ダラダラしがちなお正月、食事はココに気を付けて
2016-01-03 21:30:31
執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー)
「お正月はゆっくりしよう!」と家でゴロゴロと過ごす人も多いでしょう。
食事の時間になってもお腹が空かずに欠食をしたり、反対に食事に加えだらだらと間食をしたりすると、胃もたれや便秘・下痢などの症状が起こることがあります。
このような症状の予防・改善には、適度に身体を動かすことや食事の時間とそうでない時間のメリハリをつけることが大切です。
また食事の内容では、消化が早いもの・遅いものを上手にチョイスすると、不快な症状の予防や改善に役立ちます。
それでは具体的にどのようにしていくと良いのか、詳しくご紹介いたしましょう。
「消化」を考えた食べ物の選び方とは?
動かない年末年始のおすすめは「消化が早いもの」が良いかというと、じつはそうとも言い切れません。
消化が早いということは同時に、栄養素の吸収が早いということです。
胃腸への負担が少ない反面、血糖値が上がりやすく腹持ちが悪いためすぐにお腹が空いてしまいます。そうしてだらだらと食べていると正月太りにつながるのです。
一方で消化が遅いものは、消化が良いものに比べると胃腸に負担をかけます。
その反面、血糖値を上げにくく腹持ちを良くします。どちらもメリット・デメリットがあります。
そこで上手に選ぶ方法は「食事は消化が遅いものを取り入れ、間食は消化が早いものにする」です。さらに詳しく見ていきましょう。
消化にいい食べ物の特徴とは
胃腸にとどまる時間が短く、吸収が早い食品は油や食物繊維が少なく、水分が多いという特徴があるもの。
食品例としては以下の通りです。
・おかゆ、雑炊
・軟らかめのうどん
・鶏のささ身、鶏のひき肉
・脂の少ない白身魚
・湯豆腐
・温泉卵
・乳製品
・イモ類、人参、大根、カブ、ほうれん草、白菜
・バナナ、リンゴ、モモ
消化が遅い食べ物の特徴とは
胃腸に長くとどまり吸収が遅い食品は、油や食物繊維を含み、水分が少ない特徴があります。
食品例を挙げると次の通りです。
・玄米、赤飯、胚芽米
・そば
・豚ばら肉、ベーコン、ソーセージ、鶏肉の皮
・イワシ、サンマ、ウナギ、イカ、タコ
・貝類、海藻類
・枝豆、ゴボウ、レンコン、セロリ
・柑橘類、ドライフルーツ
食事の際には、主食・主菜・副菜をそろえることを基本に、消化時間に関わらずどちらもまんべんなく摂りましょう。ただし、揚げ物は油が多く大きな負担になるので、できるだけ控えてください。よく噛んで、胃腸の負担を和らげてあげることも大切です。
間食の際には、バターや揚げ油を使う洋菓子やドーナツ、スナック菓子などは控えめに、出来るだけ消化のいいヨーグルトやアイスクリームなどの乳製品や油の少ない和菓子がオススメです。
旧年の疲れを取りたい、あるいは新しい一年のスタートに備えて体力を温存したいお正月。
疲労を最小限にとどめるには、生活のリズムを崩さないことが一番です。
食事内容にも気をつけつつ、生活リズムを崩さないように心がけましょう。
<執筆者プロフィール>
山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中
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情報提供元: mocosuku