学びながら報酬を得る新時代のeラーニング「Realize Learning」誕生。教育の概念を変える革新的なプラットフォームとは?
2025-04-23 11:00:36

株式会社リアライズラーニングが開発した新しいeラーニングサービス「Realize Learning(リアライズラーニング)」が3月3日に本格的にローンチされた。本サービスは従来の「受講者が費用を払って学ぶ」という学習スタイルを覆し、「学ぶことで報酬を得られる」という全く新しい仕組みを導入している。
このプラットフォームでは、ITスキルやビジネススキルを無料で習得できるだけでなく、学習の成果によって報酬を得ることができる。また、企業の求人情報も掲載されており、ユーザーは習得したスキルを活かして就職や転職を目指すことが可能だ。
この画期的なシステムを開発した背景について、株式会社リアライズラーニングの代表取締役・山本正樹氏に話を伺った。
「学びをポジティブにする仕組みを作りたかった」

――「Realize Learning」開発のきっかけを教えてください。
私は17年以上にわたりシステム開発会社を経営してきましたが、常に「採用の難しさ」という課題に直面していました。特に近年はIT人材の確保が一層困難になり、非IT業界出身の人材を採用し、社内で育成する取り組みを始めました。その結果、経験を積んでもらうことで十分に戦力化できることを実感しました。
一方で、学習支援を行うNPOやNGOの方々をご支援する中で、経済的な理由や学習環境の制約により、学習する機会が限られている人が多いことを知りました。
そこで、「学びながら収入を得られる仕組みを作り、人材不足の企業と、スキルを学びたい人をつなげることができないか」と考えたのが、開発の出発点です。
ターゲット層と目標
――対象ユーザーについて教えてください。
現在の教材は主に高校生、大学生、新卒や第2新卒の若手社会人を想定しています。まずはIT分野やリテラシー、ビジネスマナーといった社会人になった際に役立つコンテンツから始めていますが、今後は、学習支援が必要な方々の利用率を上げていきたいので、国語や算数、理科、社会といった小中高の学校問題の拡充を進めています。直近での目標として、まずはアクティブユーザー1万人を目指しています。

――なぜIT分野から始められたのでしょうか?
Eラーニングは座学が中心となるため、接客業などの現場での作業が中心の業種ではeラーニングでは補いきれない部分が多くあると考えています。一方、ITは今後も需要が高く、eラーニングとの親和性も高いため、最初のターゲットとして選びました。
また、今後ITリテラシーは社会生活を営む中で業種に限らず必須な知識として求められることになると考えています。なので、今はさほどIT分野に興味がない方にも幅広く学んで頂けるコンテンツとしてITリテラシーやビジネスマナーといったものも用意しました。将来的には、日本在住の外国人向けの日本語学習、介護や看護の資格取得支援を目的としたコンテンツも計画しております。
他の学習サービスとの違い
――「Realize Learning」の最大の強みは何でしょうか?
最大の特徴は「受講者が学びながら収入を得られる」ことです。これまでの学習サービスは、受講者が金銭的負担をするのが一般的です。「Realize Learning」ではスキル習得の過程で報酬を得ることができ、さらに就職・転職につなげることができる点が大きな違いです。

また学習コンテンツの達成で得られる「スキル」と、特定条件で獲得できる「称号」により、ユーザーの能力を客観的に評価できます。このシステムを活用することで、企業は応募者のスキルや学習履歴を事前に把握でき、求める人材とマッチしやすくなります。ユーザーも企業のニーズを理解した上で応募できるため、採用のミスマッチを防ぎ、効果的な人材マッチングを実現します。

今後の展望:キャリアカウンセリングと適性テストの導入
――今後のサービス拡充について教えてください。
「Realize Learning」では、今後キャリアカウンセリングサービスや適性テストを導入する予定です。私自身の経験からも、就職は「なんとなく」で決めてしまうことが多く、ミスマッチが生じやすいと感じています。そのため、キャリアカウンセラーによる相談サービスを提供し、自分に合ったキャリアを見つけるサポートをしたいと考えています。
また、適性テストの導入により、「自分がやりたいこと」と「適性」のズレを早期に発見し、より適切なキャリア選択ができる環境を提供していきます。
目指す未来:「学び」の新しいスタンダードを創る
――最終的に実現したいビジョンを教えてください。
私たちの目標は、「教育の在り方を根本から変えること」です。現在の教育は公教育を除き「知識を買う」という考え方が根本にあるのでより高度な教育や技術を習得したいと考えた時には「受講者が費用を負担する」のが当然と考えられています。私自身も習得された知識や技術に価値があると考えているので、学びに対価を支払うべきだと思っています。
ですがこのスキームでは、費用負担が出来ない人は学ぶ機会が与えられず、学ぶ機会が与えられないので価値提供を出来る技術を身につけることが出来ず、技術がないので費用を稼ぐことが出来ないという負のスパイラルから抜け出すことが難しくなってしまいます。私たちはその壁をなくし、「お金を払うのではなく、学ぶことで報酬を得る」という新しい学習のスタンダードを創りたいと考えています。
学びは未来を切り拓く力になります。「Realize Learning」が、その一歩を踏み出すためのプラットフォームとして、多くの人に活用され、それぞれの人生を楽しむ一助になれば幸いです。
情報提供元: マガジンサミット