元阪神・藤川球児、メジャー時代に「お金に不安なく野球に打ち込める環境づくり大切」と痛感…auじぶん銀行の臼井朋貴社長が「投資」を指南
2021-03-18 21:00:35
auじぶん銀行の臼井朋貴社長がアスリートのセカンドキャリアを応援するために「投資」を指南する企画「特別対談“教えて!臼井社長”」が3月15日にオンラインイベントとして実施され、プロ野球・阪神タイガースで活躍した元投手で現在は同球団のスペシャルアシスタントを務める藤川球児さんがゲストとして登場した。
藤川さんによると、資産運用をしている後輩の現役選手たちはそれほど多くないようで、その理由として「アドバイザーが球団の中にいなくて、アスリートの近くに存在してない。そして短期で利益を得ようとするところが野球選手にはあるので、長期で人生設計を考えることが難しいのではないでしょうか」と語りました。さらに、藤川さんは自身の経験を踏まえて「しかし実際にやってみるとそこまで難しくないですし、自分はアメリカでも実際にやっていますから、イメージに引っ張られすぎているのかなと思いますね」と分析しています。
これに臼井社長は「おっしゃる通りです」と同意し、続けて「日本は金融教育ができていなくて、正面からお金と向き合っていない。欧米では小さい時から投資に対する教育が小学校からなされているので、生活の一部として投資がある」と日本と欧米の違いを指摘しました。
米メジャーリーグ時代に投資をしていたという藤川さんは「私は、妻と相談しながらやっていました。アメリカにいるとまわりの選手から教えていただけたりするので、現役を辞めた時に不安のないようにしました。これはグラウンド上では誰も聞きたい話ではないと思いますが、もう一歩みると、リアルに生活するファミリーがいる。子どもを育てていく中でのメジャーへの挑戦だったので、お金に不安がない状態で、野球に打ち込める環境を整えることは大切だと思いました」と語り、投資の重要性を痛感したようです。
臼井社長は、将来を見越して少額で始められるオススメの資産運用として「投資信託」をプッシュ。「積立にすれば100円からでも始められます。投資信託は、投資対象が『国債・社債』『株式』『不動産投資信託(REIT)』『コモディティ(金・原油・穀物など、日常生活に必要な資源や商品)』に大きく分けられます」と解説しました。
さらに、臼井社長は「直接、株式や不動産に投資する、ということも可能ですが、株式の場合は、売り時や買い時を逃がさないように、ある程度値動きを気にしておかねばなりませんし、不動産であればまとまった資金が必要だったり、ローンを組んだりと、“お金”と“手間”と“運用力”が必要になります。ですが、投資信託の場合は自分で運用する必要はありません。ただし、値動きはありますので、一気に大口で購入するとせずに、積み立てなどで少しずつはじめるのがいいかと思いますね」と指南しています。
また、藤川さんは「日本でもぼちぼち資産運用をやっていきたい」と考えているとのこと。そんな藤川さんから「日本の最新の金融事情というのにそこまで詳しいわけでもないので、今、日本でやるならこれだ、というのがあったら、教えていただけないでしょうか?」という質問が飛び出しました。
この質問に対し、臼井社長は「これが儲かる、というものは正直誰にもわかりません。ですが投資の基本は『長期』『分散』です」と回答。さらに「国内資産だけでなく海外資産も保有して『分散』する。そうすれば、日本の景気が悪くなった時は、海外資産でカバーするという『リスク分散』ができるようになります。藤川さんの場合は、海外資産の運用経験も十二分にお持ちだと思いますので、同じ要領でリスク判断をされながら日本円で資産を築かれていけば、全く問題ないと思います」とアドバイスしました。
藤川さんが「具体的にはNISAとかですか?」と質問すると、臼井社長は「つみたてNISAもいいですが、限度額がありますので、iDeCoなんかはどうでしょうか。個人事業主は上限月68,000円なので、年間816,000円。これを積み立てとしてやっていただくのですが、積み立ての中をどう運用するかは自分で決められるんです」と提案。
続けて、臼井社長は「一番何も考えずに選べるのは、定期預金ですが、これは入れていても大きく増えません。あとは投資信託でリスクの低いものから、利回りがいいけれど少々リスクのあるものまであります。68,000円の中でポートフォリオを組んで、気軽に運用していくといいと思います。60歳まで貯められて、税制のメリットもたくさんあるんですよ」と助言しました。
最後に、藤川さんは日本で投資の勉強をしたいと思いながらきっかけがなかったとし、後輩の現役選手たちにとってもきっかけになるようなものを作りたかったと話し、今回の対談について「『小さなところから堅実にコツコツと』。これを自分自身の人生でも、これからのセカンドキャリアの糧にしていきたいと思います。ものすごく勉強になりました」とまとめました。
情報提供元: マガジンサミット