インサイダー取引をした罪に問われている三井住友信託銀行の元部長の初公判が開かれ、元部長は起訴内容を認めました。
三井住友信託銀行元部長 片山肇 被告(今年2月)
「(Q.違法だと認識していなかったか)…」
三井住友信託銀行の証券代行部門で部長職を務めていた片山肇被告(55)は、2022年12月からのおよそ2年間に、業務で知った未公開の情報をもとに複数回にわたって不正に株の取引をした罪に問われています。
きょうの初公判で、裁判官から起訴内容について問われた片山被告は「間違いはありません」と述べ、起訴内容を認めました。
検察側は冒頭陳述で、片山被告が証券会社に対して「勤務先を父が経営する会社と偽っていた」と明らかにし、「勤務する銀行で回覧を受ける取引先の重要情報の管理票をもとにインサイダー取引をした」と指摘しました。
一方の弁護側は「東京地検特捜部に申告してから捜査が始まったので、自首が成立する」と寛大な判決を求めました。
その後の被告人質問で、片山被告は「社内の昇進の限界が見え、老後の資金を貯めようと株取引を行った」「自分をいたずらに追い込んでしまい、徐々に目標金額を達成することに視野狭窄に陥った」と述べ、インサイダー取引をした動機を説明しました。
また、検察官から「職場で管理票を回覧後、すぐに株の買い付け注文をしたが、葛藤はなかったのか」と問われると、片山被告は「葛藤はあったが、会社や当局から指摘が何もなく、取引が分かりにくいのだと思った」と明かしました。
次回の裁判は来月2日で、論告求刑が行われる予定です。
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