三菱UFJ銀行の貸金庫から十数億円相当の金品が盗まれていた問題で、46歳の元行員の女が警視庁に逮捕されました。捜査の最新情報です。
記者
「三菱UFJ銀行の元行員・今村容疑者が出てきました」
窃盗の疑いで逮捕されたのは、三菱UFJ銀行の元行員・今村由香理容疑者(46)です。
今村容疑者は去年9月、当時勤めていた東京の練馬支店の貸金庫で、男性客2人が預けていた金塊19.5キロ、およそ2億6000万円相当を盗んだ疑いがもたれています。
今村容疑者は当時、練馬支店で支店長代理を務め、貸金庫の管理責任者でした。
貸金庫を開けるためには銀行用と顧客用の2種類の鍵が必要ですが、今村容疑者は銀行が管理していた客のスペアキーを無断で使っていたということです。
警視庁によりますと、今村容疑者は盗んだ金塊、およそ2億6000万円相当の大半を都内と千葉県内のあわせて7か所の質店に持ち込み、現金に換えていて、およそ1億7000万円を得ていたということです。警視庁は、この現金については、ほかの客の貸金庫から盗んだ現金の補填に使われたとみています。
警視庁によりますと、今村容疑者は長年にわたり行っていたFX投資や競馬で多額の損失を出してしまい、消費者金融を利用していたものの、返済に苦慮して、貸金庫の中身を盗み始めたということです。
FX投資では少なくとも5年でおよそ10億円の損失を出しているということです。
取り調べに対し今村容疑者は、「9月ごろに盗んだことに間違いないです」と容疑を認めているということです。
警視庁は、今村容疑者が2020年4月から去年10月の間に、勤務していた練馬支店と玉川支店で、現金10億円以上と金塊などの金品、時価総額7億円以上を盗んでいたとみて余罪を調べています。
三菱UFJ銀行はさきほど、「お客さまをはじめとした、ご関係者の皆さまにご迷惑とご心配をおかけしており、改めて心よりお詫び申し上げます。弊行はこれまでと同様、警察の捜査に全面的に協力して参ります」とコメントを出しています。
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