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お酒を飲んで寝ると「いびきがウルサイ」のはどうして?

2017-01-14 18:30:31


執筆:井上 愛子(保健師、助産師)
医療監修:株式会社とらうべ

普段はいびきをかかないのに、「お酒を飲んで寝るといびきがうるさい」と指摘されたことはありませんか?
自宅ならばまだしも、電車で居眠りをしている時や、友人との旅行などでは周りの目が気になるものです。
なぜお酒を飲むと、いびきが大きくなるのでしょうか。詳しくみていきましょう。

アルコールの作用をおさらい


まずは、アルコールの作用をおさらいしましょう。食事の際にお酒を飲むと、緊張がほぐれたり、会話が弾んだりしますね。
このように、アルコールは適量であれば、気持ちをリラックスさせる効果があります。
また少量であれば、心臓など循環器系の病気の予防につながったり、善玉として知られるHDLコレステロールを増加させることも明らかになっています。
一方で、大量にお酒を飲む習慣が長期間続くと、肥満や肝臓の障害につながることは周知の事実。さらにアルコールを解毒する役割のある肝臓だけでなく、膵臓などそのほかの消化器やさらに脳にも影響を与え、アルコール依存症に陥る可能性もあります。
身体にさまざまな影響を与え、プラスにもマイナスにも働くアルコール。
それでは、睡眠やいびきとは、どのような関係があるのでしょうか。

お酒といびきの関係


お酒にはリラックス作用があるとお伝えしましたが、その効果は精神面にも身体面にも現れます。
実は、アルコールには筋肉の緊張を緩める筋弛緩作用があり、いびきをかくのは、喉の筋肉が緩んで、空気の通り道である気道が狭くなることが原因です。
また舌の筋肉が麻痺して、仰向けの姿勢で眠る際、喉の方に舌が落ち込みやすくなったり、血行が良くなることで鼻の粘膜が腫れ、鼻づまりを起こしやすくなる場合もあります。
これらの影響が重なり、お酒をのんで寝るといびきがうるさくなる傾向にあります。
また、気道が狭くなり、身体が必要とする酸素を充分に取り込めないと、睡眠中にたびたび目が覚めたり、熟睡しづらい状況になります。
健康な人が一時的にそうなることは問題ありません。しかし、睡眠中に呼吸がとまりやすくなる「睡眠時無呼吸症候群」と診断されている人は、症状が悪化する可能性もあり、とくに注意が必要です。

気になるいびきの対処法


お酒を飲んだ後のいびきを出来るだけ抑えるために、一番の対処法はなんと言っても「自分にとっての適量を守る」ことです。
楽しい飲み会でも、記憶がなくなるほどお酒を飲んでしまうのはもってのほか。
また空腹の状態ではアルコールの吸収速度が速まってしまうため、おつまみを食べながら、ゆっくりとお酒を飲むようにしましょう。
おつまみの中でも、枝豆やサラダ、冷奴など、なるべく野菜を中心に、メインも揚げ物よりヘルシーな調理法の刺身、焼き鳥、鍋、といったメニューがおすすめです。またアルコールを含まない水分もこまめに摂るようにしましょう。
寝る時の姿勢としては、仰向けよりも横を向いた方が、舌の落ち込みを防ぎ、空気の通り道を確保しやすくなるため、いびき予防に効果的です。
あくまでお酒はほどほどに。気になるいびきを予防するためにも、健康を守るためにも、適量を楽しみましょう。

<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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情報提供元: mocosuku

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