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『(LOVE SONG)』チャンプ監督、当事者からの信頼集める“境界のない愛” 森崎ウィン&向井康二に確信「この2人で物語が立ち上がる」

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2025-11-01 08:00
『(LOVE SONG)』チャンプ監督、当事者からの信頼集める“境界のない愛” 森崎ウィン&向井康二に確信「この2人で物語が立ち上がる」
映画『(LOVE SONG)』のメガホンをとったチャンプ・ウィーラチット・トンジラー監督(C)2025『(LOVE SONG)』製作委員会
 俳優の森崎ウィンとSnow Manの向井康二がW主演を務める、日タイ共同制作のオリジナル映画『(LOVE SONG)』が10月31日、公開された。本作でメガホンをとったのは、世界的な人気を誇る大ヒットBLドラマ『2gether』を手掛けたタイのチャンプ・ウィーラチット・トンジラー監督。本作で満を持して日本映画デビューを飾ったチャンプ監督が、作品に込めた思いを明かした。オリコンニュース独占でお届けする。

【写真】やさしく目を合わせ笑い合う森崎ウィン、向井康二

 今作は、東南アジアにルーツを持つ森崎と向井を主演に迎え、東京とバンコクを舞台に、異国の地で再会した2人が次第に心を通わせていく過程を温かな視点でユーモラスに描く。

 チャンプ監督が脚本づくりで一貫して守るのは「愛に境界はない」という大原則。同性を好きになることを特別扱いせず、誰かを想う気持ちは、どんなカタチであっても“当たり前”として描く、温かいまなざしだ。また、『2gether』と『(LOVE SONG)』に共通して見られるのは、音楽が登場人物たちの感情を動かしていること。主人公が音楽を奏でて、相手へ自分の気持ちを伝えようとするシーンや、2人で“有線イヤホン”を分け合うシーンも、両作品において、恋する2人の心の距離を可視化している。

 『2gether』の遺伝子を継ぎながら、東京とバンコクを舞台にした新しい“両片想い”を描いた『(LOVE SONG)』。森崎ウィン×向井康二というW主演俳優との出会いや、脚本設計、有線イヤホンを使った“心の可視化”の演出まで、創作の裏側を明かしてくれた。世界中を虜(とりこ)にした『2gether』。日本でも長期にわたりSNS トレンドを席巻し、国や文化を超えて“恋する気持ち”を共有する現象を生んだ。チャンプ監督は当時を振り返り、「ここまで大きな反響になるとは思っていませんでした。最初は、観てくれた人が幸せになってくれたら、それでいい、その気持ちだけでした。実際体験した反響は、本当にうれしい驚きでした」と予想外だったことを吐露。

 また、チャンプ監督の作品が、セクシュアル・マイノリティ当事者からの信頼を集める理由については、「作中で同性を好きになることを特別視したり、否定的に扱わないことは意識しています。誰かを想うことを“当たり前の感情”として描いています。性別や国籍や言語にかかわらず、心で触れ合えるのが“愛”だと信じています」と熱く語る。チャンプ監督が作るストーリーには、誰に対しても、どんな愛のカタチに対しても温かいまなざしがある。

 『(LOVE SONG)』の脚本設計や、キャティングなどは、日本の制作チームとも議論を重ねたという。ただ、監督が掲げた必須条件はただひとつ。「音楽が登場人物の感情とリンクする物語であること。その前提を共有し、話し合いながら脚本を作り上げました。ライブシーンや、作品に流れるメロディは単なる“見せ場”ではなく、登場人物の感情を高め、物語を進める力なのです」とその条件は明快だ。音楽は単なる映像に付いている“装飾”ではなく、感情のドライブ装置として機能させている。そして、象徴的な小道具として登場するのが、有線イヤホンだ。「私自身、音楽が大好きです。同じ曲を一緒に聴くことは、気持ちを共有する行為だと思っています。特に有線のイヤホンは、2人のつながりを可視化してくれると考えました。ライブやバンドといった要素も、登場人物の心と強く結びつくため、自然と物語に組み込みました」と、そのこだわりを語る。

 主要な登場人物が日本人である本作は、日本側のスタッフや演じる俳優たちとの対話で人物像を練り上げた。森崎が演じるソウタは、几帳面で実直、仕事には真面目に打ち込むが、恋に不器用。向井が演じるカイは、写真と音楽でケミストリーを呼び込むアーティスト。寡黙さの奥に笑顔が潜み、それがソウタの世界を一歩広げる原動力になる。チャンプ監督も「スタッフだけでなく、俳優とも対話して最もふさわしい人物像を一緒に探りました。几帳面で不器用なソウタ、感性で世界を開くカイ。互いの欠けているところが、相手の魅力で満たされる関係です」と語る。秩序で自分を守ろうとするソウタと、感性で生きる世界を広げていくカイ。

 2人の“欠け”と“魅力”が相互に補完し合い、それぞれの光が、相手の影を照らしている関係性だ。森崎と向井に初対面した瞬間に「この2人で物語が立ち上がる」と確信したという監督。「プロデューサー陣と相談し、ギターを弾き歌いながら会話するテストシーンを用意して演じてもらいました。私が自分で編集し、スタッフたちと試写しました。もはや2人以外のキャスティングを検討する必要はありませんでした。ソウタは観客にさまざまな“愛の見方”を見せてくれる。カイは皆に愛されるキャラクターで、歌も素晴らしい。2人を見ていて、私自身とても幸せでした」と、撮影が進むほどに、2人の“ソウタらしさ”や“カイらしさ”が明確に濃くなっていったという。

 大好きな人と同じ曲を聴く。それだけで心の距離が縮まるようなトキメキが生まれる。チャンプ監督が描く“両片想い”で満たされた映画『(LOVE SONG)』は、全国上映中。

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