エンタメ
2025-10-09 10:00

社会現象級の大ヒットで上映が続いている映画『国宝』。高畑充希が演じる春江の少女時代、その重要な役どころを担い、“入れ墨”シーンで鮮烈な印象を残したのが若手俳優・根本真陽(ねもと・まはる/17)だ。迫真の叫びと存在感あふれる演技で、「あの子は誰?」と一気に注目を集めた。
【画像】映画『国宝』場面写真
完成した映画を観て、根本は「余韻がすごくて、見終わったあと1週間くらいずっと引きずってました。歌舞伎のことしか考えられなくなってしまって。渡辺謙さんが『俊ぼん』と呼ぶシーンは胸が苦しくなるほどで…。理屈抜きで圧倒されました」と話す。
公開後、周囲の反響も大きかったようで、「友達から『国宝見たよ』って声をかけてもらうことも多かったですし、なによりおばあちゃんが一番喜んでくれて。おばあちゃんの友達も観てくださって、『みんなよかったって言ってたよ』と報告してくれて、本当にうれしかったです」
彼女の話からも、『国宝』が若い世代からその家族世代にも幅広くヒットしていたことがうかがえる。
『国宝』への出演はオーディションで決まった。「決まったときはうれしかった反面、本当にできるのかという不安やプレッシャーもありました。でも現場では、役を生きることの楽しさを改めて感じました」
春江という人物についてはこう振り返る。「喜久雄を追いかけて長崎から1人で上阪したくらい芯の強い子。喜久雄を支えたい、そのために自分に何ができるかを常に考えながら演じました」
李相日監督の演出も印象深いという。「春江の部屋のシーンの撮影で、みんなが来る前に1時間くらい早く入って“春江の部屋として過ごしてみて”と言われました。どこに物を置くかまで考えることで、本当に自分の部屋のように感じられました。坂道を駆け上がるシーンでは、何度も往復して、汗だくになってから本番に挑んだんです。監督は流れを大切にする方なんだと強く感じました。背中に入れ墨の特殊メイクをしたときは、何かものすごいものを背負った感じがしました。国宝では貴重な経験をさせてもらいました」
最近では、映画『ラストマイル』(2024年、監督:塚原あゆ子)に爆弾入りの荷物が届く松本家の長女・海空(みそら)役で出演していたほか、日本テレビのZip!!朝ドラマ『パパとなっちゃんのお弁当』(23年)や関西テレビ『エルピス-希望、あるいは災い-』(22年)などにも出ていたと聞けば、“見たことあるかも”と思う人も多いのでないだろうか。
芸能界との出会いは3歳のころ。最初は写真モデルだった。「母が“思い出になるから”と始めたのがきっかけです。その流れでお芝居のオーディションを受けるようになり、自然と役者を目指すようになりました」
本格的に「俳優として生きたい」と意識したのは小学5~6年生の頃。NHK連続テレビ小説『エール』(主人公夫妻の娘・華の少女期)などの出演を経て、「それまでは、自分の感性のまま、私のままお芝居をしていたんですが、役を生きるためにはどうすればいいのかを、しっかり考えるようになりました」
『国宝』の主演・吉沢亮が屋上で舞うシーンがアドリブだと知って衝撃を受けたという根本。「自分が自分じゃなくなるくらい役に入り込んで挑戦したい」と強い意欲とともに「いただいた役を一生懸命生きることで、誰かの支えになれるような俳優になりたい」と語る。今、挑戦してみたいジャンルはホラー。「お化け役をやってみたいです。ホラーは演技力が試されるジャンルだと思うので、ぜひ挑戦したいです」
まだ大きな挫折はないが、壁にぶつかることへの覚悟もある。「ぶつかって、乗り越えて、また次の壁があると思う。そういう経験を積み重ねていきたいです」
今後の飛躍が期待される根本真陽。その一歩一歩を、温かく見守り続けたい存在だ。
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【画像】映画『国宝』場面写真
完成した映画を観て、根本は「余韻がすごくて、見終わったあと1週間くらいずっと引きずってました。歌舞伎のことしか考えられなくなってしまって。渡辺謙さんが『俊ぼん』と呼ぶシーンは胸が苦しくなるほどで…。理屈抜きで圧倒されました」と話す。
公開後、周囲の反響も大きかったようで、「友達から『国宝見たよ』って声をかけてもらうことも多かったですし、なによりおばあちゃんが一番喜んでくれて。おばあちゃんの友達も観てくださって、『みんなよかったって言ってたよ』と報告してくれて、本当にうれしかったです」
彼女の話からも、『国宝』が若い世代からその家族世代にも幅広くヒットしていたことがうかがえる。
『国宝』への出演はオーディションで決まった。「決まったときはうれしかった反面、本当にできるのかという不安やプレッシャーもありました。でも現場では、役を生きることの楽しさを改めて感じました」
春江という人物についてはこう振り返る。「喜久雄を追いかけて長崎から1人で上阪したくらい芯の強い子。喜久雄を支えたい、そのために自分に何ができるかを常に考えながら演じました」
李相日監督の演出も印象深いという。「春江の部屋のシーンの撮影で、みんなが来る前に1時間くらい早く入って“春江の部屋として過ごしてみて”と言われました。どこに物を置くかまで考えることで、本当に自分の部屋のように感じられました。坂道を駆け上がるシーンでは、何度も往復して、汗だくになってから本番に挑んだんです。監督は流れを大切にする方なんだと強く感じました。背中に入れ墨の特殊メイクをしたときは、何かものすごいものを背負った感じがしました。国宝では貴重な経験をさせてもらいました」
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本格的に「俳優として生きたい」と意識したのは小学5~6年生の頃。NHK連続テレビ小説『エール』(主人公夫妻の娘・華の少女期)などの出演を経て、「それまでは、自分の感性のまま、私のままお芝居をしていたんですが、役を生きるためにはどうすればいいのかを、しっかり考えるようになりました」
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まだ大きな挫折はないが、壁にぶつかることへの覚悟もある。「ぶつかって、乗り越えて、また次の壁があると思う。そういう経験を積み重ねていきたいです」
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