超広角4Kムービー撮影が楽しいオリンパス「STYLUS TG-Tracker」の5軸手ブレ補正を試す
2016-11-11 19:00:00
映像だけではなく、撮影者が感じた情報を全て記録するオリンパスのフィールドログカメラ「STYLUS TG-Tracker」。今回は機能と動画・静止画撮影についてレポートしていく。
STYLUS TG-Trackerは、手のひらに収まるコンパクトなボディに、防水防塵・耐衝撃性能そして各種センサーとGPSを搭載するフィールドログカメラだ。カメラの特徴としては対角204°の超広角F2.0レンズを搭載し、4K(3840×2160ドット)30p動画撮影機能をもつ。また、5軸の電子手ブレ補正機能をもつため、手持ち撮影でも安定した動画撮影を可能としている。
安定した動画撮影ができるとはいえ、コンパクトなボディをつまむようにして持つのではあまりよろしくない。そこで同梱品の「ステディグリップ」の出番だ。ステディグリップは、しっかりとグリップを握って安定した動画撮影ができるだけではなく、腕の動きや手首で自由に角度をつけることができるため、アイディア次第で面白い映像が撮影できる。
使わないときはコンパクトに折りたためるのもいい。また、グリップの全面にはミラーが付いているため、セルフィー撮影にも役立つ。
さて、対角204°と言われてもピンと来ないかもしれない。そこで、スマートフォンで撮影した写真と比較してみた。
最近のスマートフォンの背面カメラは、広角レンズを搭載するモデルが増えており、広い範囲を写す。
しかし、STYLUS TG-Trackerと比較すると写る範囲の違いは一目瞭然だ。
スマートフォンの写真が望遠ズームレンズで撮影したように見えるほど、広い範囲が写っている。なお、撮影データは手ブレ補正入りの範囲が狭まったデータだが、充分過ぎる程広い範囲が写り込んでいる。
この超広角撮影した写真は、スマートフォンアプリ「OLYMPUS Image Track」で簡単に転送可能だ。スマホやタブレットが通信可能な場所なら、すぐに写真をシェアするという楽しみ方ができる。
このアプリは、スマートフォンでSTYLUS TG-Trackerのログを確認したり、センサー情報を確認したりすることができる。STYLUS TG-Trackerの情報モニターのような使い方ができるのでオススメだ。
過酷な環境で撮影するのであれば、スマートフォンもそれにあったタフネス性能をもつものを合わせて使いたいところだ。
さて、実写だが静止画の最大解像度800万画素(3840×2160ドット)は、もう少し解像感が欲しいと感じた。とはいえ、液晶モニターでは小さくてわからなかった遠景もしっかりと確認できた。
交差点で見上げると銀座の街並みがここまで写り込む。
動画は、ステディグリップのおかげで撮影が楽に行えた。手持ちでの撮影でも5軸電子手ブレ補正で映像が安定している。歩きながらの撮影でも手ブレ補正が効いており、大きなブレが抑えられている。
中央付近の手ブレは抑えられているが、超広角レンズによって強烈なパースが付くため歩きながらでは四隅がプルプル震えるような映像となった。これはCMOSセンサーの揺れによる歪みもあると思われる。
ジンバルなどカメラを安定させる装置のような浮遊感はないものの、ごく普通に歩いてここまでブレが補正されていれば充分だろう。特に、山歩きなどはジンバルを使用するときのように揺れないように気を遣いながら歩くことは不可能なので、普通に歩いて補正が効いていることの方が重要だ。
画質は静止画同様に4K撮影時の解像感が欲しいところ。イメージセンサー的に流石にこの要求は厳しいそうだ。
STYLUS TG-Trackerと同梱品のステディグリップの組み合わせは、同カテゴリーのカメラの中でも扱いやすくて気に入った。水中プロテクターを使ったダイビング撮影にも対応し、その際には水中プロテクターで四隅がケラレないよう設定で画角狭くすることができる。このモードは、水中以外でも使えるので屋内などの撮影で広角過ぎるという場面で応用可能だ。
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情報提供元: クチコミ.jp