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【女子ソフトテニス】元日本代表・世界の高橋乃綾「観客を沸かせたい!」ラストゲームで有終の美

スポーツ
2025-02-25 06:00

■ソフトテニス 森永製菓presents JAPANGP2025(24日、愛知県・ドルフィンズアリーナ)


ソフトテニスの賞金大会・JAPANGP2025が24日、愛知県のドルフィンズアリーナで開催された。


日本発祥のソフトテニスは競技人口50万人をこえるスポーツだが「JAPANGP2025」は、もっと多くの人に競技の面白さを知って欲しいと、“エンターテインメント性の向上”をキーワードに立ち上げられた大会である。中学、高校、大学から社会人までそれぞれトップレベルの女子8ペアが主催者によって選抜され、トーナメント方式で優勝を争う。


今回で4度目となるこの大会は、DJによるトークイベント、音楽や照明演出が施され、会場となった名古屋のドルフィンズアリーナでは、2500人をこえる観客が選手らと一体となって楽しい時間を過ごした。さらに、ソフトテニスで日本を代表する女子選手たちが繰り広げる華麗なテクニックに、観客からは大きな声援が送られた。


トーナメントは準決勝第1試合で、前田梨緒(19)・中谷さくら(18)ペア(明治大学)と、塚本七海(17)・前川愛生(17)ペア(広島翔洋高等学校)が対戦。大勢の観客の前で、大きな声援を受けながらの試合は、激しいポイントの取り合いで手に汗握る攻防が続いた。何度も長いラリーが続き、その度に大歓声が沸き起こる。一時は2ゲームをリードされた高校生ペアだったが、逆転で勝利をつかんだ。


準決勝第2試合は、1回戦で長谷川憂華(23)・辻倉奈津(21)ペア(ワタキューセイモア)を破って勝ち上がった高橋乃綾(28)・岩倉彩佳(22)ペア(どんぐり北広島)が登場。今年3月で現役引退を決めている高橋にとっては、この大会が個人戦最後の試合となる。前回優勝者でもある高橋・岩倉ペアは、國學院大學ペアの挑戦を5-1で退け、決勝へと駒を進めた。


決勝は、初出場で勢いに乗る塚本・前川の高校生ペアと、前回大会優勝、高橋・岩倉ペアの対戦となった。日本代表として世界で結果を残してきた高橋の最後の試合とあって、客席から大きな声援が飛ぶ中、場内イベントで高橋の両親にインタビューが行われた。「かっこいいプレーをしろよ」と父親のエールを受けて高橋はコートに立った。


まずは塚本・前川の高校生ペアが、試合巧者の高橋・岩倉ペアに襲いかかった。第1ゲームを奪い波に乗ると、4-2と相手を追い詰める。しかし、高橋・岩倉ペアも粘りのプレーでポイントを重ね、ゲームを奪い返す。ゲームカウントは4-4となり、勝負の行方はファイナルゲームへ持ち込まれた。


最初にチャンピオンポイントを掴んだのは塚本・前川の高校生ペアだったが、高橋・岩倉ペアはここをしのぐと、両者ポイントの取り合いとなる。そして、ポイント5対5から壮絶なラリーの末、高橋・岩倉ペアが逆にマッチポイントをつかむと、最後は高橋のスマッシュが決まり、高橋・岩倉ペアが優勝を果たした。両手を築き上げた高橋の目から涙が溢れた。


試合後、高橋は「最後は自分で決めたいと思っていたので決められて良かった。諦めずに逆転できて良かった。同じ日程で他の大会もあったのですけど、この大会を最後にしようと決めました。去年も出場していて、普段の試合と違って自分自身もすごく楽しかったし、運営の大変さもわかっていたので、自分が出て観客を沸かせたい気持ちもあった。小さい子どもたちにこういう選手になりたいって思って欲しかった」と言葉を残した。


小学1年生から競技を始め、日本を牽引してきた高橋の現役最後となる個人戦のプレーは、ソフトテニスをもっとメジャーにしたいという熱い思いが込められた大会のファイナルで、優勝という最高の形で幕を閉じた。


JAPANGPでは、出場した選手たちも試合間に行われる場内イベントに積極的に参加。プレゼント抽選会のプレゼンターや、観客の応援コメントを撮るインタビュアーとなって、プレー以外でも会場を沸かせていた。プレーヤーの世代交代も進む中で、マイナー競技から「見られるスポーツ」への脱却を図ったこのエンターテインメントイベントは、ソフトテニスの新時代を築けるのか。選手、ファンそれぞれが笑顔でアリーナを後にした。


*写真は左から岩倉彩佳選手、高橋乃綾選手


■女子ダブルス出場選手
塚本七海(17)・前川愛生(17)ペア(広島翔洋高等学校)
赤川友里奈(23)・杉本希(19)ペア(ヨネックス)
林田リコ(25)・久保晴華(25)ペア(韓国・淳昌郡庁/ナガセケンコー)
庄司琴里(22)・髙嶺心萌(21)ペア(國學院大學)
前田梨緒(19)・中谷さくら(18)ペア(明治大学)
大武姫菜(14)・大武夢菜(14)ペア(西袋中学校)
高橋乃綾(28)・岩倉彩佳(22)ペア(どんぐり北広島)
長谷川憂華(23)・辻倉奈津(21)ペア(ワタキューセイモア)


■決勝(9ゲームマッチ)
優勝 高橋・岩倉 5-4 前川・塚本    


■準決勝第1試合(9ゲームマッチ)
前川・塚本 5-3 前田・中谷    


■準決勝第2試合(9ゲームマッチ)
高橋・岩倉 5-1    庄司・髙嶺


■1回戦(7ゲームマッチ)
第1試合
前川・塚本    4-1    赤川・杉本


第2試合
庄司・髙嶺    4-0    林田・久保


第3試合
前田・中谷    4-0    大武・大武


第4試合
高橋・岩倉    4-2    長谷川・辻倉
 


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