鍋料理などで欠かせないキャベツや白菜がいま、高騰しています。一体何が起きているのでしょうか。
野菜が高騰 キャベツ、トマトも
小笠原亘 キャスター:
野菜の高値が止まりません。ということで、スーパーマルサンさんに伺いました。トマトは1パック(Sサイズ4個入り)が2週間前は431円でしたが、今日は627円ということで、一つあたり約150円ぐらいという計算になるのでしょうか。農水省によると、トマトの価格は平年に比べると1.2倍だということです。
キャベツは2週間前に600円になって大変なニュースになりましたが、今日、スーパーマルサンでは323円で売っていました。下がって良かったなと思うのですが、平年に比べるとまだ2.4倍ということです。
なぜこんなに野菜が高いのでしょうか。農水省によると、11月というのは夏の産地から秋冬の産地に切り替わってくる時期。しかし、暑さや天候不順の影響で産地リレーが乱れてしまい、少し空白の期間ができてしまったということなんです。
これからお鍋の季節になってきますが、このままだとお鍋が大変なことになってしまう。ちなみに、お鍋はどういうものを入れますか?
ホラン千秋 キャスター:
絶対、白菜は入れますよね。
井上貴博 キャスター:
白菜しか考えていませんでしたが、キノコ類を入れたいです。
オンライン直売所「食べチョク」秋元里奈 代表:
そうですね。私も白菜しか考えていなかったです。
ホランキャスター:
でも絶対それは入っていますよね。どんな鍋にもマストで入っている具材。
鍋の季節に…白菜も平年比1.5倍
小笠原キャスター:
そうですよね。人気ランキングというものがあって、1位に白菜、2位に豆腐が入っています。1位の白菜も平年に比べると1.5倍。4分の1で108円と考えるとやはり少し高いなと。3位のネギも183円で平年の1.3倍。しめじなどのきのこ類も、やはり高くなっています。
農水省のグラフがあるので見ていきましょう。野菜が今どれぐらい高いのかを1年トータルで表しています。キャベツは今高いですよね。春先にも春キャベツが一気に上がったというニュースをNスタでも取り上げました。
トマトやにんじんは1年間ずっと高い。白菜は1玉1000円だった時期もありましたが、今も高い。とにかく野菜は一年中高かったということなんです。
ホランキャスター:
旬ではない時期に買おうとすると割高になるだろうなとは思いますが、旬の時期にも高く、1年を通して高かったのですね。
秋元里奈 代表:
今はどんどん高温になってきているので、元々産地だった場所がそうではなくなっています。農家さんも一気に作るものを変えたりはできないので、実はもう少し北の方が作りやすいけど、そのまま昔の産地で作っていたりする。そこで不作になってしまったことで、このように大きな影響が出ているのかなと思います。
全体的に値上げしている中で言うと、食品の値上げの一つぐらいの感覚で受け入れていただけたらなと思いますが、農家さんからすると、かなり苦しい状況は続いてますね。
ホランキャスター:
作るものを変えるといっても、農家さんはその作物の専門のノウハウがありますよね。切り替えるのは簡単ではないですよね。
秋元里奈 代表:
簡単ではないです。近いもの、変えやすいものはありますが、ガラッと変えるとなると、もちろん作り方も違えば適する土壌も違うので、一気に切り替えるのはなかなか難しいです。
野菜の摂取量は過去最少に
井上キャスター:
これだけ値段が高い状況でも、個人的な感覚としては健康志向もあるので、野菜の摂取量はある程度増えているのかなと思っていたら、今年出た厚生労働省の統計を見ると、野菜の摂取量は過去最少になっていて、若者が特に食べない。それは「食べチョク」を運営していて感じますか?
秋元里奈 代表:
私たちのサービスでは、どちらかというとわざわざ食材を農家さんから取り寄せたいという方が多いので、あまりそこでは感じません。ただ農水省は今、野菜を食べてほしいということでキャンペーンもやっています。小麦や麺類、パスタ類といったある意味代替するものが増えてきているので、野菜の消費量自体は全体として苦しい上、それを超えるぐらい不作になっているので値段も高くなっているのかなと思います。
小笠原キャスター:
高いだけではなくて、来週以降の野菜の価格について良いニュースもお伝えします。値下がりしそうな食材をスーパーマルサンの店長に聞くと、小松菜、ほうれん草、白菜。ブロッコリーも高いという印象がありますが、少し下がってくるだろうということです。
逆に値上がりしそうな食材は、玉ねぎは落ち着いているのですが、これからシチューやカレーなどで使うジャガイモは約1、2割上がる。何故かと聞いてみると、JR北海道の函館本線の脱線の影響も関わってくるというような話もあるらしいです。
秋元里奈 代表:
少し高いですが、皆さんに野菜を食べてほしいなと思います。
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<プロフィール>
秋元里奈 さん
オンライン直売所「食べチョク」代表、33歳、神奈川の農家に生まれる。
・「コバエが、料理に一瞬だけ止まってしまった!」その料理、衛生的に大丈夫?専門家に聞いた
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