富士フイルム「X-T2」とキット「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」による実写チェック
2017-01-31 10:00:00
富士フイルムのミラーレスカメラ「X-T2」は、一眼レフカメラのような外観が特徴だ。それでいてレンジファインダーカメラのような「X-Pro2」と近い基本性能を持つ、異なるキャラクター作りをしているカメラだ。
今回は、このX-T2とキットレンズ「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」による実写をチェックしていきたいと思う。
手持ちで動画撮影するのであれば、手ブレ補正機能「OIS」を搭載するXF18-55mmF2.8-4 R LM OISなどが便利だ。
このレンズは、35mm判換算27mmから84mmの光学3倍ズームレンズで、コンパクトながら広角F2.8・望遠F4と明るくて使いやすい。
広角端でも隅々まで解像感が高く、性能の高さを感じる。
望遠端も解像感があり、ズームレンズ特有の弱点を感じない。もちろん、細部のキレなどを求めるなら単焦点レンズやF2.8通しの上のクラスには敵わないが、細部を比較しない限り充分な実力を持つ。
青空とコントラストを出すためにフィルムシミュレーションを「Velvia」に設定し、露出を-7補正掛けている。色やコントラストだけではく、ビルの細部までしっかりと描写されておりイメージセンサーの実力をしっかりと引き出している。
こちらもVelviaで撮影。コントラストが高いため、-1.3ほど露出補正をしている。建物の、レンガの細かい模様が滲むことなくしっかりと解像しているところに、ローパスフィルターレスの効果を感じた。
モノクロモードとなる「ACROS」モードは、陰影のニュアンスをしっかりと描き分けてくれる。影の濃さと質感も感じることができる。
自動車の一部だが、コントラストはあるものの光り輝くものは、AFでは苦手だったりするのだが、ピントがしっかりと合って独特の光沢感もしっかりと再現されていた。みたままでは明るかったので、-1.7ほど露出補正をしている。
ポートレートに最適な「Astia」モードで撮影。ぬいぐるみのフワフワさがしっかりと出ている。微粒子のネガフィルムでも、ここまでのキレの良さは出せないのではないだろうか。そういった意味で、X-T2のノイズの少なさに驚きを感じる。
スタンダードとなる「Provia」モードでも、露出をマイナス補正すればしっかりと色が乗る。極端な色の誇張はないものの、富士フイルムらしい色がパッと目に飛び込んでくるような印象がある。
X-T2は、進化したオートフォーカス、ノイズの少ない高画質、4K動画撮影が魅力であると感じた。アナログライクな使い勝手も個性として成立しており、実力・実用性ともに高いレベルでバランスが取れたカメラだ。
関連記事
情報提供元: クチコミ.jp