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新垣結衣、高橋留美子に人生救われる「好き」の感情学んだ作品 14年ぶり再会で愛止まらず!質問案用意で自ら取材

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2025-10-13 17:30
新垣結衣、高橋留美子に人生救われる「好き」の感情学んだ作品 14年ぶり再会で愛止まらず!質問案用意で自ら取材
新垣結衣&高橋留美子 撮影:上野留加(C)ORICON NewS inc.
 俳優・新垣結衣と漫画『らんま1/2』原作者・高橋留美子の初対談が実現した。14年ぶりの再会となり、取材では新垣が記者として、高橋に『らんま1/2』の制作秘話について質問を連発する場面もあった。「あかねの髪を切るのは、どの段階で決められていたのですか?」などの質問は、事前に新垣自ら用意していたもので、人生の恩人である高橋への愛が止まらない、”新垣記者”にしか思いつかない切り口の質問だった。

【写真】髪型変わってる!金髪ショートの新垣結衣 高橋留美子と2ショット

 この対談は『らんま1/2』第2期放送を記念して実施されたもので、2011年に放送された実写ドラマで主演・天道あかね役を演じた新垣と原作者・高橋の対談が実現。意外にもこれが初対談となった。

 14年ぶりの再会ということで、お互い話したいことがたくさんあることが、関係者より我々に伝えられており、質問が被らないように新垣サイドへ質問案を共有してもらうことに。すると、新垣自ら考えた5つほどの質問案が届き、実写ドラマで髪を25センチ切った経験もあって「あかねの髪を切るのは、どの段階で決められていたのですか?」と我々記者が思いつかない質問ばかりだった。そんな質問も入れた2人の対談の様子を伝える。

――お二人の出会いは、2011年に日本テレビ系で放送された『らんま1/2』実写ドラマの撮影現場だったそうですが、それ以来の対面になりますか?

【新垣】 撮影以来、14年ぶりです。当時23歳でしたが、あっという間に37歳になりました。

【高橋】 全然変わらないですね。

【新垣】 いやいやいや……。先生もお変わりないです!

――初めて会ったときの印象は覚えていますか?

【新垣】 私はもう緊張でガッチガチでした。先生は朗らかな印象で、撮影をニコニコ見てくださって私たちと写真も撮っていただき、すごくうれしかったです。その時は先生が撮影現場に来てくださるとは思っていませんでしたし、先生とお会いできる未来があるとは想像していませんでした。

――高橋先生は新垣さんとの初対面の思い出はありますか?

【高橋】 役のために髪を切っていただき、「いいの!?」と驚きました。現場で拝見したらとても可愛かったですね。私が行った時、ちょうどハンバーグ弁当を食べていらしたのを覚えています。

――印象的だったのですね(笑)

【高橋】 食事されているのに申し訳ないなって。その後、弁当をどかしてずっと喋ってくれましたけど、いまだに申し訳なかったという気持ちがあります。人柄の良さを感じました。

――当時、対面するまで新垣さんの出演作をご覧になったことは?

【高橋】 雑誌のグラビアを見ていて、グラビア集にサインもいただきました。『らんま1/2』に出演された頃はもう、かなり名が轟いていましたよね。特に『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』を観て、すごく可愛い子がいるなと思っていました。

【新垣】 認識してくださっていたことがうれしいです!

■実写ドラマ撮影で髪25センチ切る役作り 作品愛と敬意

――念願の再会となったわけですが当時、新垣さんが役作りで髪を25センチバッサリ切ったことも話題となりました。そこまでの熱量を持てたのは、やはり『らんま1/2』への思い入れが強かったからでしょうか。

【新垣】 あかねちゃんといえば髪を切るシーンはとても大事ですし、髪を切った後のあかねちゃんが“あかねちゃん”として完成した姿だと思っているので、演じるならば絶対必要なことだと思いました。実写化はとても難しいけれど、見た目だけでも、少しでも近づけたいという思いでした。

――改めてあかねを演じたことを振り返ると。

【新垣】 あかねを演じるのは、すごく難しかったです。ドラマ版『らんま1/2』出演前にも、いくつか実写化作品に出演したことはありましたが、自分が子供の時から好きな漫画の実写作品に出演できるとは夢にも思わなかったですね。熱烈な原作ファンの方がたくさんいますし、自分では力不足なのではという不安もありながら、私自身も大好きな作品だからすごく嬉しくて。だからこそ、自分へのハードルを高くしてしまって、撮影中はいつまでも納得できない気持ちがありました。その時の私にできることは尽くしたつもりだけれど、正直、いまだに思い返すと悔しい気持ちもあります。

――ちなみに、また実写のお話がもしあったら参加されたいですか?

【新垣】 お話がきたらすっごくうれしいです。でも、好きすぎてまた苦しみそう…。ただ、他の方が演じるとなったらきっと寂しいと思ってしまうだろうし…答えを出すのが難しいです。

■新垣結衣『らんま1/2』二次創作をしていた!オリジナルのストーリーを作る

――新垣さんが『らんま1/2』を知ったきっかけは原作漫画、それともアニメですか?

【新垣】 漫画です。小学校低学年のときに仲良くなった友達の家にあった単行本を読ませてもらってドハマリしました。その頃ちょうど、友達の家が入会していた衛星放送でアニメの再放送もやっていて、遊びに行ったときは観させてもらって、そこからもう大好きになりました。実家も割と漫画がある家だったのでもともと漫画を読むことは好きでしたが、『らんま1/2』は特にハマって読み込んでいました。ビジュアルではシャンプーが一番好きでした。真似して描くのも好きで、シャンプーはものすごく描きましたね。当時は漫画家になりたい夢もありました。

――今も描けますか?

【新垣】 どうでしょう…帰ったら試してみます(笑)。その友達と一緒に絵を描き合って交換してオリジナルのストーリーを作るみたいな、先生の前で言うのも恥ずかしいですが、今で言う二次創作みたいなこともしていました。お気に入りのコマを模写したり、先生の絵を真似しながら、好きに描いてストーリーを繋げていく、交換日記ならぬ交換漫画ですね。

――そんな新垣さんにとって『らんま1/2』はどんな存在ですか?

【新垣】 ずっと一緒にある存在、人生の一部です。出会う前から漫画は読んでいたし、絵も描いていたけれど、より一層描くのが楽しくなったとか、読むのが楽しくなったとか、なにかをすごく「好きだな」って思えたのは『らんま1/2』がきっかけかもしれないですね。

■新垣結衣、記者デビューで質問連発 キャラは「どう作られているの?」

――新垣さんにとって大切な存在でもある『らんま1/2』ですが、誕生の経緯を改めて聞かせてください。構想はどのようにして生まれたのでしょうか?

【高橋】 男女が入れ替わる系や学園ものをやりたかったというのがスタートです。あと格闘ものもやりたくて、自分がその時にやりたかったこと、『うる星やつら』ではやりきれなかったことを、物語の世界も違うので「ここならやれる」と思ってとにかく自分の好きなものを詰め込みました。

――アイデアを思いついたタイミングは?

【高橋】 『うる星やつら』の連載を終えてから少し休み、ちょこちょこ仕事をやっていた中、「そろそろ、連載どうですか?」と編集部からお話をいただきました。そこから数ヶ月かけて打ち合わせなどを重ねていきました。

――新垣さんは今の作品誕生の裏側を聞いていかがですか?

【新垣】 ずっと描いていらっしゃるイメージがあって、どのタイミングで次の作品の構想が生まれるのかな?というのは気になっていました。それを聞くことができてラッキーですね。

――ところで新垣さんも先生に聞きたいことを考えてきてくださったようなので、ここから記者として質問をお願いいたします。

【新垣】 魅力的なキャラクターたちがたくさんいて、しかもストーリーが進むにつれて新しいキャラクターがどんどん増えていきますよね。どう作られているのでしょうか。

【高橋】 例えば『らんま1/2』では、水を浴びると変身するという設定を思いつき、そういう子が男子になっても女子になっても着替えなくてもいいように、つまり服装的に融通が利くようなファッションと髪型を…と考えました。それで乱馬は、おさげのチャイナ服という発想をしていきました。

【新垣】 だからおさげなんですね!

【高橋】 シャンプーはお団子ヘアーという、みなさんが想像する中国の女の子ですね。あかねは逆に本当に迷ったキャラクターでした。最初は長い髪ですけど、どういう子なのかずっと考え続けた結果、髪を切るというエピソードになっていきました。あかねの場合は連載が始まってから、考えながら考えながら探っていったキャラクターですね。

■気になる!あかね髪切るエピソード秘話「男嫌いの理由を決めずに描いていた」

【新垣】 髪を切るのはどのタイミングで決められたのでしょうか?

【高橋】 男嫌いの理由を決めずに描いていたので、我ながら「なんでだよ」と思うわけです(笑)。理由がなければおかしいと思って突き詰めていったら、初恋の人がいるけど、その人はお姉ちゃん(天道かすみ)のことが好き。だから髪は伸ばしているという女の子なのかなって。そう考えたので、これはもうバッサリいってあげようと。それこそ新垣さんもおっしゃっていましたが、髪を切ってからやっとあかねが生まれたみたいな感覚になりました。

――すごいエピソードでしたね。

【新垣】 そうですね…!作品を始める際はあまり決め込まないのでしょうか。

【高橋】 あかねを最初から理解していたら、ああはしなくて済んだとは思います。とにかく何とかわかりたいと思っていたらああいうことになったという。

【新垣】 描きながら考えていった結果、あの印象的なシーンが生まれたんですね。すごい…。

【高橋】 普通あまりやらない手法です(笑)。連載前にデザインを決定して動かさずにやっていくのが本来なのですが、『らんま1/2』の連載をやっていた頃はまだ私も若かったので、何をやってもいいだろうというか、これをやらないと進めないみたいな思いがありました。

【新垣】 「キャラクターが勝手に動く」というような話を聞いたことがあるのですが、それとはまた違うのでしょうか。

【高橋】 そうですね。そうなったら楽なのだけど、生まれてすぐ動いてはくれません。一つの事柄でどういうリアクションするかなどを探り探りしながらキャラクターは育っていくものなんです。

【新垣】 先生の頭の中で生まれているのにどう動くかを探るというのは客観的な感じもあって面白いですね。

【高橋】 どの漫画家に聞いても最初から動いて…、という人はいないはずです。みんなキャラクターに向き合って、「何を言うかな?」「どうするかな?」を見ていると思います。それがある程度固まってきて初めて勝手に動く、というところに行けるのでしょうね。

――それでは最後に、久しぶりにお話しされてみていかがでしたか?

【高橋】 深く読み込んでいただいて、とても感動しています。私が忘れているようなことも覚えてくださっていてうれしいです。テレビなどで拝見しているので、お会いできる特別感もあるし、いらっしゃってくださるのも“降臨”するという感じですね(笑)。そばでお顔を見ながらお話ができて、こんな幸せなことはないです。

――新垣さんはいかがでしたか?

【新垣】 またお会いできると思っていなかったですし、好きを伝えるのは緊張しますけど、めちゃめちゃ喋っちゃった気がしています(笑)。それでも伝え切れたかなと、さらなる欲がちょっと出てきているぐらい楽しかったです。

――もし聞き足りないことがあれば……。

【新垣】 え~……好きです!

――十分に伝わったと思います(笑)

【新垣】 どんな時も読めば楽しい気持ちになれて、高橋先生の作品に救っていただいた瞬間がたくさんあったなって思います。『らんま1/2』だけではなく、『犬夜叉』も大好きですし、『境界のRINNE』も『MAO』も読みましたし、これから過去作品も読破したいです。たくさんの楽しい時間と「好き」をくださってありがとうございます。

■取材を終えて裏話
 対談は高橋先生の仕事場で行われ、久々に対面することもあってお互い少し緊張した表情でしたが、新垣さんの『らんま1/2』愛が止まらず、取材現場の雰囲気は笑いであふれていました。

 取材後、写真撮影もかねて高橋先生の仕事場見学の時間となり、貴重なグッズや作品資料に興奮する新垣さんの姿が印象的でした。この記事の取材時間は40分ほどでしたが、仕事場見学は取材時間より長い50分となり、その理由は新垣さんが聞き足りないことを高橋先生に質問していたからで、まさに記者でした。

 また、冒頭に説明した通り、対談内での新垣さんから高橋先生への質問は、取材前に新垣さん自ら考えて用意していたもので、「キャラクターはどのように作られているのでしょうか」など、その数は5つほどありました。ファンだからこそ聞きたい質問、実写ドラマで役と向き合った経験からの質問など、新垣さんにしか思いつかない切り口の質問だらけで、質問案を受け取った時は「すげぇ…それは思いつかないわ」とつぶやいてしまいました。新垣さんの人柄が出た丁寧な取材で、取材相手への愛と敬意が伝わるものでした。(記事・編集:櫻井偉明)

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