6400人以上が犠牲になった「阪神・淡路大震災」から、きょうで30年です。天皇陛下は追悼式典で、震災の記憶を次世代へ繋ぐ取り組みの大切さに触れ、「心強く思います」とおことばを述べられました。
発生から30年となった阪神・淡路大震災。神戸市で開かれた追悼式典には、両陛下も出席されました。
式典の前に両陛下は、「語り部」として活動する地元の高校生らと懇談。
「ご家族は?震災当時は」
灘高校の生徒
「家族も(兵庫)西宮で被災しました」
ただ、生徒らは震災を知らない世代。地元住民から被災した経験を聞き、“記憶をつなぐ活動”を続けていて、両陛下は熱心に耳を傾けられていました。
午後には、震災の教訓を未来に生かす防災学習施設へ足を運び、自然現象について学んだ小学生たちと交流されました。
地元の小学生
「震災は受けたことはないんですけど、(災害時に)用意するものとかを知れてよかったです」
30年前のきょう、戦後初めての大都市直下型地震は、犠牲者6434人、住宅被害はおよそ64万棟という、未曾有の大災害を引き起こしました。
記者
「とてもこれが神戸市内の一角だとは信じられないほどです」
発生からおよそ1か月後。当時、皇太子だった陛下は雅子さまとともに被災地を訪問。
「体に気をつけて、お大事になさってください」
避難所を訪れた際、陛下は子どもからノートを差し出されると、「がんばってください」とメッセージを贈られました。
「(Q.これは大事な宝物になるわね)おうちの宝物になる」
さらにこの年の3月、再び被災地入りし、高齢の男性と接した際には…。
「大変なご経験をなさいましたね」
男性
「えっ?」
「大変なご経験をなさいましたね」
男性
「ありがとうございました」
声を聞き取りやすいよう、皇后さまが耳元に近づかれる場面もありました。
1年後には、「焼け野原に客を呼び戻す」として建設された仮設の商業施設を訪問。声をかけて回られました。
そして発生から30年となった、きょう。両陛下は追悼式典で黙とう。上皇ご夫妻・愛子さまも、それぞれのお住まいで黙祷されたということです。
「震災の後、私も皇后と共に被災地を訪れましたが、(被災者が)懸命に前へ進もうとする姿は今もなお、脳裏に深く刻み込まれています。震災を経験していない世代の人々が増えています。若い人たちが震災について、自主的に学び、考え、自分の言葉で発信し、次世代へ繋いでいこうとする活動に取り組んでいると聞き、心強く思います」
両陛下はきょう、帰京されます。
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