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管理栄養士さん「飲み会おつまみ」どれ選ぶ?

2016-11-04 12:00:25


執筆:永吉 峰子(管理栄養士)
秋も深まってきたこの時期、忘年会シーズンももうすぐですよね。
忘年会や女子会など、楽しいお酒の席で気になるのがおつまみの選び方。カロリーやバランス、そしてお酒との相性の良さなど気になってしまいますよね。
そこで今回は管理栄養士の私が、いつも飲み会や女子会で選んでいるおつまみメニューと、その理由をお伝えします!

お酒と一緒に摂るべき栄養素は?


肝臓の働きを助ける「たんぱく質」


お酒のアルコール分は、肝臓で代謝されていきます。
その時に重要な働きをするのが肝臓に存在する数々の酵素です。この酵素の材料となっているのがたんぱく質です。
私はこのたんぱく質を補給する為、おつまみとして必ずお肉やお魚、卵料理を取り入れるようにしています。また調理法にも気を使い、生や焼き物、蒸し物を選ぶようにしています。
揚げ物や炒めものなど油を使ったものだと、油の代謝でさらに肝臓に負担がかかってしまうためです。

アルコール代謝でできた活性酸素と闘う「抗酸化物質」


アルコールを代謝した後、体内には活性酸素が発生すると言われています。そして活性酸素が過剰になると、肌の老化やがんなどにも関連してくるとも言われています。
そのため私は、お酒を飲む際は抗酸化物質を積極的に取り入れるようにしています。抗酸化物質は、活性酸素の除去が期待できるとされているからです。
活性酸素の代表は「ビタミンACE(エース)」と呼ばれているβカロテン、ビタミンC、ビタミンEです。
その他、ナスやブルーベリーに含まれるアントシアニンや、鮭に含まれるアスタキサンチンも抗酸化作用が期待できます。

お酒と一緒に摂るべき食品とは?


1.胃を保護してくれる「乳製品」
空腹時にアルコールを飲むと、胃が荒れてしまいます。
そこで私は、胃を保護する働きがあるとされている乳製品をアルコールと一緒に摂るようにしています。チーズは比較的どこの居酒屋さんにもあり、おつまみとして取り入れやすくおすすめです。

2.アルコール代謝で失われる「水分」

アルコールが代謝される時、体内の水分は失われていきます。そのため、お酒を飲んだあとは適度な水分の補給が必要とされています。
私は水分を無理なく補給する為、〆にスープや雑炊など水分の多いメニューを取り入れるようにしています。また、食後にはかならずお茶をいただくようにもしています。

管理栄養士おすすめメニューBest4


1.サーモンとクリームチーズのカルパッチョ
見た目も鮮やかなカルパッチョ。ポイントはサーモンとチーズを使用している点です。
サーモンにはたんぱく質、抗酸化物質であるアスタキサンチンが豊富に含まれています。またチーズにもたんぱく質が豊富。アルコール代謝をする肝臓の働きを助けることが期待できます。
チーズやサーモンの油分がアルコールから胃を守ってくれる為、このメニューは最初に食べることをおすすめします。
またもしこのようなメニューがなければ、サーモンのお刺身とチーズ単品でもOKです。チーズは揚げ物ではなく、なるべくそのままのものを選ぶようにしましょう。
2.アボカドのサラダ
アボカドには抗酸化作用のあるビタミンEが豊富に含まれています。サラダにはトマトが入っていることが多く、こちらも抗酸化作用のあるリコピンが豊富です。また油脂も含むため、最初に食べることでアルコールから胃を守ってくれる働きも期待できます。
但し、摂りすぎると油脂が肝臓の負担になってしまいます。食べる量はほんの2~3口程度にしましょう。みんなでシェアするのがおすすめです。
アボカドがない場合、アーモンドなどのナッツ類もビタミンEが豊富でおすすめです。但しこちらも油脂の摂りすぎを防ぐ為、5~6粒程度にしましょう。

3.だし巻たまご/オムレツ
卵はたんぱく質の他、βカロテン、ビタミンEを含んでいる優秀な食材です。まただし巻たまごやオムレツなど「焼き」で調理されるものが一般的です。その為、油を控えることができます。
特に女子会でおしゃれなお店に行った場合、ついついサラダやチーズなど軽いメニューばかり頼みがち。その場合、たんぱく質が不足してしまうこともあります。
そこで私は意識して栄養価の高い卵のメニューを頼むようにしています。

4.寄せ鍋


なべのよいところは沢山あります。特にお酒と一緒の時に嬉しいポイントは3つ。
1つめのポイントは「野菜が豊富」なところ。野菜にはビタミンCや、βカロテンなどが含まれています。野菜はおつまみとして、サラダで取り入れることが多いですよね。でもサラダだと、生野菜の為どうしても量を摂ることができません。寄せ鍋ならば、加熱しているのでたっぷりの野菜を無理なく摂ることができます。
2つめのポイントは「栄養バランスがよい」ことです。お鍋には野菜だけでなく豆腐やお肉、お魚などのたんぱく源も含まれています。その為、とてもバランスがよいメニューです。
3つめのポイントは「水分を補給できる」ことです。出汁や〆の雑炊などで適度な水分を補給できるので、アルコール代謝による脱水を防ぐことが期待できます。
今回は管理栄養士ならではの視点から、実際にオーダーしているメニューをご紹介いたしました。
お酒の席でのおつまみを少し工夫すると、体に優しいメニューにすることができます。お酒との相性やバランスを考えて、メニューを選んでみてくださいね。

<筆者プロフィール>
永吉峰子(ながよし・みねこ)
管理栄養士。大手小売企業にて店長、商品開発を経験後、現在は「健康」「食」に関する執筆を中心に活動

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情報提供元: mocosuku

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