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「カルトにNO!」神奈川4区“マザームーン発言”自民候補 報道陣シャットアウトで出陣式 「急な解散総選挙で…」 投票所入場券がまだ届かないケースも【news23】

国内
2024-10-22 12:39

異例の短期決戦となった衆議院選挙。投票所の入場券の配布が遅れるケースが全国で相次いでいます。期日前投票をしたいのに、まだ手元に入場券がない場合、どうすればよいのでしょうか。


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神奈川4区 “マザームーン発言”自民候補 旧統一教会との断絶は 

15日、報道陣をシャットアウトして行われた出陣式。


のぼりに隠れて見えませんが、自民党の山本朋広候補(49)です。


自民党・山本候補
「彼らとは一切関係を絶つ断絶宣言をしておりますし、政府与党としては解散命令を出しました。この解散命令にも私は大賛成」


彼らとは、旧統一教会のこと。解散命令ではなく「解散命令請求」が2023年に出され、今も裁判所で審理が続いています。


自民党・山本候補(2017年の音声より)
「マザームーンに先ほどカーネーションの花束をプレゼントさせていただきました」


山本候補は旧統一教会のイベントで韓鶴子総裁を「マザームーン」と呼ぶなど、関係の深さを指摘されてきました。


「マザームーン」と呼んだのは、名前を呼び間違えないためなどと文書でのみ釈明している山本候補。事務所の看板には裏金よりも上に「カルトにNO!」と書かれていました。


自民党・山本候補
「自民党にとっても、私にとっても、大変厳しい逆風の中の選挙となっております。旧統一教会の問題、これも私ははっきりとカルトにNOと訴えさせていただいております」


自民党や山本候補の対応が不十分だと批判するのは、立憲民主党の早稲田夕季候補(65)です。


立憲民主党・早稲田夕季候補
「団体(旧統一教会)となぜ付き合っていたのか、こんなにも深く関係があったのかということは、やはり国民にきちんとの説明責任を果たすべきだと思います」


経済政策では、時限的な消費税の減税や最低賃金2000円への引き上げなどを主張する早稲田候補。政治改革には政権交代が必要だと訴えます。


立憲民主党・早稲田候補(15日)
「旧統一教会まみれ、それから裏金政治。まっとうな政治に変えるためには政治改革。政治改革には政権交代しかありません」


横浜市の一部や観光地・鎌倉市などを含む神奈川4区。地元育ちをアピールするのは日本維新の会の加藤千華候補(26)です。


日本維新の会・加藤千華候補
「横浜生まれ、鎌倉育ちの26歳。銀行員として働いております」


候補者として県内最年少の加藤氏。大病をしたことが、政治家を目指すきっかけになったといいます。


日本維新の会・加藤候補(13日)
「人生は1回きりであると。人はいつ死ぬかわからない。国会に現役世代、20代30代40代、そして女性の声を届けたい」


参政党・津野照久候補(57)
「高齢者とかが本当に生活に困窮している、そういう話を聞く。若者たちがこの日本に明るい未来を期待できますか」


参政党の津野照久候補。財務省の発表によると、1970年は24.3%、2024年は45.1%になっている国民負担率を引き下げる必要性を訴えます。国民負担率は国民が所得からどれだけ税金や社会保険料を払っているかを示すものです。


参政党・津野候補(12日)
「総裁の首をかえたって今の石破総理、3年やって27か月実質賃金は上がらなかった。その政策を踏襲するって言っている。おかしくないですか。国民の負担を減らす、そういった政策が今すぐ必要じゃないか」


“短期決戦”となった今回の衆院選では、異例の事態も起きています。


“短期決戦”で投票券が届かない 手元にない場合はどうすれば?

Q.「投票所入場券」は届いている?
男性「届いてない」


女性「(期日前投票が)16日からなのに『(投票券)届いてないね』って言って、19日に来たのかな」


投票所入場券の配布が遅れる自治体が相次いでいるのです。


東京都杉並区では期日前投票が始まっても、約48万人の有権者のうち約2割の「投票所入場券」配布が遅れているといいます。(10月21日時点)


杉並区選挙管理委員会・石田幸男事務局長
「急な解散総選挙で、通常は1か月以上余裕を持って対応すべきものが(印刷や準備など)1週間足らずで全部集約してやらなければいけない」


期日前投票に来た人
「投票権がないと駄目なんじゃないか、投票できないのではと」


投票所では通常、入場券に記された情報を読み取るなどして本人確認を行っています。手元に入場券がない場合はどうすればいいのでしょうか。


杉並区選挙管理委員会・石田事務局長
「(期日前投票は)入場整理券がなくても、その用紙に(名前・住所・生年月日)記載で選挙名簿で対照して投票ができる。予定のある方は早めに期日前投票所にお越しいただいて、投票を済ませていただければ」


情勢に変化 野党共闘なくても“接戦”のワケは?

藤森祥平キャスター:
後半に入った選挙戦。情勢に変化が見られています。


小選挙区の投票先(調査・共同通信社)
調査日12日・13日 与党系候補28.5% 野党系候補22.9% 決めていない46.6%
調査日19日・20日 与党系候補24.6% 野党系候補33.2% 決めていない41.0%


公示の直前の12日・13日に行われた小選挙区の投票先についてです。与党系の候補が野党系の候補より5ポイント以上リードしていました。ところが、最新のデータによりますと与野党逆転し、野党系の候補が33.2%、与党系候補24.6%ですから、8ポイント以上野党系がリードすることになっています。


この他、各社の情勢調査を見てみましても、自公を合わせての与党での過半数維持が微妙になっているという結果もありました。


小川彩佳キャスター:
1週間余りでこれだけ情勢が変わっている。何が起きているんでしょうか?


TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
非常に珍しい現象なんですけれども、当初は自民党なり自民党の固い支持層、それから立憲民主党の固い支持層が支持を表明していました。ところが1週間後、いわゆる無党派層の人たちの動向がどちらかというと野党系候補に多く流れているということで、この傾向が続いてくると、27日までにかなり大きな地殻変動が起きるのではないかと見られます。


藤森キャスター:
もしこのままだと、まだ決めていない人たちもじわじわと、さらに野党系候補に増えて流れるケースがあると。


小川キャスター:
今後も情勢は変化していく可能性があるということですけれども、どうなりますかね?


東京大学・斎藤幸平准教授:
気になるのは野党共闘が今回はできてないということです。宮城県で野党共闘ができて自民党が実際相当苦戦しているのを見ると、「立憲共産党」なんていう一部の呼び方に乗っかって、都知事選の総括も十分にしないままに今回は野党共闘しないという選択をした立憲民主党の執行部とか、連合に失望している有権者も少なくないと思うんです。

特に裏金問題は元々は赤旗とか共産党の後見もあったわけです。そういう中で本当に立憲は政権を取るつもりがないのかなんていうふうに思っている人たちは無党派層に多いです。そうした人たちの票がもっとこれから令和とか国民民主とかに流れていく可能性があるんじゃないかと見ています。


小川キャスター:
野党共闘がもっとできていたら変わっていたのか。共闘ができていないから野党に不利という見方もありますけど。


TBSスペシャルコメンテーター 星さん:
選挙区によっては必ずしもそうでもないところもあります。私が数多くの選挙区を見てきて、多くの選挙区ではこんなモデルが当てはまるんじゃないかなっていうのを作ってみました。


例えば野党共闘という話ですが、共産党系の票は野党系の票に上乗せしても、圧倒的に自公の票が多い地域が多いですから、これだと6対4でやっぱりかないません。


ところが野田さんが立憲の代表になったことで保守層も取り込めるということ、それから自民党の裏金問題で自民党に対する不信が強まっているということで、自民党の票の2つが立憲など野党系に乗っかってくると、5対4で勝つということになります。実はこういう現象がかなり多くの選挙区で生じています。これが今の自民党苦戦の一因になっていると思います。


小川キャスター:
むしろ野党共闘ができなかったことで、このような今の情勢の変化が生まれているということですか?


TBSスペシャルコメンテーター 星さん:
野党共闘をしなくても強い場合があるということですね。


東京大学・斎藤准教授:
そうなってくると、自公合わせても過半数割れなんて報道もありますけれども、石破政権は超短命になってしまう可能性がありますね。そこに国民民主なのか維新なのか、場合によってはさらに連立に入るなんていうことがあるのかもしれないですけれども、政権の不安定化は避けられないと思います。

そうやって繰り返し繰り返し短命の連立政権が続くとどうなるかというと、例えばイタリアでは極右政権になってしまったわけですよね。この間の総裁選もそうですけれども、既存の政治に不満があって経済も良くなくて移民排斥傾向が強い日本も、このイタリアの事例は私は全然無関係な話じゃないというふうに思っています。そういう意味では本当に重要な選挙だと思います。特に若い人には、選挙に行かないとか白票にしようみたいなことは言わずに、ぜひ投票の選挙権を行使してほしいと思います。


小川キャスター:
まだわかりませんけれども、仮に自公で過半数割れとなるとどうなっていくんでしょう。


TBSスペシャルコメンテーター 星さん:
まず石破総理は過半数を維持するというのが最低限の目標と言ってましたから、石破さんの責任を問う声が出ます。それから自民党は足りない分を維新と組むのか、どこかさらに他の党に協力を呼びかけるのか。ですからおそらく開票作業と同時並行で新しい政権の枠組み作りについても動きが出てくると思います。


小川キャスター:
投開票は27日になります。


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<プロフィール>

星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年

斎藤幸平さん
東京大学准教授 専門は経済思想 社会思想
著書『人新世の「資本論」』が50万部突破


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