E START

E START トップページ > 国内 > ニュース > 大阪万博 水上ショー中止 「レジオネラ属菌」検出相次ぐ…「最速でお知らせする場は作れた」把握後すぐには公表せず 菌の特徴は?自宅でも感染リスク【news23】

大阪万博 水上ショー中止 「レジオネラ属菌」検出相次ぐ…「最速でお知らせする場は作れた」把握後すぐには公表せず 菌の特徴は?自宅でも感染リスク【news23】

国内
2025-06-06 11:30

各地で30℃以上の真夏日が続出し、一気に夏がやってきましたが、こうしたなか注意が必要なのは「レジオネラ属菌」です。大阪・関西万博では2か所で指針値の20倍の「レジオネラ属菌」が検出され、ショーが中止となるなど影響が広がっています。


【写真で見る】場所を確認 万博の2か所で「レジオネラ属菌」が検出


指針値20倍の「レジオネラ属菌」検出 万博水上ショー中止

開幕から54日目を迎えた大阪・関西万博で…


記者
「午前11時になりました。いつもならこちらで噴水ショーが開催されるのですが、今日(6月5日)は何も始まらず、中止となっています」

来場者
「唯一取れた枠だったので悲しい」

大人気の水上ショーが突然中止になりました。


博覧会協会 髙科淳 副事務総長
「5月29日に大阪市保健所から、ウォータープラザにおいて、レジオネラ属菌が存在することを口頭で知らされた」

万博協会は6月5日午前、水上ショーの会場から指針値の20倍の「レジオネラ属菌」が検出されたため、6日昼までの水上ショーを中止すると明らかにしました。


レジオネラ属菌が検出されたのは、海と隣接する形で作られた「ウォータープラザ」。
海水を使い、昼と夜に水上ショーを行っていました。


水がかかるのか、前列ではカッパを着て鑑賞する人もいます。

Q.水上ショーはどうだった?

来場者
「すごいびっくりしてたな。水バーンって」


「公表を遅らせた意図はない」5月末時点ですでに検出あり

レジオネラ属菌が見つかったと保健所から報告があったのは、5月29日のこと。

30日、万博協会が自主検査をしたところ、指針値を超えるレジオネラ属菌が検出されたといいます。しかし、結果は公表されず、ショーも中止されませんでした

協会がショーの中止を決めたのは6月4日になってからです。


博覧会協会 髙科淳 副事務総長
「(保健所から)中止を含め指導はなく、精緻な検査結果は後日判明するので、それを待つようにということだった」


さらに午後になって、別の場所でも、指針値の20倍の「レジオネラ属菌」が検出されたことがわかりました。

見つかったのは、会場中央の「静けさの森」。水遊びができるエリアです。

レジオネラ属菌は、5月28日の夜に検出されましたが、このときも協会は公表せず、30日の朝に利用を停止しました。

「公表を遅らせた意図はない」としている万博協会。


博覧会協会 西﨑一正 広報部長
「それぞれ最速で皆様にお知らせする場は作れたのかなと思っている」

Q.朝の時点ですでに静けさの(公表ができたのでは?)

博覧会協会 西﨑一正 広報部長
「そういうことではなかった」

万博協会によると、これまでにレジオネラ属菌による健康被害を訴えた人は報告されていないということです。


自宅でも感染リスク 肺炎“重症化”も

「レジオネラ属菌」とはどういうものなのか。

感染症の専門家は…


国際医療福祉大学 松本哲哉 代表教授
「水や土の中によく検出されるもので、レジオネラに感染すると、最初は熱やだるさ、頭痛が出る後半になってくると咳・痰が出て、そして呼吸困難。本当の肺炎としての症状が強くなってくる」


では、どのように感染するのか。

国際医療福祉大学 松本哲哉 代表教授
「例えば、温泉の中でビシャビシャ水が飛び交うような状態。今回のような万博の中の噴水。こういったところで小さなエアロゾルが噴霧されるような状況で、その中に含まれているレジオネラが吸い込まれた後、肺に入って増殖していって、肺炎を起こすというのが一般的な感染経路」

5月、鳥取県米子市の温浴施設では、国の基準値の620倍のレジオネラ属菌が検出されました。

淀江ゆめ温泉 指定管理者
「菌の発生原因は特定には至っていませんが、追い炊き用の共通配管が大きな要因と考えております」

他にも、「夏場の公園の噴水」や「家の中」でも注意が必要です。


国際医療福祉大学 松本哲哉 代表教授
「普通のご家庭でリスクがあるとすれば、加湿器やシャワーヘッドにいるようなレジオネラ菌が原因で、肺炎を起こすことはあり得る」

厚労省によると、レジオネラ属菌に感染してから症状が出るまでの期間は2~10日

松本医師は、レジオネラ属菌による肺炎は症状が悪化しやすいため、早めの受診が大事だと話します。

国際医療福祉大学 松本哲哉 代表教授
重症化しやすい方は高齢の方が多い持病があって免疫不全の人とか。『もしかしたら』と思ったら、早めに医療機関を受診して、肺炎が起こっているかどうかの診断をしっかりやることが大事」


エアコン「1℃下げる」OR「風量を強にする」どっちが節電?誤解の多いエアコン節約術【ひるおび】
スマホのバッテリーを長持ちさせるコツは?意外と知らない“スマホ充電の落とし穴”を専門家が解説【ひるおび】
「パクされて自撮りを…」少年が初めて明かした「子どもキャンプの性被害」 審議進む日本版DBS “性暴力は許さない”姿勢や対策“見える化”し共有を【news23】


情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

ページの先頭へ