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日曜劇場『リブート』脚本家・黒岩勉さんの“挑戦” 構想3年、裏社会を徹底リサーチして完成した「強めキャラ」が織りなす“善と悪”の世界【ドラマTopics】

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2026-02-28 11:00

妻殺しの罪を着せられた平凡なパティシエが、顔を変え、名前をも捨てて“別人”として生き直す――そんな大胆な設定で話題を集める日曜劇場『リブート』(TBS系)。この極限とも言える状況設定とスリル満点のストーリーを、構想から約3年かけて書き上げたのが、脚本家の黒岩勉さんだ。


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黒岩さんはこれまでにも、日曜劇場『グランメゾン東京』(2019年)、『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(2021年)、『ラストマン-全盲の捜査官-』(2023年)など、ヒット作を次々と世に送り出してきた。


繊細に描き出すキャラクターや、物語に引き込まれていくエンターテインメント性など、その“脚本術”で高い評価を得る中で、黒岩さんは、なぜ今「リブート=再起動」というテーマを描こうとしたのか。脚本家としての挑戦についても、話を聞いた。


構想3年、裏社会を徹底リサーチ

――約3年という長い期間の中で、『リブート』という作品はどのように出来上がっていったのでしょうか?


まず、“熱量の高い作品”にしたいなと思っていました。昔で言う“任侠映画”のような、熱量の高いお芝居が必要になるようなドラマがやりたいな、と。


そこで、今の時代に置き換えると、よりリアリティがあるのは「裏社会」を描くことだと思いました。現代の裏社会というものをきちんと描くために、そこから2年ほどかけて、いろいろなことを徹底的にリサーチしました。


――実際にリサーチをしていかがでしたか?


闇バイトやマネーロンダリング、トー横キッズ(新宿・歌舞伎町の新宿東宝ビル周辺にたむろする若者たち)の話が出てきて、そこからいろいろと肉付けされていきました。ある警察官が実は裏切って闇社会に加担していた、というような実話もありました。


すべて実在の事件をベースにしているので、現実と遜色のない内容になっていると思います。


“善と悪”の境界線は? リサーチで感じた怖さも

――リサーチをしていく中で、驚かれたことや印象に残ったことはありますか?


一番驚いたのは、裏社会が扱っているマネーロンダリングの市場規模の大きさでした。実際にあった話で、何百億という額が闇で動いていると知って、それが人の命がかかってくる金額なんだろうなという怖さもありました。


表向きは支援活動をしたり、普通の仕事をしていたりしながら犯罪に関わる人も多くて、その善と悪がどこまで明確に分かれているのか、とても曖昧だな、ということも感じました。


――今作でも、その表裏一体の“善と悪”が描かれているかと思います。


グレーな世界で生きている人たちが意外と今、すごく多いような気がして。見る人や立場によって、善と悪がすぐに変わってしまうというか、あっという間にひっくり返るような、反転するような感じが、世界情勢も含めて今の社会や時代性に合うんじゃないかなと思ったんです。


リブートで顔を変えるのも、人生が“ひっくり返る”ことなので、そういうことも感じとっていただけたらいいなと考えました。


“情報量”との戦い?! 脚本家としての挑戦

――今作で初めて挑戦されたことや、新たな視点が生まれたことなどはありますか?


今回のドラマは、すごく複雑で、何も全貌が見えないまま話が進んでいくんです。情報量がものすごく多い。ただ、そんな中でも早瀬陸(演:鈴木亮平/リブート前:松山ケンイチ)が家族のもとに戻れるのか、妻を殺した犯人を見つけられるのか、“最後どうなるんだろう…”、“早瀬陸、頑張れ!”という思いになれるような部分だけは、分かりやすく描こうと思いました。


いろんな登場人物全員の複雑なバックボーンもあります。あまりにも情報量が多いと、視聴者が離れてしまう可能性もあると思いましたが、一人の主人公の強い想いだけをずっと追っていければ、難しくても付いてきていただけるんじゃないか、というのは、チャレンジだったと思います。主人公を鈴木亮平さんが演じてくださるということも大きかったですね。


あとは、“初めてのこと”としては、緑山スタジオの、監督たちがいるモニターの近くで最終回の原稿を書いていた時に、初めて役者の方に書いているところを見られました。「すごい速度で打ちますね」「ピアノ弾いているみたいですね」と言われて、「締め切りが危ないからめちゃくちゃ急いでいるだけなんです」とお話したりして。役者さんも「なかなか見ないです」とおっしゃっていましたし、見られてしまったなと思いました(笑)。


――構想から3年ほどかかったことについては、いかがですか?


一つの作品にそれぐらいかけることはあります。ただ、例えば1日10時間、365日、3年間それだけを考え続けるわけではなくて、並行して他のアウトプットをしながらの方が、意外と新しいものを思いついたり、作りやすかったりするというのが、僕の持論です。


役者の力でも際立つ強めの“キャラ付け”

――今回、個性の強いキャラクターが多いですが、注目してほしいキャラクターはいますか?


霧矢直斗(演:藤澤涼架)や、幸後一香(演:戸田恵梨香)の妹の綾香(演:与田祐希)も僕は好きで、みんな終盤、すごく良いんです。


最初にもお話したように、熱量の高いドラマにしたかったので、キャラが強い方がいいなと思いました。これが会社や学校が舞台となったらまた違う。裏社会や闇のある世界にいるから、今回のようにすごく熱量のあるキャラクターでも許される感じがあって。それでキャラ付けを強めにしました。ちょっとアニメーションに近いキャラクター設定かなとも思います。


――実際にそのキャラクターたちを演者の方々が演じられていて、いかがですか?


やっぱり役者さんたちが全員、上手ですよね。自分なりに噛み砕いて、自分なりの個性を出して、血の通った人間にしていくから、さらにキャラが立っているんですよね。


視聴者の方にも、ストーリーもそうですが、「このキャラクターが、私は好きです」と思っていただけたら、すごくうれしいです。


物語も終盤に向けてさらにスピード感を増していく本作。黒岩さんが構想段階からこだわった「熱量」が、登場人物たちの思惑や内に秘めた思いなども通して、ますます“熱い”展開を生み出していきそうだ。


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