2420万画素イメージセンサーの実力が明らかに!ソニー「α6300」を実写でチェック
2016-12-11 19:00:00
ソニーのAPS-Cサイズイメージセンサーを搭載したミラーレスカメラ「α6300(ILCE-6300)」はコンパクトなボディながら多彩な機能を持つ。レビュー3回目となる今回はα6300の画質についてチェックしてみたいと思う。
α6300は、画面のほぼ全域を埋め尽くすほどの425点像面位相差AFセンサーが特徴となる有効画素数約2420万画素「Exmor(エクスモア)」CMOSセンサーを搭載する。実際に撮影してみると、一眼レフカメラ並みに瞬時にピントが合う。特に多点測距においては、被写体の形を認識し、細かな測距点を組み合わせて面でピントを捉える。
また、被写体の動きに合わせて測距点が追従し、しっかりとピントを合わせ続けることに驚く。
撮影することに関しては、高速AFと高速連写、高レスポンスであるためストレスを感じることがない。また、ボディがコンパクトであるため持ち歩く際にもストレスを感じない。ここがα6300の素晴らしい点と言える。
では、カメラとして画質はどうなのだろうか? 早速ISO感度別に撮影してデータをチェックしていこう。
元データのISO100は細部まで高精細でノイズが少なく高画質だ。α6300ではISO感度を最高51200まで設定できる。
ISO1600をISO100と比較すると細かい部分の描写がやや甘くなっているものの、それでもミニカーにプリントされた細かい赤い点ひとつひとつが解像していることがわかる。ISO3200では、この赤い点が少しつぶれているものの、全体的にはノイズが抑えられており画質的には問題ない。
ISO6400ともなると、ノイズリダクションの影響で細かな点がつぶれてしまっているが、コントラストは維持している。ISO12800では全体的に色が濁りだし、コントラストも低下しはじめている。WebやSNS用途ならISO6400~12800までが実用的だと感じた。
ISO25600ではディテールが失われてはいるものの、全体的な色イメージや形状、ニュアンスは充分伝わる描写だ。ISO51200では、カラーノイズが多くなり、コントラストも低下している。これは非常用といったところだろう。
屋外での撮影ではどうだろうか。撮影当日は、曇天と言うこともあり、空の白さに露出が影響され全体的にアンダー目の仕上がりとなった。遠景の細部までしっかりと解像しており、イメージセンサーとキットレンズ「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」の組み合わせは充分良いと感じた。
気になったのは、コントラストが高めなのか、暗い色が全てつぶれてしまっている点だ。そこで、同時記録しておいた「RAW(ARW形式)」データからシャドー部を持ちあげ、同時にハイライト部を下げて現像してみたところ、データには船体下部や岸壁、そして雲のグラデーションなど細部の情報がしっかりと残っていることがわかった。
動画撮影にも役立つチルト液晶を起こし、ローポジションからちょっと変わった目線で花壇を撮影してみた。被写体にグッと近づけることで広角レンズならではの奥行き感がでて面白い。
望遠側のF値は5.6となるが、被写体に寄ることで背景をぼかすことができる。望遠側の絞り開放ではやや像が甘くなるようだ。キットレンズのほかに手頃なF1.8単焦点レンズが一本あれば、ボケを活かした撮影もできるので2本目のレンズにオススメしたい。
α6300は、ハイエンドカメラに匹敵する動体撮影と高精細な4K動画撮影が可能な1台、で何でもこなせるバランスの良いミラーレスカメラだ。これだけの性能があれば長く使える。お買い得感は充分すぎるほどあるので、オススメだ。
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情報提供元: クチコミ.jp