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乾燥でお肌が痛い! なにか良い方法はありませんか?

2017-01-24 21:30:43


執筆:青井 梨花(助産師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ

めっきり寒くなってきて、春が待ち遠しい今日この頃、乾燥も気になる季節になりました。
すでに、乾燥がすすんで「お肌が痛い!」という人もいるかもしれないですね。
これ以上悪化させないためにも、お手入れの見直しなど、早めの対策で冬を乗り切りましょう。

「乾燥でお肌が痛い」状態って?


通常、お肌の表皮内にある角質層では、皮脂膜・NMF(天然保湿因子)・角質細胞間脂質という3つの要素が、肌の内部の水分を保持しています。
加えて、紫外線やアレルゲンなど外部の刺激から肌を保護しているのもこの3つです。
この機能を「肌のバリア機能」といいます。この3つの要素のバランスが崩れると、肌のバリア機能も弱くなり水分量が保持できず、いわゆる乾燥肌となります。
そしてまた、バリア機能が崩れると、肌の内部にまで外的刺激が伝わりやすくなります。そのため内部で炎症が起きたり、神経に反応して、痛みに敏感になります。
髪や服、あるいは風などが少しあたっただけでも痛みなどを感じやすくなるのはそのためだったのです。
乾燥を招く原因はもうひとつあります。
あなたは「ターンオーバー」という名前を聞いたことがありませんか?
ターンオーバーとは、表皮の一番底にある基底層で新しい細胞がつくられ、肌の表面まで押し上がり、最後、垢となって剥がれ落ちる一連のことを指します。
バリア機能が崩れると、修復するために基底層では新しい細胞が急ピッチでつくられます。
その結果、未熟な細胞が重なり合ったままどんどん生まれ変わっていくこととなります。こうして肌のターンオーバーが通常より早くなることで、バリア機能が弱まり、乾燥を招くことがあるのです。

まずは基本を見直してみよう!


このように、乾燥でお肌が痛くなる原因から考えると、次の2つが乾燥対策のポイントになります。
1.バリア機能をととのえること
2.ターンオーバーの正常化

この2つをふまえて、どのようなことに気をつけたらよいでしょうか?
まずは、何より保湿が重要です。スキンケアのときに行う人も多いパッティングは、お肌に刺激が強すぎますので避けるようにしましょう。
また保湿の際は、しっかり手のひら全体で顔を包み込むようにして、保湿剤を浸透させます。
その後は浸透させた水分が逃げないよう、乳液やクリームなど、油分のあるものを重ねづけすることが基本となります。
専門家の中には、水分を蓄える機能がある細胞間脂質のひとつである「セラミド」が配合された保湿剤をおすすめする人もいます。またパックで保湿するとき、パックが乾くまで顔につけていることはありませんか?
パックが乾いてくると、かえって肌の水分がとられてしまい、逆効果です。時間を守っておこないましょう。
入浴の際は、熱めのお湯だと皮脂まで洗い流してしまうおそれがあります。お湯の温度は、40℃ほどにします。
洗う時もゴシゴシこすると肌に負担になります。泡でやさしく洗うようにするとよいでしょう。タオルで拭き取る際も、水滴をおさえるように拭きます。
そして水分を拭き取ったあとは、できるだけ早く保湿をしましょう。
皮膚表面の水分が蒸発するとき、内部の水分も一緒に蒸発してしまうので、そのままにしておくことは乾燥の原因になります。
またふだんのお手入れの中で、ピーリングのし過ぎや刺激の強い化粧品を使っていると、かえってターンオーバーが乱れて悪循環を招いてしまうことがあります。注意しましょう。
そのほか、食事や睡眠、ストレス、環境によって悪化させることもあります。日常生活をふりかえって生活習慣の見直しも必要かもしれません。

なかなか良くならない時は皮膚科へ相談を


基本的なことを見直してみても、なかなか改善がみられない場合や、繰り返す場合には、皮膚科医に相談してみましょう。
医師から具体的なアドバイスをもらったり、お肌の状態に合った保湿剤を病院で処方してもらった方が改善の近道のこともあります。
また、赤みが強く熱感がある、かゆみがある、ボツボツとした湿疹が出来ているなど、ほかの症状があるときは治療が必要な場合があります。
一度皮膚科で相談してみましょう。
<執筆者プロフィール>
青井 梨花(あおい・りか)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー
株式会社 とらうべ 社員。病院や地域の保健センターなど、さまざまな機関での勤務経験があるベテラン助産師。
現在は、育児やカラダの悩みを抱える女性たちの相談に応じている。プライベートでは一児の母。

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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情報提供元: mocosuku

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