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マイナス25度の冷凍倉庫もロボットが作業!イオンの新物流拠点が稼働、AIが献立を考える未来も

2026-10-23 18:00:16

冷蔵庫に残った食材を撮影すると、AIが夕食の献立を提案。足りない食材を買い物カートに追加し、注文まで手伝ってくれる。そんな新しい買い物の形が実現しようとしている。

10月22日、ネット専用スーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」を運営するイオンネクストは、東京都八王子市に新たな物流拠点「八王子CFC」を開設した。

発表会では、冷凍倉庫の自動化技術や開発中のAIコンシェルジュを紹介。施設見学も行われ、ネットスーパーを支える最新の物流設備が公開された。

八王子に2つ目の物流拠点が誕生!当日配送の拡大にも期待

2023年7月にサービスを開始したGreen Beansは、食品や日用品を自宅まで届けるイオングループのネット専用スーパーだ。

今回開設された八王子CFC(顧客フルフィルメントセンター)は、敷地面積約5万4,000平方メートル、延床面積約4万平方メートルを有する4階建ての物流施設。千葉県千葉市の誉田CFCに続く、2つ目の拠点となる。

これまでは誉田CFCから首都圏の各エリアへ商品を配送していたが、八王子CFCの稼働によって、東京都西部や神奈川県方面への配送を効率化できるようになる。

発表会に登壇したイオンネクストの野澤知広社長は、新拠点による配送距離の短縮について説明。八王子CFCから直接配送する一部エリアでは、当日注文した商品をその日のうちに届けることも可能になるという。

これまで千葉県から配送していた地域に、八王子という新たな拠点が加わる。配送にかかる時間を短縮し、利用者の希望に合わせたサービスの提供を目指す。

マイナス25度の冷凍倉庫も自動化!商品の入出庫能力は2.7倍に

八王子CFCの大きな特徴は、誉田CFCから自動化設備がさらに拡充されたことだ。

なかでも注目されるのが、英国Ocado(オカド)の冷凍自動化システム「AutoFreezer(オートフリーザー)」。マイナス約25度の冷凍エリアで、商品の保管や取り出しをロボットが担う仕組みだ。

冷凍倉庫は、作業員にとって特に負担の大きい場所の一つ。厳しい寒さのなかで商品を扱う必要があるため、長時間の作業が難しいという課題があった。

AutoFreezerの導入によって、冷凍エリアで人が作業する時間は大幅に減少。誉田CFCと比較して、作業時間を5%以下に抑えられるという。

さらに、処理能力も向上する見込みだ。冷凍商品の入出庫処理能力は、誉田CFCと比べて約2.7倍。保管に必要なスペースを約50%削減しながら、在庫量を約1.5倍に増やせるという。

発表会後には施設見学も行われた。商品を収めたコンテナが並ぶエリアでは、ロボットが稼働し、商品を取り出す工程にも自動化技術が活用されていた。

さらに、商品のピッキングや梱包、搬送などにも自動化技術を導入。注文量の増加に合わせてロボットの台数を段階的に増やし、施設全体の生産性向上を目指す。

利用者には見えない倉庫の中で、ロボットが次々と商品を動かしていく。ネットスーパーの利便性を支えるのは、こうした物流技術の進化だ。

冷蔵庫の写真から夕食を提案!? AIが買い物を手伝う時代へ

物流設備の進化と並んで注目を集めたのが、Green Beansが開発を進める「AIコンシェルジュ」だ。

野澤社長が課題として挙げたのは、日々の買い物に伴う負担だった。

「今日の夕飯は何にしよう」「冷蔵庫に何が残っていたっけ」「牛乳はそろそろなくなるかもしれない」。スーパーに行く前から、献立を考えたり、必要な食材を確認したりと、買い物には多くの手間がかかっている。

そこで同社が目指すのが、商品を注文するだけでなく、買うものを考える段階からサポートするサービスだ。

発表会では、Google Cloudの技術を活用したAIコンシェルジュのデモンストレーションが披露された。

例えば、冷蔵庫に残っていた豚肉やジャガイモをスマートフォンで撮影すると、AIが食材を認識。カレーや肉じゃがなど、作れる料理の候補を提案する。

利用者が「カレーにしよう」と伝えると、家にある食材を踏まえ、不足する材料を自動で買い物カートに追加。さらに、福神漬けなどの付け合わせも勧めてくれる。

ほかにも、購入履歴から牛乳や卵といった定期的に買う商品を提案したり、過去の利用傾向に合わせて配送時間帯を選んだりする機能も想定している。

特徴的なのは、こうした操作を音声で進められることだ。

商品名を一つずつ検索する必要はなく、AIと会話しながら献立を決め、必要な商品をそろえていく。デモでは注文内容の確認まで、一連の流れが紹介された。

AIコンシェルジュは現在開発中で、2026年度中のサービス実装を目指している。

野菜の鮮度は1週間保証!ネットスーパーならではの商品も

Green Beansでは、物流の効率化だけでなく、商品の鮮度や品ぞろえにも力を入れている。

特徴的なのが、独自の鮮度管理によって品質を保つ「鮮度+(せんどぷらす)」だ。対象となる野菜や肉、魚などについて、お届け日を含む7日間の鮮度を保証。未開封で指定の保存方法を守ることが条件となるが、まとめ買いをする利用者にとってもうれしいサービスだ。

また、冷凍食品やスイーツなども、温度管理を徹底したコールドチェーンによって品質を維持。日常的に購入する食品に加え、ネットスーパーならではの大容量商品や、ゴミを減らしやすい簡易包装の商品も取り扱っている。

さらに、八王子周辺の商品をはじめ、全国各地のこだわりの商品も展開。普段の買い物に必要なものから、地域の特色を感じられる食品まで、多彩な選択肢をそろえている。

こうした商品を適切な温度で保管し、注文に応じて届ける仕組みを支えているのが、今回公開された物流設備だ。

物流の自動化とAIで買い物はどう変わる?

今回の発表会では、ロボットによる物流の自動化から、AIが献立を考える新たな買い物体験まで、Green Beansが目指すネットスーパーの姿が示された。

特に印象的だったのは、商品を届ける仕組みだけでなく、買い物そのものにかかる手間を減らそうとしている点だ。

AIコンシェルジュはまだ開発段階だが、献立を考え、必要なものを選び、注文するという日常の作業をどこまで任せられるようになるのか。今後のサービス展開に注目したい。

グリーンビーンズ公式サイト:https://greenbeans.com/

情報提供元: マガジンサミット