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『ザ・ロイヤルファミリー』中川大志、目黒蓮との共演秘話 “ピリつくシーン”の裏側「適度な距離感を大事に」

エンタメ
2025-12-06 18:00
『ザ・ロイヤルファミリー』中川大志、目黒蓮との共演秘話 “ピリつくシーン”の裏側「適度な距離感を大事に」
日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』の場面カット (C)TBSスパークル/TBS
 俳優・妻夫木聡が主演を務める、TBS系日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』(毎週日曜 後9:00)の第9話が、7日に放送される。第8話では、今は亡き山王耕造(佐藤浩市)の前に何度も立ちはだかった椎名善弘(沢村一樹)の息子・展之(中川大志)が満を持して登場。そのラストでは、耕造の“有馬記念で勝つ”という夢を引き継いだ栗須栄治(妻夫木聡)や耕造の息子・中条耕一(目黒蓮)たちロイヤル陣営の強力なライバルとして、かつての父親たちのような激闘を繰り広げていくのは必至と感じさせる展開を見せた。

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 父親への反骨心を抱える若き馬主を演じる中川が感じた、二世馬主ならではの複雑な胸中と、未来を見据えたビジョンとは――。

■実際のレースで感じた“圧倒的な熱量”が演じる助けに

――中川さんはかつてJRAのイメージキャラクターとして、GIなどで表彰式プレゼンターなども務められていましたが、今作で若くして馬主となった展之を演じるにあたり、その経験がどのようなところで役立っていると感じていらっしゃいますか?

中川:今回このお話をいただいた時は、馬主というのは自分でも未知の世界で、知らないことがほとんどでした。ですが、過去にそういったお仕事をさせていただいていたので、競馬の世界には多少ですが馴染みがあり、そこまで大きなプレッシャーは感じずに済みました。

当時は競馬場にも何度も足を運ばせていただきましたが、特に大きなレース当日に感じた競馬場から放たれている圧倒的な熱量、独特の雰囲気というのは、やはり体感した人にしか分からないところもあると思うので、その経験はすごく助けになっています。

――展之は明るくてコミュ力も高めで、普段は物静かで滅多に感情を表に出さない父・善弘とは真逆の人物という印象ですが、ご自身はどのような人物だと捉えて、演じていらっしゃいますか?

中川:展之を演じるにあたり、まずは父親と同じ馬主の世界に飛び込むということが、何を意味しているのかを考えました。やっぱりそこには厳格だった父親に一人の男として認められたい、そして超えていきたい、そういうところから来ているのかなと。

だからこそ、第8話でも描かれましたが、“父親とは違うやり方で俺はやるんだ”という反骨心のような思いも強く持っていて。展之の中には常に父親の存在が大きな壁として立ちはだかっていると言いますか、それが彼の大きなエネルギー源にもなっているのかなと思っています。

■「ピリつくシーンの時は…」 目黒蓮との適度な“距離感”も

――父親と同じ馬主という道を歩むという点では耕一も同じ境遇で、二人は出会いからすぐに意気投合しつつも、やがてはライバルとして火花を散らす関係へと変化していきますが、中川さんは展之と耕一の関係性をどのように解釈されているのでしょうか?

中川:はたから見ると、耕造さんと父・善弘の代から受け継がれるライバル関係的なところはありますが、僕の捉え方としては決して敵対視しているわけではなくて。同じ世代の馬主としてだけではなく、二世として背負わされる苦悩も分かち合える存在として、展之は耕一くんに対してものすごくシンパシーを感じるところもあるんだろうなと考えています。

いがみ合ったり蹴落とし合ったりとか、そういうことではなくて、二世同士の馬主としての対立関係が盛り上がれば盛り上がるほど、競馬界も盛り上がっていく、というのが展之の描いているビジョンだと思うんです。ですから展之にとってはお互いを高め合う存在としてのリスペクトもありますし、当然ライバルとしての意識もありますが、決して嫌いな存在ではないんです。

――現場では耕一を演じる目黒さんとのシーンも多いかと思いますが、お互いの演技プランの擦り合わせなどもされているのでしょうか?

中川:劇中では時間の経過スピードが年単位で早いので、そういう時間の経過についてお互いが考えていることだったり、例えば耕一くんから見て展之はどう見えているのか、といったようなことを撮影の合間に話したりしています。

ですが、もちろん展之と耕一の緊張感のあるピリつくシーンもあるので、そういう時はお互い適度な距離感を置くようにしています。そこはたぶん目黒さんも大事にされているんだろうなと、見ていて思いました。お芝居する状況によっては、あまりワイワイする感じにならない時もありますから(笑)。

■中川が語る「競馬」の魅力 裏側を知れば知るほど“感情移入”

――先ほどお話しいただいたJRAのイメージキャラクターをされていた経験や、今回の出演をも通じて、ご自身で感じられた競走馬や競馬の世界の魅力について感じられたことがあれば教えてください。

中川:生まれて初めて競馬場に足を踏み入れたのもその時でしたが、あの瞬間のなんとも言えない空気感は忘れ難いものがあって、今でも鮮明に記憶として焼き付いています。重賞レースでの口取り式を間近で見させていただいたこともありましたが、さっきまで走っていた競走馬を目の前にして、そのたくましさと美しい体躯に、目を奪われました。

そして今回、この作品に参加させていただいて、よりその魅力を感じています。競馬の世界の裏側には、調教師の方をはじめ、多くのスタッフや牧場の方、そして馬主さんたちがいらっしゃることを改めて知りました。その方々それぞれの思いや積み重ねてきたものを知れば知るほど、感情移入せざるを得ないと言いますか。今回、自分もイチ視聴者として、その魅力に気づかせていただいた一人だなと思います。

■第9話はラストに向けて“全員がゲートイン”!

――第8話では、善弘から展之、そして佐木隆二郎(高杉真宙)から野崎翔平(市原匠悟)といった、若手の台頭と“世代交代”を感じさせる展開でしたが、これまでの物語の中で特に強く印象に残ったシーンをお聞かせください。

中川:あり過ぎて難しいです(笑)。うーん…一つ挙げるとしたら、第5話の栗須さんが翔平くんを乗馬クラブに送り届けるシーンですね。車内で翔平くんが『ジョッキーになってホープに乗るのが夢』と打ち明けるところは、翔平くんの決意というか、その先の未来を想像するとかなりグッときましたね。そこにさらに翔平くんと耕一くんの二人の母親(加奈子/松本若菜、美紀子/中嶋朋子)の姿がちょっとクロスフェードして、あれはニクイ演出でしたよね(笑)。

――第9話では、ロイヤル陣営に新たな危機が訪れますが、中川さんが思われる見どころを教えてください。

中川:展之に関しては、ついにソーパーフェクトが頭角を表し始めて、彼が思い描くビジョンが少しずつ形になっていく。でもそれはロイヤル陣営にとって、すごく脅威になっていくのかなとも思います。

全体としては、来たる決戦の時がもうすぐそこまで迫り、最終回に向けて役者が揃っていく感じで、全員がゲートインしていくまでの流れと言いますか、『間もなくだぜ!』的な展開が見どころになると思います。

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