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”がん”のリスクも!? 「口の中のやけど」には適切な対処を

2019-04-23 18:30:37


執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
熱い飲み物をはじめ、たとえば出来立ての小籠包や焼きたてのピザなど…
飲み物や食べ物による口のなかのやけどは、どなたも経験したことがあると思います。
このやけどを繰り返すと、がんのリスクが高まるとも言われています。
口のなかのやけどにはどのように対処したらよいか、応急処置や予防法をご説明します。

口のなかのやけど:症状


口のなかのやけどで多い部位は、唇や、口内の天井部分の口蓋(こうがい)、頬の粘膜、舌などです。
やけどをすると次のような症状が起こります。

舌のヒリヒリ感


やけどをしてまず熱さを感じるのは舌です。赤くなったり腫れたりして、ヒリヒリします。

粘膜の痛み


唇の皮がむけたり、口蓋や頬の粘膜がはがれたりします。
はがれた部分に刺激物が当たると、しみたり、ピリピリと痺れたり、痛みをともなうこともあります。

水ぶくれ


皮膚の表皮に水分が溜まると水ぶくれができます。
口のなかの突起物は気になりますし、話したり食べたりするときなどは煩わしく感じます。

味覚が鈍くなる


舌が腫れると表面の乳頭が消えてしまい、味を感じる味蕾(みらい)が働かなくなることがあり味覚が鈍化します。

口内炎(カタル性口内炎)


カタル性口内炎は、口のなかの粘膜が炎症を起こしている状態です。
赤く腫れたり水泡ができたりします。
また、焼けるような熱感を感じる、口臭が気になる、味覚がわかりにくくなる…などの症状がでることもあります。

一般的なやけどの重症度


一般にやけどは、その深さと面積によって次の3段階に分類されています。

Ⅰ度


表面にとどまっているやけどです。
びりびりしたり痛みを感じる、赤くなったり腫れたりする、といった症状が出ます。
数日で治り後遺症もありません。

Ⅱ度


皮膚のより深い層に及んでいるやけどです。
皮が破れたり水ぶくれができたりします。
痛みも強く、神経が損傷している場合もあります。
このケースでは痛みは鈍ります。
治癒までにひと月ほどかかったり、後遺症が残ったりします。

Ⅲ度


もっとも深い層の皮膚組織が損傷を受け、神経もかなりの障害を被ります。
皮膚の表面は白くなったり黒くなったりします。
また、刺すような痛みを感じるか、まったく痛みを感じなくなるか、どちらかの症状が起こります。
治るのにひと月以上かかり、後遺症も残ります。
口の中のやけども同じように、Ⅰ度からⅢ度までの重症度に分類されます。
ただし、一般的なやけどよりは症状が軽く、また、唾液の粘膜修復作用などによって比較的早く治ることも多いため、油断しやすい傾向にあると言えるでしょう。

口のなかのやけど:応急処置


口のなかのやけどは、軽度であれば応急処置で対処できます。
何よりやけどの手当てで重要なポイントは「冷やす」こと。
冷水や氷を口に含むなどして冷やしましょう。
そのうえで、食べ物でやけどをした場合などは、口をゆすいで食べ物を流して清潔を保ちます。
また、冷やしたあとに砂糖やはちみつなどの甘いものを舐めると、鎮痛作用を持つ「エンドルフィン」というホルモンが分泌され、痛みが和らぐといわれています。

口のなかのやけど:重度の場合の処置と予防


それでも症状が改善されない場合は受診をする必要があります。
治療は、歯科・皮膚科・耳鼻咽喉科・口腔外科などで受けられます。
比較的軽度であれば市販の薬で治療することもできますが、できるだけ医療機関の受診をおすすめします。
病院では、抗生物質や抗炎症剤による感染症予防や炎症治療、患部に軟膏を塗るなどの治療が行われます。
また、痛みが強いときは鎮痛剤が処方されます。
また、口腔内の清潔を保ち、細菌感染を予防するため、うがい薬を使用する場合もあります。
口のなかのやけどを予防するためには、とにかくやけどをするような食べ方をしない…ということです。
慌てて食べないで、落ち着いて、温度を確認してから口に入れる習慣をつくりましょう。
また、電子レンジの使用によっても、短時間に食品が熱くなりやけどをする危険がありますので注意してください。

口のなかのやけど:侮れない!がんのリスク


口腔がんは、長期間同じ部位に加わる刺激によって発症のリスクが高まる、と指摘されています。
その危険因子には、喫煙や歯周病、口腔内の不衛生や虫歯などの要素の他、こうしたやけどを繰り返すことも挙げられています。
最近、タレントの堀ちえみさんが口腔がんの一種「舌がん」であると公表しました。
ご本人は当初、口内炎だと思っていたとブログでも述懐しています。
堀さんの場合はやけどが原因かどうかはわかりませんが、いずれにしても、やけどだからと侮っていると大変な事態になるかもしれません。
口のなかをよくやけどするという方は、くれぐれも食べ方には気をつけましょう。
場合によっては受診を検討してもよいと思います。
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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情報提供元: mocosuku

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