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【やりとり全文】「全員に行き渡りますか?転売はされないという担保ありますか?」“随意契約”による備蓄米の放出めぐり維新・前原氏が問題提起…小泉農水大臣の答弁は? 国会・農水委員会

国内
2025-05-28 15:55

国会ではコメ問題で論戦です。小泉農水大臣と日本維新の会の前原共同代表のやりとり全文です。


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備蓄米放出のどこが問題だったか?

前原共同代表
まず小泉大臣に対して、私は抜本的に前大臣のやり方を見直し、そして新たなやり方にチャレンジされていること、とてもすばらしいと思いますよ。ある意味での政権交代というかね、そういう、私はモメンタムが変わったし、そしてそれをやろうとされている小泉さんはぜひ頑張ってもらいたいと、そういう思いの中で、私は質問をしたいというふうに思います。


ただ、幾つか矢継ぎ早にやられてるので大丈夫かと。これはどうなのかとか、分からないところもあるので、そういったところを確認しながら質問をさせていただきたいというふうに思います。まず1点は、江藤前大臣がですね、私は非常に後手後手だし、そして結局、備蓄米放出、日本維新の会の吉村代表が去年の8月に、備蓄米のほうすべきだということを言われたんですね。2021年の4月を米の価格を100とすると、去年の4月は100のままだったんです、変わってなかった、4年間ぐらいほとんど変わってなかった。それが急激に上がり出して、8月は120、12月になると170ということで、どんどんどんどん青天井で上がり始めたと。


だからこそ、吉村代表は、備蓄米を放出すべきだということをおっしゃったんですけども、実際に放出されたのは、6か月後。そして、ほぼ農協に丸投げ。これは私やっぱ問題だったと思うんですけども、このどこが問題だったとまず考えられて、随意契約に見直しをされたのか、その点、お答えをいただきたいと思います。


小泉農水大臣
前大臣の御苦労は、私は物すごく大きかったと思います。というのも、今まで備蓄の放出はしたことがなかったわけで、初めてそこに行くという、その中で慎重な判断を相当な御苦労もありながら重ねられた。これに対して私は敬意を申し上げたいと思います。そういったことがあったからこそ、その中での課題を、私はどのように乗り越えて、国民の皆様の期待にこたえられるかということで、随意契約という判断に至ったので、やはり今までの積み重ねの上での判断ができる材料を与えていただいた、そういうふうに理解をしています。


前原共同代表
報道によると、随意契約というのはもともと政府、農水省の中でも選択肢であったけれども、江藤前大臣がかたくなにそれは拒否されていたということでありますが、それは問題だったと思われませんか。そして、どこが問題だったのかということをぜひ教えていただきたいと思います。


小泉農水大臣
まず江藤大臣が、基本的には価格にコミットすべきではない。こういった姿勢は、私はそのとおりだと思います。その中での判断が、随意契約は最初から取る判断ではないだろうと。まずは、国民共有の財産である備蓄米は、一般競争入札という形で競り落としをさせるのが一つの筋だろうと。こういう判断も私は一つの判断だと思います。


ただ、結果として流通の流れを見たときに、前原代表が触れられましたけども、今まで3回出したものが、まだ店頭に多く並んでいない、こういった課題が一つ。そして、価格が下がらない。競争入札ですから、高くつり上げて、誰が1番高く買ってくれるか、おのずと現場の価格は末端価格は上がります。今求められてることは、もちろん安心して、棚があくことなく、供給量が潤沢にある市場と、これはもちろんなんですけども、今高いお米は棚に並んでるけど、安いお米がない。この選択肢をしっかりつくることも、私は大事なことだと思ってますので、随意契約で、価格をこちら側で設定をして、そして流通は直接小売に提供していく、こういった判断をさせていただきました。この結果が出るかどうかは、国民の皆さんと、そしてまた皆様に御判断いただくことであり、また、後にしっかりと、よかった面、課題、両方とも、検証されると、そういった覚悟のもとで行っております。


「備蓄米は全国に行きわたるのか」

前原共同代表
これは政府が備蓄米ですけども、買った金額よりも、安く放出されますよね。損失は30万トンでいくらありますか。


小泉農水大臣
まず、今回、出していくものっていうのは、令和4年産が、まずは20万トン。そして令和3年産がこれから10万トン。これは、価格でいえば、もともと農家の皆さんから買っているよりも、倉庫に置いておりますので、安くなってるのは当然であります。


今回は、1万700円、1万800円、それが令和4年産のもので、60キロで販売をして、結果2000円で、この後出ていく令和3年産米は、それよりも安いものであります。これをやることによって、国家備蓄の部分の財政的な負担、この御指摘もあると思いますが、そもそもですね、先ほど玉木代表からも御指摘があったように、この後、えさ米として安く放出されると。こういった中で既に差損が生まれています。こういったことを考えれば、今回のこの随意契約や、今までのものによって、この差損が出て、この財政負担が大きく発生するかというと、そういったことでは現時点ではないのかなと。これはよく、これからの供給量などをしっかりと見た上で判断したいと思います。


前原共同代表
揚げ足を取るつもり聞いたわけじゃなくて、例えば江渡前大臣が入札をされたので、買った値段より高く売ってるんですね。だからその部分のプラスマイナスを考えたらまだプラスだと思いますから、そういう意味では、今小泉大臣が始められたことについて、どれだけの損失が生まれているのかっていうことは私はディスクロージャーすべきだというふうに思うんですね。そしてでもトータルでは大丈夫ですよと。だけども、国民のためをもって、5キロ2000円のものを出すんだという決意がやっぱり示されるということが私は大事だというふうに思います。


もう一つお聞きしたいのは、いつまでに、言ってみれば達成出来て、そして備蓄米が、こっからちょっと私の伺いたい本質になってくるんですけども、全国民に行き渡るのかどうなのか。つまりは、一部の人に行き渡り、そして、一部が転売に回り高値をつけて、そしてゆがんだ形で市場に回る。こういう危険性があるんじゃないすか。全員に行き渡りますか、転売はされないという担保ありますか。この二つ、お答えください。


小泉農水大臣
先ほど御指摘のありました、30万トンの政府備蓄米について、売渡し価格と買い付け価格の差額で単純に計算をすると、売渡した時点では4億円程度の差損が生じるということになるということです。こういったことも開示しながらやるべきだと、という御指摘に対して、そのとおりだと思いますのでしっかりと透明度高くやっていきたいと思います。


また、30万トンの売渡しはいつまでに達成するのかということでありますが、正直想定以上に引き合いが来ていて、20万トンの令和4年産米がもう既に、上限をヒットしているということになっていますので、あと残りの10万トン、令和3年産米、ここも対象が今度は町のお米屋さんと中小のスーパー、こういった形になりますので、万単位でくるかというと、そこは余り想定出来ないんですが、そこをよく見て、いつかというのが出てくると思います。ただ、予想以上に、この備蓄米の引き合いが出ていますので、残り10万トンも、そんなに、時間を置かず、引き渡すということが出てくるのではないかなと見込んでおります。


前原共同代表
転売についてお答えください。


小泉農水大臣
これは御懸念も出ていると思いますので、我々として、転売をしないようにといったこともちゃんと付した上での売渡し、こういったことをしたいと思っています。あとはその対応については、どのような手段を講じることができるか。様々な検討が必要だと思っております。


前原共同代表
お答えにならなかったことで、全国民に行き渡りますかということを聞いてるのと、もう一つ、こういう随意契約で、先ほど4億円の差損ということをおっしゃいましたけども、そういうふうな安値で行うのであれば、まず優先的にですね、学校給食とか、病院とか、介護施設とか、あるいはこども食堂とか、そういった、言ってみれば優先されるべきところにしっかりと、だって随意契約っていうのはそういうもんでしょう。競争入札じゃないんですから。随意契約ということは、自ら配りたいところに優先して配るのが随意契約じゃないですか。本来そういうことであれば、そういった配慮されるべき方々に、しっかり渡すっていうふうにすべきじゃないですか。だから全国に行き渡るのか、そして、配慮されるべきところに優先的にやるべきじゃなかったのか、その点についてお答えください。


「北海道から沖縄まで同時同量で行き渡るということはない」

小泉農水大臣
2点、ありがとうございます。全国に行き渡るのかということについては、北海道から沖縄まで同時同量で行き渡るということはないと思います。そして今回、スピードを重視しているというのを何度も申し上げているのは、よく災害の後の被災地の避難所などで、もう食料品などが届いているのに、全員に同じ量がないから、積んだままで配らない。こういった悪平等を起こしてはならない。これはスピード重視で、実際に手を挙げていただいた事業者さんが、速やかに店頭に並べられるようなことを、私は今は大事なことだと、そういった判断をさせていただきました。


一方で、公平性だったり、どこまで隅々まで行き渡るかということについての御指摘なども踏まえ、今回、あさってから始めていく次の随意契約につきましては、小規模の町の米屋さん、中小のスーパーさん、こういったことを対象に、随意契約をやることによって、できる限り多くの方に提供できる体制を整えていきたいと考えております。


2点目につきましては、学校給食、こういったことについて御指摘をいただきましたが、先ほども野田代表にもお答えをしたとおり、既に、学校給食などについての様々な配慮、こういったこともするようにということは、今までの随意契約でも通知も含めて記載をしてあります。また、フードバンクなどへの無償の交付ということもやっております。ただ、一方で、この無償の交付というのが、読める範囲というのは法律上、限定されていますので、そういった法律もよく、踏まえながら、この適正な随意契約の実行というものを続けていければと思っております。


前原共同代表
お配りをしている資料、少し議論させていただきたいというふうに思いますけれども、このグラフを御覧いただきたいわけでありますが、これお米の流通経路ということであります。高止まりをしている。そして言ってみれば流れてこないと。どこが言ってみれば滞留していて、どこがもうけようとしているのか。そして、備蓄米を放出すれば、二重価格が解消されるのか。この2点についてお伺いしたいと思います。


小泉農水大臣
今、御配付をいただいたこの米の流通経路でどこに滞留してるのかということですが、これも今日何度か、ほかの委員の方からも御指摘いただいておりますが、令和6年産米については、大手集荷業者の集荷数量が31万トン、減っていると。そして、卸や実需者は、これまで取引してきた集荷業者からの供給が減っているので、例年とは異なる調達ルートで、ここが増えているということであります。


今回、そういったことを見ていると、やはり上から流していくという流通ルートではなく、直接小売りにっていうこと、形で流していかなければスピード感はないのではないかなということで判断をさせていただきました。この「どこに」というのは、よく分析が必要だと思いますので、引き続き、これは分析をしていきたいと思います。


そしてもう一つが、二重価格というときに、何をもって二重価格と言っているかっていうのが、いまいちまだ私の中では理解が出来ないんですけども、先ほど玉木代表からも御指摘のあったようなブランド米が、5000円前後とか、これぐらいであって、そして備蓄米が出ていくっていうことが二重価格という、そういった前提で指摘をされてると。これが問題だという御指摘ですか。すいませんもう少し伺えると。


「ブランド米と、古米、古古米、そして古古古米、これが同じ価値があるものではありません」

前原共同代表
下げることを目的にされてるわけですね、これ備蓄米を2000円で。ちゃんと下がって、下がった形で一元化されますかということを聞いてるわけです。


小泉農水大臣
これはブランド米と、古米、古古米、そして古古古米、これが同じ価値があるものではありませんので、全くの別のものを世の中に出しているという理解をしていただければと思います。今、既に備蓄米として、3回までの流しているものは、古米でありますよね。そして令和4年産の今回私が随意契約で、来週から店頭に並ぶものは、これは古古古米になります。そして、これからの随意契約で、令和3年産の10万トンの1800円のものについては、さらに前ですから、古古古古米、ということになります。ですので、ここはなかなかここまで世の中に、米の話題が出るまでは余り意識されなかったものだとは思いますが、別のものを、出しているということで、そもそもこの二重かどうかっていう、これを一つにすべきだっていうことではないと。ただ、世の中の中に、なかった選択肢を提供することによって、消費者の皆さんの安く買いたい、そういった方に対しても選択肢を増やしていくことで、結果、余りにも高止まりしている平均の4200円というものが落ちついていく、そういうマーケットの状況をつくりたいというのは、思いとして事実であります。


前原共同代表
いやそこを伺いたかったんですよ。だから4200円のものが落ちつきますかと本当に。これ、30万tで4.6%でしょ。年間消費量が700万トンで、これを出してもっぺん出せると。91万トンで残ってるものは。それで本当に落ちつきますかということ。これ、私は評価をしてるけども、結果責任を問われるわけですよ。


そこで分析してもらいたいのが、この2枚目の表なんですけども、この流通で見るとですね、もうあわせて示しといいますと、もう質問時間が来ますので、この卸のところの二つの業者、木徳神糧、ヤマタネ、ここの株価物すごく上がってるんですよ。この1年間で、倍以上になってるんすよ。そして、倍以上になっていて、小泉大臣が出現をしてですね、なられて、そして若干下がったんですけども、高止まりをしたままなんです。


つまりどういうことかというと…出現・出現、失言じゃない。出現、失言はされてない。大臣にになられたという。それほど下がったんだけども下がってないんです。ということはマーケットは、卸に滞留をしていて卸がもうかる。だから株価が2倍以上になる。そして、小泉大臣が出現されて、若干下がった。出現、されて若干下がったけど高止まりをしている。


つまりは、この流通の在り方そのものを見直さなければですね、先ほど4200円というものを落ちつかせていく。国民が望んでいるのは、短期的に2000円のものを出してもらうだけじゃないんですよ。米の価格を下げてくれということを願ってるわけですよ。つまりは、短期的なことじゃなくて長期的な、こういう物流の見直しっていうものをしなきゃいけないということになると、この卸の部分と、そしていまだに農協にですね、JA系に4割も納めているというところを見直すことが大事なんだと思われませんか。


小泉農水大臣
農家の皆さんからすれば高く買ってくれるところに下ろしたいっていう、買ってもらいたいっていうことはあると思います。一方で、今回示されたこの流通の在り方を見てもですね、お米の流通に対して問題意識を持っている方々は非常に多い。小売りの方の中にも、今回私も、様々コミュニケーションする中で、ほかの食料品と比べて、米の流通は複雑怪奇だと。そういうふうに指摘をされる方が、結構いらっしゃいます。それが何を意味しているのかを、よく分析をする必要があると思っているので、この委員会でも可決をされました、食糧システム全体の中で適正なコストとは何なのか、これが今後参議院で可決した暁には法律になりますが、そういったことも含めてよく流通の透明化、適正化、ここに何ができるかは検討材料の一つであることは間違いないと思います。


前原共同代表
適正化だけ、透明化だけじゃなくて、やっぱり流通の在り方を変えることが、米の価格を変える一つの大きな要因になると。それだけ、決意を示してください。


小泉農水大臣
問題があるとしたら、変えていくのは当然のことだと思っております。


前原共同代表
終わります。ありがとうございました。


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