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息切れすることが多い気が…。なにかの兆候?

2017-03-06 21:30:19


執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師・保育士)
医療監修:株式会社とらうべ
何気なく階段を登った時や、急いで電車に駆け込んだ時、以前よりも息切れするようになった、ということはありませんか?
運動不足だから、と見逃してしまうのはご法度。
もしかすると息切れは、身体の不調のサインかもしれません。息切れが続く時、注意したい病気をご紹介します。

息切れはなぜ起こる?


 
息切れは、どのようなときに起こるのでしょうか。
山登りやランニングなど、強度の高い運動をしたときの息切れは日常的に起こるもので、体内が酸素不足に陥っているため、より多くの酸素を取り入れようとして、呼吸が早くなります。
また、身体が取り込んだ酸素は血液の流れにのって全身に届けられますが、血流をコントロールしているのは、自分の意思ではコントロールできない自律神経です。
極度に緊張したり、ストレスがかかっていたり、また疲労が蓄積されると自律神経の働きが乱れ、動悸や息切れが起こることもあります。
さらに肥満も原因の1つで、体重が増えるとその分身体はより多くの酸素を必要とします。血の巡りをよくするために心臓は頑張って働きますが、負担が増えることで、動悸や息切れが起こりやすくなります。
このように日常生活にある原因がはっきりしている場合は、運動の継続やストレスの緩和、肥満の解消などによって息切れを改善することができ、大きな心配はありません。
しかし、平坦な道の散歩でも息切れをしたり、そのほかにも自覚症状がある場合は、より注意が必要です。

呼吸器に原因がある息切れ


息を吸って、吐いて、という呼吸に関わる肺や気管支の病気が隠れていると、息切れの症状がでやすくなります。
とくに「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」という病気になると、肺が弾力性を失ったり、気管支に炎症が起こり、息苦しさを感じるようになります。
この原因の約9割は、長年の喫煙習慣によるものです。
また、気管支喘息になると、発作時には安静にしていても呼吸が苦しくなり、息切れの他、咳や痰を伴うこともあります。

循環器に原因がある息切れ


酸素を全身に届ける血液の流れや、それをコントロールする心臓の働きに異常が起こると、息苦しさを感じることがあります。
狭心症や心筋梗塞によって心臓の血液の流れが悪くなったり、途絶えてしまうと、息苦しさや胸を締め付けられるような痛みを感じ、最悪の場合は死に至ることもあります。
また、不整脈になると、全身に送られる血液のリズムが不安定になり、動悸や息切れを感じます。
これらの病気は放っておくと命の危険も伴うため、病院で適切な治療を受けることが必要です。

息切れの症状がでる、その他の病気


ここまで説明した以外にも、息切れの症状がでる病気は数多くあります。
よく知られているのは貧血で、血液中の赤血球やヘモグロビンが減ってしまうと、身体に十分な酸素が供給されず、動悸や息切れ、めまい、だるさなどの症状を感じます。
また、とくに女性に多い原因としては、閉経後の更年期にホルモンのバランスが乱れ動悸や息切れを起こしやすくなったり、甲状腺のホルモンが過剰に分泌されるバセドウ病も息切れを伴いやすい病気です。
そのほか、一般的に過呼吸と呼ばれる過換気症候群では、ストレスがきっかけとなって呼吸が浅くなり、息苦しさを感じることがあります。

息切れが続く場合は適切な対処を!


お伝えしてきたように、息切れの原因は日常的なものから、重篤な病気が関わっているものまで、さまざまです。
日頃からできる予防法として、適度な運動で体力を維持したり、適切な体重を保ったり、禁煙を心がける、ということは大切ですが、症状が続く場合は安易に様子をみるのではなく、病院に相談してみましょう。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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情報提供元: mocosuku

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