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視聴者の声~「平謝り」の誤用へのご指摘~【調査情報デジタル】

国内
2025-06-21 08:00

テレビ局には番組を観た視聴者から様々な声が寄せられる。TBSテレビの「視聴者センター」は、こうした声を集約し番組制作の現場にフィードバックさせるのが仕事だ。担当者が寄せられた“声”の一端を紹介する。


今年もまた、暑い夏がやってきました。情報番組では、熱中症対策や最高気温の話題が多くを占める時期です。そんな毎日ですが、視聴者センターには、季節を問わず、毎日たくさんのご意見、ご要望、ご指摘が届きます。


TBSでは、放送の間違いを防ごうと、あらゆる部署で日々努力しておりますが、残念ながらご指摘をいただくこともあります。先日も、あるひき逃げ事故に関する報道で、言葉の使い方が間違っているとの指摘をいただきました。


「『平謝り』と伝えていたが、間違った使い方です。調べてください」


「『平謝り』の意味が違っています」


数件のご指摘をいただき確認したところ、原稿は、「・・・深刻な状況にもかかわらず、平謝りするような様子です」となっていました。


「平謝り」の正しい意味は「ひたすらに謝ること」です。「深刻な状況に、平謝りの様子」ならば理解できるのですが・・・。そして映像を見ても、「ひたすら謝っている」ような人物は映っていません。


なぜ間違ってしまったのか?


インターネットで「平謝り」を検索してみました。すると、意外にも「ひたすら謝る」という正しい意味とは逆の、「きちんと謝らない、適当に軽く謝る」といった意味で誤って「平謝り」を使ってしまうケースが少なくない、という話が複数見つかりました。


社内には、このような間違いが意外とあるようだということと、正しい意味を改めて確認してほしい、と伝えましたが、「そんなことがあるのか」と、50代の同僚たちと顔を見合わせ、軽い衝撃を共有しました。


残念ながら時々ご指摘をいただく言葉で、「他人事」があります。先日は情報番組のコメンテーターが「どこかタニンゴトのような・・・」と発言してしまいました。


「漢字では“他人事”と書きますが、正しくは“ヒトゴト”です。間違ったままにするのは良くないので本人に教えてあげてください」(70代男性)


ご指摘のとおり、正しい読みは“ヒトゴト”です。ですが、うっかり漢字を思い浮かべて、“タニンゴト”と口にしてしまうこと、ありそうです。こちらも改めて、気をつけたいと思いました。


こうした言葉の間違いには厳しいご指摘も届きますが、先日はこんな温かいご意見をいただきました。


「番組を見ていて気持ちの良いことがありました。アナウンサーが『食べれる』と発言したのを、その後に『食べられる』と言い直していました。“ら抜き言葉”』が多い中で、気づいて訂正する姿勢に好感が持てました」(50代男性)


間違ってもそれを訂正しようとする姿勢を認めていただけることは、現場にとって励みになると思います。とても丁寧に放送を見ていただいているのだなと、大変ありがたく感じました。


厳しいご指摘も、温かい励ましも、番組をより良くするための大切な声です。意見を送ってよかった、と思っていただけるよう、視聴者センターは毎日いただいたご意見に耳を傾け、目を通し、全社に共有しております。


〈執筆者略歴〉
浜崎 由佳(はまざき・ゆか)
1995年TBS 入社。
ラジオ局、報道局、事業局などを経て、編成考査局。現在カスタマーサクセス室長。


【調査情報デジタル】
1958年創刊のTBSの情報誌「調査情報」を引き継いだデジタル版のWebマガジン(TBSメディア総研発行)。テレビ、メディア等に関する多彩な論考と情報を掲載。原則、毎週土曜日午前中に2本程度の記事を公開・配信している。


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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