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1979年に鹿児島県大崎町で起きた「大崎事件」で、元受刑者の女性の再審=裁判のやり直しを求めた訴えについて、最高裁は女性側の特別抗告を退ける決定をし、再審を認めませんでした。
この事件は1979年、鹿児島県大崎町で男性の遺体が見つかったもので、義理の姉の原口アヤ子さん(97)が殺人の罪などで10年間、服役しました。
原口さんは一貫して無実を訴えていて、原口さんの娘が再審=裁判のやり直しを求める訴えを起こしています。
過去3回の訴えは認められず、2020年に起こした4回目の訴えで弁護側は、死亡した男性の司法解剖時の写真をもとに死因を調べ直した救急医の鑑定書などを新たな証拠として提出したものの、鹿児島地裁と福岡高裁宮崎支部は「無罪を示す証拠ではない」として再審開始を認めませんでした。
原口さん側が特別抗告していましたが、最高裁は今月25日付で、これを退ける決定を出し、再審開始を認めませんでした。
最高裁は決定書で、弁護側から提出された新証拠について「女性の有罪認定に合理的な疑いを生ずる余地はない」などとしました。
最高裁はまた、原口さんの元夫の再審開始も認めませんでした。
最高裁の決定を受けて、原口さんの弁護団はきょう午後、都内で記者会見を開きました。
弁護団の佐藤博史弁護士は、最高裁の決定で反対意見として宇賀克也判事が「再審を認めるべきだ」とする意見を出したことについて、「希望に思う。諦めるわけにはいかない」と話しました。
また、鴨志田祐美弁護士も「アヤ子さんに顔向けができない。戦い続けます」と涙ながら話し、再審を求める訴えを今後も起こす考えを示しました。
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