戦後80年プロジェクト「つなぐ、つながる」です。80年前、「沖縄戦の縮図」といわれる凄惨な戦いがあった伊江島。7歳のときに父親と2人の姉を失った男性は、戦後、自らの体験を島の小学生に語ってきました。
内間亀吉さん
「内間亀三、内間ヨシ、内間ノリ、内間茂。捕虜になって、収容所まではみんな行って、収容所の中で死んでいる」
内間亀吉さん、87歳。80年前の沖縄戦で、父親と2人の姉たちを失いました。
沖縄本島からフェリーで30分ほどの伊江島。1945年4月16日、アメリカ軍が上陸すると、住民も戦場に駆り出され、いわゆる「集団自決」や住民虐殺が発生。「沖縄戦の縮図」と呼ばれる凄惨な戦いが繰り広げられました。
内間亀吉さん
「ここが私たち一族が避難した場所ですね」
当時7歳だった内間さんは、家族と親戚25人で墓に身を隠し、5日間を過ごしました。
内間亀吉さん
「この上から(米軍の)呼びかけがあったんですよ。『でてこい、でてこい、たまはない。くだものあげる。でてこい』。1個の物体が墓の入り口から投げ込まれて、ボンッという音とともに白い煙が出て、墓の中に充満して、のどが絞めつけられる、目は開けられない、息はできない。毒ガスですよ」
ガスを吸った父親と2人の姉、9人の親戚が収容所で命を落としました。
内間亀吉さん
「死というものの怖さは、あまり記憶にないですね。自分たちも死ぬ。遅かれ早かれ死ぬんだ。忘れようとしても忘れられない記憶ですね」
内間さんは自身の体験を、地元の小学生に伝えてきました。
内間亀吉さん
「(子どもたちは)ウクライナの状況はテレビでよく見ますから。ああいうふうになるよ。そこにいるのは住民でしょ?あなたたち子どもでしょ?だから戦争は絶対にやっちゃいかんよ」
7歳のときに刻まれた戦争の記憶。故郷の島が、その歴史を繰り返さないことを願っています。
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