アイドルで町おこし!「西金プリンスロードまつり」で西金沢は北陸アイドルの聖地になる
2018-07-26 17:30:31
北陸新幹線の開通から特に人気の観光地、金沢。その起点となるJR金沢駅のひとつ先には、一日の利用客2600人程の小さな駅、西金沢駅がある。この駅前広場で、商店街復活を賭けた夏のイベントが今年も開催される。7月29日(日)、第2回【西金プリンスロードまつり】だ。
会場では、約15組のアイドルがライブステージを披露し、商店の屋台やゲームコーナーなどが並ぶ。アイドルファンはもちろん、子供から大人まで楽しめる催しとなるはずだ。
確認だが、小さな駅の小さなお祭りイベントである。それをなぜここでフィーチャーするのかというと、『西金沢を北陸のアイドルの聖地にする』という野望に燃えているからだ。
大胆なキャンペーンを展開し始動した去年の模様はこちらに書き記したのでぜひ読んで欲しい。
【さびれた商店街を”ディスりソング”で町おこし!?「西金沢」はアイドルの聖地に成れるか】
商店会主催の夏祭りは18年ぶりだった去年の第1回では、普段は人もまばらな西金沢駅に1000人以上のギャラリーが集まり賑わった。
商店街を盛り上げるために結成したアイドルユニット西金沢少女団は、活動を継続していて、駅前にある「西金沢一丁目劇場」での定期的ライブ公演にはいつも多くのファンが足を運ぶ。
西金沢少女団のマネージャーで、西金プリンスロードまつりの発起人でもある商店会事業部の伊勢保彦さんにお話を伺った。
_初の試みだった去年の第1回から1年経ちましたが
伊勢「去年は、商店会の皆さんも半信半疑でしたね。とりあえず1度開催して、そんなに人が来なかったり盛り上がらなかったら2度目はやらなくてもいいだろうという意見も多かったんです。でも、まつり終了の翌月には“来年もやろう”って早々と決まりまして(笑)。商店会には永く西金沢駅前で商売されている方も多いんですけど、昔の活気ある駅前の雰囲気を思い出して嬉しかったみたいです。今年は屋台の出店やボランティアでまつりに参加する店舗が5店増えることになりました」
西金プリンスロードへの効果は?
伊勢「昨年つくった商店街のテーマソングの歌詞にあるように、そもそもお店が少ないんですけど(笑)。でも、そのPVやお店紹介の動画を見た方が興味津々で来店するという話をよく耳にします。中には“本当に行く店限られてるから見に来てみ”っていう、怖いもの見たさ的な人気も出ているという(笑)。西金沢少女団のファンは普通にいろんなお店を利用してくれますし、西金沢少女団の存在が実際に売り上げにつながっている店は多いみたいです」
西金沢少女団「T・S・O・N・P ~The song of Nishikane Princeroad~」
_今年のまつりはグレードアップ?
伊勢「とにかく告知を増やしています。後援に北國新聞社さん、北陸放送さんが付いてくださり、テレビCMも打っています。今年は商店街をPRするラジオ番組を立ち上げましたのでそこでも宣伝しています。チラシもいっぱい配布しています。また、新しく『西プリ音頭』という少しポップ調が入る盆踊りソングを制作したので、今後はまつりの定番曲にしようと。校下の盆踊り大会に西金沢少女団がお邪魔して曲を披露する予定で、若い子も踊りたくなる盆踊り曲として広めていきたいです」
「西プリ音頭」PV
(けっこう自虐ネタが入ってます)
アイドルは何でもできる!無限の可能性がある…とは、ある国民的アイドルグループが発している言葉だが、何がきっかけでブレイクが始まるかなんて神のみぞ知るところ。西金沢駅に、たまたま地元アイドルの事務所ができて、そこに劇場を作った。更に、町おこしアイドルユニットを結成し、長い間廃れていた商店街が動き出した。昔なら「スクールウォーズ」、最近なら「崖っぷちホテル」といったドラマのような逆転のサクセス物語が、この西金プリンスロードという商店街を舞台にリアルに起こる可能性がないとも限らない。
全国には、同じように寂れてしまった商店街は沢山あるに違いないが、ダメでもともとアクションを起こしてみなければわからない。そしてすぐに答えは出なくても継続することが大事だ。西金プリンスロードまつりは、その見本になり得る。
_もっともっと話題になるといいですね
伊勢「小さな駅の小さな商店街のおまつりですけど、当日は山野之義金沢市長、田中敬人県会議員が訪れてご挨拶をいただく予定です。まつりに箔が付くし、楽しい雰囲気も一度キュッと締まると思います。とてもありがたいですね」
まつり会場には、去年の反省を踏まえ、食事スペースや喫煙所を用意。3ヶ所の駐車場(100台程)も確保した。アイドルと触れ合えるエリアではグッズ販売も行われる。西金プリンスロードも頑張っているが、地方アイドルだって凄く頑張っているので、ぜひぜひ応援に駆けつけて欲しい。
最後に、西金沢少女団のリーダーで2年連続の総合司会を任されているオモテカホさんに意気込みを聞いた。
カホ「去年ははじめてのMCでバタバタだったけど、今年は西金プリンスロードのPRも、出演アイドルさんのPRなどもちゃんとポイントを抑えて、しっかり進行したいと内容を練っています。“北陸の商店街で一番アイドルに会えるおまつり”として、有名になっていけたら嬉しい。がんばります!」
西金沢が、“北陸アイドルの聖地”というブランド化に向けて大きな2歩目を踏み出す。
- フィガロジャポン ヴォヤージュ(madame FIGARO japon voyage)
Fujisan.co.jpより
情報提供元: マガジンサミット