髪の静電気は抜け毛の原因!? 乾燥する季節のヘアケアとは
2018-01-27 18:30:17
執筆:座波 朝香(助産師・保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
乾燥する季節です。とくにロングヘアーの方は、静電気に悩まされることはありませんか。
静電気が発生する髪の毛と、発生しない髪の毛…
なにか違ってそうなるのでしょうか。
今回は静電気と髪の毛に着目して、普段のヘアケアを見返してみましょう。
髪の毛の静電気
「髪の毛に静電気が発生する」と聞いても、縁のない方はピンとこないでしょう。
静電気と聞くと、一般的にドアノブに触れた瞬間「ビリビリッ」としびれるようなイメージですものね。
これが髪の毛で起こると、ブラッシングのときに後ろに逆立ってしまったり、服に首を通したら顔に髪の毛がまとわりついてしまったり、という現象になります。
髪の毛にこのような静電気が発生しやすいのは、乾燥や摩擦があるときです。
静電気は髪の毛のSOS!
静電気が発生するような状況下では、空気だけでなく髪の毛も乾燥しています。
髪の毛の乾燥が続くと、静電気の発生以外にも、いわゆるハリ、コシ、ツヤが不足してしまいます。
さらに、髪の毛に静電気の発生が多いと、抜け毛につながる…いう説もありますので、気になるところです。
毛根にまで静電気が伝わり、毛の成長を妨げるといわれています。
もちろん、異常な抜け毛は静電気だけが原因ではないでしょう。
しかし、相当な頻度で静電気が発生している可能性があります。
髪の毛の構造
さて、静電気を回避するヘアケアの前に、私たちの身体の一部である「髪の毛」について詳しくみてみましょう。
髪の毛の構造は皮膚と似ていて、断面を拡大すると三層になっています。
一番外側を、毛小皮(もうしょうひ)といい、いわゆるキューティクルのことです。
キューティクルの内側は、毛皮質(コルテックス)、中心部が毛髄質(メデュラ)という層です。
主な成分はケラチンというタンパク質です。
キューティクルやコルテックスには、水分やその他の保湿成分も含まれています。
また、髪の毛の潤い感には、頭皮から分泌される皮脂も影響します。
このような構造によって、髪の毛は強さと美しさを兼ね備えることができます。
静電気が発生しやすい髪の毛
静電気が発生しやすい髪の毛は、不健康な状態といえます。
健康的な髪の毛はキューティクルが整っています。
キューティクルは、皮膚でいうところの、一番上の角質層と似て、外部の刺激から内側を守っています。
ですから、キューティクルが痛んでしまうと、髪の毛が本来持っている水分や保湿成分を流出させてしまいます。
そうすると、乾燥が進んで弱い髪の毛になっていきます。
キューティクルは守るもの
髪の毛が肌と大きく違う点は、お肌のターンオーバーのような自力で修復する力が備わっていないことです。
だからこそ、日々髪の毛がさらされるストレスから守る必要があるのです。
このストレスとは、カラーリングやパーマ、シャンプーやブラッシング時などの摩擦、紫外線や空気の乾燥などです。
こうした刺激を和らげてあげると、キューティクルを保護することができます。
たとえば、濡れた髪の毛をそのままにしない、洗う時にゴシゴシし過ぎない、もつれた状態の髪の毛を無理にブラッシングしない、室内を乾燥させない…などです。
それでも静電気が発生したときは、ヘアケア剤などで髪の毛の保湿をしましょう。
バランスのよい食事は髪の毛にも必要
食事の改善効果はなかなか実感できないものです。
でも、髪の毛とて身体の一部ですから、健康な髪の毛を保つためには食生活も重要です。
バランスのよい食事が下地となり、頭皮に潤いを与え丈夫で健康な髪の毛をつくります。
最近、髪の毛が乾燥しがちで静電気が起こる、という方は、前述のヘアケアとあわせて食事のバランスも見直してみましょう。
また、とくにダイエットなどで極端に脂質やタンパク質が不足すると、髪の毛に悪影響を与えることがあります。
ダイエット中の方は、髪の毛の健康状態にも注意してくださいね。
<執筆者プロフィール>
座波 朝香(ざは・あさか)
助産師・保健師・看護師。大手病院産婦人科勤務を経て、株式会社とらうべ社員。育児相談や妊婦・産婦指導に精通
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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情報提供元: mocosuku