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柳家喬太郎の「ウルトラセブン落語」DVD発売 落語新規ファン開拓のきっかけになるかもしれない!?

2018-10-22 06:00:26

ウルトラマンマニアとして知られる柳家喬太郎(やなぎやきょうたろう)の【ウルトラセブン落語】DVDが、2018年9月19日に発売された。これは去年、ウルトラセブン放送開始50周年を記念し、円谷プロ公認で、6月25日に東京上野の鈴本演芸場で開催された落語界の模様を収録したもの。

「ウルトラセブン落語って何!?」という人も多いと思うが、古典落語をモチーフにウルトラセブンの話や世界観にすり替え、新作の落語として披露したものだ。出演は柳家喬太郎と、同じくウルトラ好きの柳家喬之助、紙切師・林家二楽。

収録内容

【私情最大の侵略】柳家喬太郎

下町にある中小企業の社長は超ウルトラファン。その会社に、モロボシという若手有望新入社員がやってくる。社長はモロボシの歓迎会で大はしゃぎするのだが、モロボシから衝撃の一言が…。

ウルトラセブンの名シーンを想わせるやりとりがちりばめられた創作落語。

【子ほめ M78】柳家喬之助

古典落語の「子ほめ」をウルトラマンの故郷M78星雲に舞台をすり替え、ウルトラシリーズに出てくる数々のワードを入れながら噺を進める改作落語。

八つぁんは、御隠居から「人を褒めたらタダ酒が飲める」と教えられる。そこで、赤ん坊が生まれたばかりの友人の元へタダ酒を飲もうと出向くのだが…。

【ウルトラ紙切り セブン編】林家二楽

落語ではなく紙切り演芸。客席からウルトラ関連のお題を受け、繊細なハサミさばきと軽快な話芸で応えつつ名人芸を披露する。

【セブン段目】柳家喬太郎

古典「七段目」をアレンジ。家業そっちのけで芝居小屋に入り浸り芝居マニアになった若旦那が何をやっても歌舞伎口調のセリフになる、という噺。

これを、主人公が特撮マニアで、会話の節々に「ウルトラセブン」の名セリフが飛び出してくるという展開の落語に。マニアウケの極地。

落語好きでウルトラマン好きは、その出来栄えに、感心し、唸って、笑って、という感じ。こういう時は“ウルトラファンならずとも楽しめる”と言いたいところだが、ウルトラファンじゃないと笑いのツボがわかりにくいと思うので、そこはご理解いただいて見て欲しい(笑)。

「ウルトラセブン落語」

【DVD】¥3,000+税 発売:日本コロムビア株式会社 ©円谷プロ

収録:2017年6月25日 鈴本演芸場

【特典映像】トーク 楽屋一同(ゲスト:森次晃嗣<モロボシ・ダン>)

○「ウルトラ初心者向け! 『ウルトラセブン落語』が10倍楽しくなる解説書」封入!

本編約96分+特典映像28分

ウルトラマンと落語

ウルトラセブン落語は、実は第二弾で、2016年にウルトラマン放送開始50周年を記念して「ウルトラマン落語」が開催されている。こちらもDVD化されていて、古典落語をモチーフにウルトラマンの話しを組み合わせた創作落語が収められている。

例えば、落語「抜けガヴァドン」は、落語「抜け雀」をウルトラマン第15話「恐怖の宇宙船」にパロディ化した改作。古典落語「抜け雀」とは、旅館で文無しの絵師が宿代の代わりに描いた絵が騒動を巻き起こすという内容。

ウルトラマン「恐怖の宇宙線」は、少年が土管に描いたはんぺんのような絵が宇宙からの光線を浴びて物質化して抜け出し、二次元怪獣ガヴァドンとなる、という内容。

改作として披露された落語は、文無しの絵師である客が宿の裏にある土管にはんぺんのような絵を描く・・・という話になっている。うまくミックスさせている想像がつくと思うがいかがだろう?

今後は、「帰ってきたウルトラマン落語」「ウルトラマンA落語」「ウルトラマンタロウ落語」「ウルトラマンレオ落語」という感じで続いていくのだろうか? 

新しい落語の光明?

落語で不調を改善! 笑って自律神経を整える 2016年10月07日発売号
Fujisan.co.jpより

数年前、若い人にも落語がブームとして話題になった。今は落ち着き、新規のファンの数は伸びていないと聞いた。「ウルトラマン落語」というマニアな層に向けての高座がウケるのであれば、他にもいろいろできるのではないか?と思う。

「仮面ライダー落語」「ガンダム落語」「エヴァンゲリオン落語」「ワンピース落語」といったヒーロー・マンガものや、「嵐落語」「AKB落語」、そして「阪神タイガース落語」など、ジャンルを問わず、根強くコアな人気を誇る何かを題材にした創作落語を披露する落語家が出てくれば、そしてイベントがあれば、裾野がもっと広がるかもしれない。

落語は一度引き込まれると、その奥深さをもっと知りたくなる不思議な演芸なのだから。

情報提供元: マガジンサミット

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