E START

E START トップページ > 国内 > ニュース > 「ナイフが落ちてきた」マンションから包丁落下か ベランダからの“うっかり落下物”は罪に問われる?【Nスタ解説】

「ナイフが落ちてきた」マンションから包丁落下か ベランダからの“うっかり落下物”は罪に問われる?【Nスタ解説】

国内
2025-05-23 20:08

マンションから包丁が落ちてきたのでしょうか?大阪の路上で包丁が見つかり、警察は何者かが投げ落とした可能性があるとみて、殺人未遂事件として捜査しています。もし、ベランダから“うっかり”物を落としてしまったら…罪に問われるのでしょうか?


【写真を見る】マンションの2階ほどの高さからの落下物の威力は?


マンション前の路上に包丁 投げ落とされた可能性も

日比麻音子キャスター:
21日午後6時45分ごろ、「ナイフが落ちてきた」と通行人の女性から通報がありました。全長は29cm、刃渡り16cmほどの包丁ということです。


現場周辺にはオフィスがあり、住宅用のマンションも多いエリアとなっています。


通報と同時刻の現場周辺は人通りも多く、街灯などもあり、夜になっても比較的明るい場所となっています。近隣住民などは…

「もう少し帰るのが早かったら自分が被害に遭っていたかも」
「意図的なものを感じるので恐ろしい」

このように話していました。


警察は、何者かが包丁を投げ落とした可能性があるとみて、殺人未遂事件として捜査を進めています。


“うっかり落下物”は罪になる?下の物を壊した場合は?

日比キャスター:
今回、故意であったかどうかは未だわかっていませんが、「故意に物を落とす行為」はどのような罪に問われるのでしょうか。


マンショントラブルに詳しい上原幹男弁護士によると、▼人がけがをした場合は「傷害罪」に、▼人がけがをしなかった場合も「暴行罪」にあたるということです。

では、“うっかり”物を落としてしまった場合、これも罪になるのでしょうか?

マンションから何かが落ちてトラブルになるケースは日常的に起きているそうです。 日常の生活でも考えられるベランダ・窓などから物が落下するパターンとして以下が挙げられます。


▼洗濯物や布団を干していた時、突然風が強く吹き落下してしまった
▼植木鉢やスマホ、メガネを落としてしまった


【下の人がけがをしなかった場合】
刑事罰に問われる可能性は低い
【下の人がけがをした場合】
過失傷害の可能性→30万円以下の罰金または科料


山内あゆキャスター:
刑事罰なので、民事での損害賠償請求になったら、30万円以下の罰金以上の金額を請求されることも十分に考えられますよね。


日比キャスター:
可能性としてはもちろんあります。


では、落下事故を防ぐためにはどうしたらいいのか、上原弁護士によると、「大切なのはベランダの物をしっかり管理すること」だということです。

たとえ落ちてしまったとしても、これが故意ではなく、「突然風が吹いてきたから」や、「しっかりと対策をしていたのにも関わらず落ちてしまった」というようなことがしっかり説明できるような状況にしておくということが大事だということです。

しっかりと証明や説明ができれば、過失傷害にならないというケースもあるということです。


なので、植木鉢などもマンションのルールに従い「置く場所をしっかりと考えていたのかどうか」、洗濯物も「しっかりと止まっていたのかどうか」などが説明できるかどうかというのがポイントになってくるということです。


また、下の物を壊してしまった場合、“うっかり”でも“故意に”でも、損害賠償責任を負う可能性は高いということです。


男子児童がマンションから投げた泥団子で重傷に…親の責任は?

日比キャスター:
4月15日には、熊本市のマンションで男子児童が投げた泥団子が頭にあたり男性が重傷を負うというケースがありました。けがをした男性は、「罪に問えない年齢の子どもがやったことと考えると複雑な気持ち」と話していました。


警察は、男子児童を児童相談所に通告したということです。


このようなケースでの「親の責任」はどうなっていくのでしょうか。


上原弁護士によると、「子どもを24時間監視するのは難しいが、親が損害賠償責任を負う可能性が高い」と話していました。


山内キャスター:
“イタズラ”という気持ちでも大きな結果を生み出してしまうことがあるので、こういう話は子どもたちともしっかりとした方がいいなと思いました。


エアコン「1℃下げる」OR「風量を強にする」どっちが節電?誤解の多いエアコン節約術【ひるおび】
スマホのバッテリーを長持ちさせるコツは?意外と知らない“スマホ充電の落とし穴”を専門家が解説【ひるおび】
「パクされて自撮りを…」少年が初めて明かした「子どもキャンプの性被害」 審議進む日本版DBS “性暴力は許さない”姿勢や対策“見える化”し共有を【news23】


情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

ページの先頭へ