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日本映画・アニメ・IPが“カンヌの主役”に 世界最大級映画マーケットが日本を大特集

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2026-05-11 07:00
日本映画・アニメ・IPが“カンヌの主役”に 世界最大級映画マーケットが日本を大特集
カンヌ国際映画祭併設「マルシェ・デュ・フィルム」日本特集のキービジュアル(C)LOIC THEBAUD(MARCHE DU FILM)
 日本が“カンヌの主役”に――。フランスで現地時間12日から20日にかけて開催される「第79回カンヌ国際映画祭」で、世界最大級の映画マーケット「マルシェ・デュ・フィルム」が、日本を「フォーカス・カントリー(Country of Honour)」に選出。日本映画・アニメ・IP産業を大規模特集する。

【画像】「マルシェ・デュ・フィルム」会場のイメージ写真

 今回の“日本特集”は、世界的な日本IPブームと、国際共同製作における存在感の高まりを背景に企画されたもの。経済産業省(METI)やJETROの支援を受け、パネルディスカッション、作品紹介、ネットワーキングイベントなど多彩なプログラムが予定されていて、映画、アニメーション、コンテンツ産業の創造性と多様性を世界に向けてアピールする。昨年と比べ、日本からの参加者数は約40%増加しており、日本コンテンツへの世界的な注目度の高まりを象徴する形となった。

 今回の目玉企画の一つが、「Japan IP Market」。東京国際映画祭のコンテンツマーケット「TIFFCOM」と共同開催される3日間限定の特別企画で、映画、漫画、グラフィックノベルなど、日本発IPの国際展開を目的としたピッチイベント商談会が行われる。会場は「Art Explora」カタマラン船上。参加企業にはKADOKAWA、東映、松竹、日本アニメーションなどが名を連ねる。

 また、「Japan Screening Day」では、カンヌ国際映画祭の歴史を彩った日本映画4作品を上映。今村昌平監督『黒い雨』『うなぎ』、市川崑監督『おとうと』、小林正樹監督『怪談』といった名作が並ぶ。

 さらに、フランス国立映画センター(CNC)との共同企画として、日仏共同製作ミーティングも実施。日本人プロデューサー11人がフランス側と1対1のミーティングを行い、新たな国際共同製作の可能性を探る。

 アニメ分野でも日本が大きくフィーチャーされ、「Cannes Animation」では日本アニメの世界的影響力をテーマにしたパネルを開催。平尾隆之監督『WASTED CHEF』、川村真司&小川育監督『HIDARI』も紹介される。

 そのほか、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』『悪は存在しない』で知られる音楽家・石橋英子、『オーディション』『殺し屋1』の三池崇史監督らも特別プログラムに参加予定だ。

 カンヌ映画祭本体でも日本作品の存在感は際立っている。濱口監督の新作『急に具合が悪くなる』、是枝裕和監督『箱の中の羊』、深田晃司監督『ナギダイアリー』がコンペティション部門に選出。黒沢清監督『黒牢城』はカンヌ・プレミア部門で上映される。「ある視点」部門には、岨手由貴子監督の『すべて真夜中の恋人たち』や、ギリシャ、フランス、ドイツ、スペイン、ルーマニア、日本による国際共同製作映画『タイタニック・オーシャン』(コンスタンティナ・コヅァマーニ監督)が出品される。

 また、カンヌ・クラシックスでは、黒澤明監督のデビュー作『姿三四郎』(1941年)のデジタル修復版も特別上映される。

 さらに、カンヌ国際映画祭の公式野外上映イベントとして知られ、クロワゼット海岸を巨大なオープンエアシアターに変える恒例イベント「シネマ・ドゥ・ラ・プラージュ(海辺の映画館)」で、高倉健主演、佐藤純彌監督の名作パニック映画『新幹線大爆破』(1975年)の上映も決定している。

 公式発表では、日本映画について「100年以上にわたり世界映画界を牽引してきた創造的国家」と紹介。小津安二郎、溝口健二、黒澤明といった巨匠たちの系譜が、是枝裕和、黒沢清、河瀬直美ら現代作家へと受け継がれていると説明。

 日本映画産業の規模についても、2025年の1年間に695本の映画が公開され、年間観客動員数は1億8900万人、年間興行収入は2740億円(約18億ドル)を記録。世界興行ランキングでも5位に位置する世界有数の巨大市場として紹介している。

 公式は「日本の存在感は忘れられないものになるだろう」とコメント。カンヌを舞台に、日本映画と日本IPの世界戦略が本格的に加速しそうだ。

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