ブラジルを公式訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま。
「ずっと心に残り続ける」
そう佳子さまが語られた14日間。笑顔の交流を振り返ります。
「まだお声がけしていない人いませんか」“佳子さまの丁寧な交流”
高柳光希キャスター:
佳子さまの海外公式訪問は、今回で4度目となります。
【佳子さま 海外公式訪問】
・2019年:オーストリア・ハンガリー(11日間)
・2023年:ペルー(10日間)
・2024年:ギリシャ(8日間)
・2025年:ブラジル(14日間)
今回は、14日間という最長の日程でブラジルを訪れました。8都市を回り、さらに12回も飛行機に乗って移動したということです。ここまでの日程となった背景は何なんでしょうか?
TBS報道局社会部 米田祐輔 記者:
今回の訪問の大きな目的は、国際親善ではありますが、もう1つ大きなテーマがありました。
それは、「日本からブラジルに移住した人々、その子孫の日系人との交流」が、大きなテーマでした。
日系人というのは、ブラジルに約270万人いると言われていて、ブラジル各地でコミュニティを作っています。
そういうところに、「1つ、2つだけではなく、できるだけたくさんの人と交流する」ということで、8都市を回ることになったと聞いています。
今回の訪問を通じて、私が感じたのは“佳子さまの丁寧な交流”でした。
「パフォーマンスを見せてくれた子どもたち、1人1人に丁寧にお声掛けをしたい」ということで、もともと予定にはなかった人たちにまで、声をかけられていたのが印象的でした。
取材が終わった後も、「まだお声がけしていない人いませんか」と、佳子さまの方から探されるシーンもありました。
井上貴博キャスター:
「大体この方に声をかけましょう」というのは、宮内庁の職員の方が決めるわけですか?
TBS報道局社会部 米田祐輔 記者:
大体ここでお声がけがあるというのは想定されていますが、佳子さまはその方々以外にも声をかけられているシーンが印象的でした。
「まだご挨拶が続いていますので」過去には雨の中でも相手を優先
TBS報道局社会部 米田祐輔 記者:
こういうシーンは今回の訪問だけではありません。
2023年、ペルーの特別支援学校に行かれたときに、耳の不自由な子どもたちと交流しました。その際は、「ペルーで使われている手話で、直接子どもたちと交流したい」と佳子さまが思われて、現地の学校から教材などを送っていただき、それを見て勉強されて、直接交流されました。
ペルーの子どもたちは、「どうしてプリンセスはペルーで使われている手話ができるの」と言い、非常に驚いていました。
2024年、ギリシャの孤児院を訪問されたときは、現地で関係者がお出迎えをして、ご挨拶をしている際に、雨が降り、その後、強くなってきました。
周りの人が「屋内でご挨拶を続けられてはいかがですか」と提案しましたが、佳子さまは「まだご挨拶が続いていますので、このまま続けてください」と言って、相手を優先して、その場でまだお聞きになっていたというシーンもありました。
文芸評論家 三宅香帆さん:
お若いのに、気遣いというか、本当によく気配りをなさっているなと思います。
出水麻衣キャスター:
一度お目にかかった方は、きっと忘れないでしょうね。
記者の前でお菓子を…貴重な食事シーン
高柳キャスター:
佳子さまらしい姿が、今回のブラジル訪問でも多く見られました。
ブラジル・サンパウロの日系人が多く通う学校の歓迎会では、現地の学校の生徒から「手作りのお菓子をぜひ召し上がってください」と言われたそうです。
その際、揚げタピオカのお菓子を口にして、「おいしいです!」と一言述べられたそうです。現地の皆さんも大変喜んでいて、嬉しい表情をしていたということでした。
さらに、その場で4種類ほど食べたうえで、お土産にお菓子も受け取ったということです。
TBS報道局社会部 米田祐輔 記者:
皇室の方々が、取材陣の前で何かを召し上がるというのは、普段ないシーンです。
カメラの取材は終わっていたのですが、まだ記者が残っていて、取材陣が見られる場面で、食べられていました。
自分のために準備をしてくれた、作ってくれたお菓子を、子どもたちから「どうぞ」と言われたら、その場でできるだけ応えたいという佳子さまのお気持ちが表れたのではないかと思います。
井上キャスター:
1つ食べるとどんどん来てしまうとか、そういうことへの配慮もあるんですか。
TBS報道局社会部 米田祐輔 記者:
たくさん作ってくれていたので、1つだけではなく、2つ、3つとすすめられるままにというふうな感じだったと思います。
日系人と多くの交流 ブラジル訪問の背景は
高柳キャスター:
今回のブラジル訪問では、施設の数だけで言うと、約30か所も訪れているということです。
2024年のギリシャ訪問の際は、14か所でしたが、日程の違いがあるので、一概に比較はできません。それを考えてもかなり多いということがわかるかと思います。
その多くで幅広い世代の日系人と交流をされていた佳子さまですが、訪問にはどういった背景があったのでしょうか?
TBS報道局社会部 米田祐輔 記者:
ブラジルに移住した人々にとって、「日本」というのは故郷であり、その子孫の方々もルーツを感じている場所です。
皇室というのは、日本を象徴する方々なので、その方々が来てくれて、自分たちとお話してくれるというのを、すごく喜んでいるように感じます。
ブラジルには上皇ご夫妻を始め、今の天皇陛下、秋篠宮ご夫妻も行かれています。代々行かれているところに、佳子さまも行かれて、「自分も直接交流をしたい」という思いがあったと思います。
井上キャスター:
佳子さまの姿を拝していても、自分を捨てきって「全ての方のために、皆さんのために」というものを感じます。ブラジルに住んでいる日系人の方からすると、こんなに嬉しいことはないのではないかと思います。
文芸評論家 三宅香帆さん:
様々な都市を回られたというのが、本当に素敵だなと思いました。
有名なところだけではなく、「こんなところまで来てくださるんだ」と思う方もたくさんいらっしゃったのではないかと思います。
出水キャスター:
「地理的には遠いですけれども、心の距離は近いことを喜ばしく思います」というコメントも、非常に心に残りました。
ブラジル中に報道されたようなので、皆さんの心の中に、佳子さまが住んでしまっているような状況になっているのではないでしょうか。
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<プロフィール>
米田祐輔
TBS報道局社会部 宮内庁キャップ
佳子さまの海外公式訪問に2度同行
三宅香帆さん
文芸評論家
著書「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」で
「新書大賞2025」受賞 31歳
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