、12月4日に今年最も注目を集めた漢方薬を発表する「KAMPO OF THE YEAR 2025」を開催した。
代表取締役社長の髙橋健二氏は「一般用の漢方薬市場は微増、医療用は拡大しており、まだまだ需要が高い状況です」と説明。市場規模の3分の1は風邪症状に用いられる「葛根湯」そして肥満や便秘に用いられる「防風通聖散」が占めているという。

また、漢方を取り入れているのは7割方が女性で、高齢者に限らず20代の若年層や40〜50代の更年期層でも大きなピークを迎えているとのこと。
髙橋氏は「人生100年時代を健やかに過ごすためには、1人ひとりがヘルスリテラシーを高め、健康知識を得て活用していくことが重要」だと語った。
続いて、ヘルスケア事業部マーケティング部課長の砂橋久瑠実氏より、2025年に売れた漢方薬TOP10が発表。今年は統計開始以来最も暑い夏となり、例年より長引く猛暑の影響で、ニキビや熱中症に関連する処方が大幅に伸びた。その一方で、空梅雨の影響により、気象病やむくみ症状に効く漢方の処方は縮小したという。

また、SNSによる情報拡散が若年層の漢方薬利用増加につながり、特に20代の男女ではニキビや吹き出物に用いられる「十味敗毒湯」や、精神不安・不眠に用いられる「加味帰脾湯」が大きく伸びた。砂橋氏は「肌トラブルなど、西洋薬では処方が難しい症状で漢方が広く使われるようになった」とコメントした。
イベント後半では「女性の身体の曲がり角」をテーマにトークセッションが行われ、40〜50代女性ゲストの大村香織氏と深山純青氏が、自身の体調や心の変化について率直に語り合った。
クラシエが実施した女性の「身体の曲がり角」調査では、世代が変わる直前のプレ世代で心身の変化を感じやすいことが判明。まず、大村氏は「今まではぐっすり寝られていたのに、夜中の2時ぐらいに突然目が覚めることがすごく増えました」と明かした。

これに対し、クラシエ薬品株式会社 ヘルスケア営業本部 ヘルスケア学術部 課長の山本政春氏は「漢方では気と血と水の捉え方というのがあり、3つが十分にある状態が健康と言われています。不眠の症状はストレスだけでなく、寝る前の陰の時間帯は血(けつ)をしっかりと補うことが大事です」と解説した。続いて深山氏は、代謝の変化について「50過ぎから、食べたものがそのまま身体に残った感じがします。体重やウエストも気になりますね」と話した。
山本氏は「漢方薬のメリットは、代謝を上げるところです。肥満が気になるようでしたら、汗を出させたりとか、排泄を整えてあげるということも大事。漢方の処方は体質によって大きく変わりますが『防風通聖散』は、便秘のタイプの方なら相性がいい」と説明した。
また深山氏は、月経が止まってしまったこともあると話し、山本氏は「漢方の世界では、女性は7の倍数、男性は8の倍数で変化します。その節目節目ではしっかり養生することが大事です。特に女性は気穴で月経があるので、しっかりと巡らせたり補ってあげた方がいい」とまとめた。また、クラシエは2026年1月から「漢方セラピー」20周年を記念したスペシャルムービーの全国公開や、女性特有の悩みに対応したパッケージを暖色デザインへ刷新すると発表。さらに、セルフケアを支援する「からだ鏡」システムは2026年3月末にリニューアルされ、より充実した体調管理のサポートが可能になるという。

特に年齢の節目を迎えた方、気候変動などで体調の変化が気になる方は、ぜひ活用してみてほしい。
情報提供元: マガジンサミット