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「練習は家でして」「苦音」ストリートピアノの注意喚起に批判殺到 誰でも自由のはずが…SNSで論争に 運営側はピアノ撤去【news23】

国内
2025-03-27 14:49

大阪市にあるストリートピアノをめぐってSNSに投稿された注意喚起が波紋を広げています。影響を懸念してか、運営側はピアノを撤去。一体なにがあったのでしょうか?


【写真で見る】ストリートピアノの注意喚起 SNSでおこった論争


注意喚起に賛否両論 ピアノは撤去

東京・世田谷区の下北沢。街の一角に置かれたピアノを弾いていたのは5歳の女の子。


ストリートピアノを演奏(5)
「(Q.お外でピアノを弾くのはどう?)こっちの方が楽しい」


ストリートピアノは誰でも自由に弾くことができます。


ストリートピアノ演奏する女性
「完全に気分転換。あまり仕事をやり過ぎちゃいけないと思うので、ピアノを入れて気分の転換をはかる。大切なもの」


一方、大阪市の商業施設「ATCシーサイドテラス」の中に置かれたストリートピアノの運営者によるSNSの投稿が議論を巻き起こしています。


運営者による注意喚起。投稿が利用者に表示された数は1億回以上にのぼっています。


声明文には…


南港ストリートピアノのSNSより ※現在は削除
「練習を重ねてつっかえずに弾けるようになってから、ここで発表して頂けたら幸いです。誰かに届いてこそ『音楽』です。手前よがりな演奏は『苦音』です」


これに、ネット上では


SNSの声
「触っていいもんだと思ってやったら『苦音』だとか。言われた側は音楽を一生嫌いになるかもしれない」


一方、ピアノは客が滞留するフードコートにあるため、運営側に理解を示す人も。


SNSの声
「他人のピアノの練習を延々聞かされるのって、まあまあ苦痛」


こちらでは、演奏時間は「10分まで」、周囲に配慮した「優しい演奏」をお願いするなどルールを設けていました。実際にここで弾いた鈴木さんは…


全国のストリートピアノを巡る鈴木雅史さん
「設置されているのはグランドピアノで、遠くまで音が届くような状態でした。(ピアノの)設置場所が悪かったんじゃないかなと思う」


騒動を受け、運営側は謝罪のコメントを発表。


南港ストリートピアノのSNSより
「この度は、ストリートピアノの活用に係る掲示文書について表現が適切でなかったことを深く反省しております」


すでにピアノは撤去されたということです。


“誰でも自由”ストリートピアノ 街の意見は

街の人はストリートピアノについてどう思っているのでしょうか。


学生
「ピアノが聞こえてくると凄くいい気持ちになるので、もっとあっていいのになって思う」


ミュージシャン
「オーディエンスが不特定多数いっぱいいるという環境でやるから、そこは弾く人は考えないといけない」


ストリートピアノはどうあるべきか。下北沢の運営者はこう話します。


下北沢でストリートピアノを運営 柏雅弘さん
「イメージとしては、公園にあるブランコみたいに誰もがふっと来てちょっと遊んで帰っていく、そのぐらいの感じで利用してもらえばいいと思ったので。小さなお子さんからどんな年代の方も自由に使ってもらえるのがストリートピアノ」


トラウデン直美さん「フードコート内という場所もポイントでは」

小川彩佳キャスター:
現在は削除されていますが、南港ストリートピアノの公式アカウントで「ストリートピアノ演奏者の方へ」と投稿されました。その表現が炎上したわけです。


【ストリートピアノ演奏者の方へ】※現在は削除
【お願いです】練習は家でしてください
この南港ストリートピアノはフードコートの中にあります。つっかえてばかりの演奏に多くのクレームが入っており、このままだとこのピアノを撤収せざるを得ない状況です。

練習は家でしてください。練習を重ねてつっかえずに弾けるようになってから、ここで発表して頂けたら幸いです。誰かに届いてこそ『音楽』です。手前よがりな演奏は『苦音』です。


喜入友浩キャスター:
私も小さいころにピアノを習っていて、ストリートピアノで演奏したこともあります。今、練習中の曲があるので、演奏を聞いてください。


小川キャスター:
ちょっと優しい気持ちになりました。「頑張れ」という思いも出てきますね。こうした音が「苦音」にあたるのでしょうか。


トラウデン直美さん:
「頑張っている」と練習をしてる様子から勇気をもらう人もいるでしょうが、場所にもよりそうですね。


駅などであれば素通りもできますし、立ち止まって聞くこともできる環境ですが、今回のケースのようにフードコートの中で食事のために座っている人がいたり、飲食店の人たちがいたりする状況で、ずっと(ストリートピアノでの演奏が)続くとなると「うーん」と思う人もいるだろうと思います。その場所の違いはポイントなのではないでしょうか。


SNSで論争 問題点は“SNSでの表現”か

小川キャスター:
ネット上でも、さまざまな意見があるようです。


SNSでは
「他人のピアノの練習を延々と聞かされるのってまあまあ苦痛ですよ」
「ストリートピアノを長時間占有してずっと練習している人たまにいるからね」


NEWS DIGの「みんなの声」でストリートピアノについて聞いたところ、▼「自由に楽しむべき」が37.7%、▼「一定のルールを守るべき」が48.7%などとなっています。


今回の南港ストリートピアノを巡っては、演奏がルールを逸脱するようなものだったのか、拙いだけだったのかなどもわかっておらず、投稿に至るまでの経緯もわかりませんが、「苦音」という表現や“強い口調”がさまざまな反響を呼んで独り歩きしてしまったのかもしれませんね。


喜入キャスター:
私の実家はピアノ教室なので、基本的にはつっかえたり、試行錯誤する音楽を聞いてきましたが、それでも「頑張れ」と見守り、成長する過程を楽しむこともできます。


そのような“仕上げる過程”を「苦音」と表現してしまったことが、今回の問題なのではないかと感じています。


ミュージシャンのGACKTさんは、今回の件について「手前よがりな演奏は苦音か…笑 確かに、そう聞こえてしまう瞬間もあるかもしれない」「でもこれは、弾く側と聴く側、どちらにもリスペクトがあれば乗り越えられる問題だと思う」とSNSに投稿。

「音楽は、技術だけで成立しているわけじゃない。誰かが何かを伝えたいという気持ちと、それを受け止めようとする心があって、初めて響くものになる」「聞いてくれる人をどんな気持ちにしたくて弾くのかを演奏者は常に考えるべきだと思う」としています。


小川キャスター:
結果的に南港ストリートピアノは撤去されることになってしまいました。


この問題は、SNSの発信がきっかけになりましたが、この発信のあり方がどうだったのかという点もありますね。


トラウデン直美さん:
SNSは声を上げにくい人が声を上げられる良いツールではありますが、一方的になりがちだという印象があります。


コミュニケーションを取るツールとして本当に適しているのかなと(疑問に)思うことは多々ありますし、双方向で、お互いの納得できるポイントを探すためのツールとしてはあまり向いていないのかなと思います。


今回の件は、音楽で心温まる場面を想定して設置されたはずなので、当事者間で話し合うなど、心の通う形での解決ができればよかったのかなと思ってしまいました。


小川キャスター:
コミュニケーションと、それぞれの立場の皆さんの少しだけ寛容な心でストリートピアノという文化がもっと根付いていってほしいと感じます。


『ストリートピアノ』について「みんなの声」は

NEWS DIGアプリでは『ストリートピアノ』について「みんなの声」を募集しました。
Q.ストリートピアノ どう思う?
「自由に楽しむべき」…37.7%
「一定のルールを守るべき」…48.7%
「不要だと思う」…11.6%
「その他・わからない」…2.0%

※3月26日午後11時21分時点
※統計学的手法に基づく世論調査ではありません
※動画内で紹介したアンケートは27日午前8時で終了しました。


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<プロフィール>
トラウデン直美さん
Forbes JAPAN「世界を変える30歳未満」受賞
趣味は乗馬・園芸・旅行


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