
俳優の中谷美紀さんが、「ウィーン国立歌劇場2025年日本公演 公式アンバサダー就任記者会見」に登壇しました。
【写真を見る】【中谷美紀】オペラの未来を思い涙ぐむ「AIに取って代わられる前にぜひ味わって」
中谷さんの夫は、ウィーン国立歌劇場管弦楽団、およびウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のヴィオラ奏者で、中谷さんはオーストリアと日本の2か国を拠点に活動しています。
アンバサダー就任について中谷さんは、“我々日本人にとって江戸の庶民が歌舞伎を楽しんだのと同じように、ウィーン市民にとって日常的に足を運ぶ心の拠り所であり、最高のエンターテインメントだと思っています。そうした日常に則した、日常からのエスケープでもあるウィーン国立歌劇場のオペラをこうして皆さんにお伝えするお役目を仰せつかりましたこと、大変光栄に思っています”と、話しました。
中谷さんは、今回の日本公演で上演されるオペラ、モーツァルト「フィガロの結婚」、シュトラウス「ばらの騎士」の2作品について、“ある意味バカバカしいコメディなんですね。愚にもつかない、どうでもいい男女のいざこざを面白おかしく描いているんですけれども、人間の生きる本質をありありと描き出している。オペラを難しいものと捉えているお客様もいらっしゃるかもしれませんけれども、気軽に足を運んでいただけるような、そんなオペラであって欲しいという願いを込めて、私も一素人としてオペラの魅力をお伝えさせていただきたいと思っております”と、意気込みました。
また、オペラについて語る中でおもわず涙ぐむ場面も。中谷さんは、“オペラそのものが、この時代に則しているかと言われれば、時代遅れなのかもしれない。マリア・カラスが「オペラは死んだ」と述べたこともありましたけれども、AIに取って代わられるかもしれない。ですが、AIがあるからこそ生の歌声の、私は「勝敗のないオリンピック」と呼んでいるんですけれど、人体の極限の声、これが明日失われるかもしれない。そんな恐怖に怯えながら歌手の皆さんは舞台に立っています。はかない歌手生命をかけて舞台に立っていらっしゃる皆さんの歌声を、AIに取って代わられる前にぜひ味わっていただきたいと思っております”と、声を振るわせながら語りました。
「ウィーン国立歌劇場2025年日本公演」は、10月5日から10月26日まで東京文化会館にて上演されます。
【担当:芸能情報ステーション】
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