盗撮する目的で教室に侵入したとして所沢市の教諭が逮捕されるなど、各地で相次いで発覚している学校の教諭による不祥事。文部科学省が全国の教育委員会に通知を出す事態となっています。
微笑みながら写真に写る男。おととい、所沢市の勤務先の小学校の教室に盗撮する目的で侵入したとして逮捕された、公立小学校の教諭・斉藤維人容疑者(48)です。
プールの授業の前の昼休みに女子児童だけが教室で着替えることになっていました。警察によると、斉藤容疑者が侵入したのは、プールの授業が始まるおよそ30分前の清掃の時間帯とみられます。
犯行の手口は巧妙なものでした。
現場は高学年の教室で、担任の教諭が児童らが下校したあとに窓側の棚に置かれた筆箱を発見。筆箱は撮影できるように穴があけられていて、中にはスマホが入っていたということです。
担任が校長とともにスマホを確認していたところ、教室に斉藤容疑者が入ってきたため、持ち主について尋ねると、「それ僕のです」と自己申告。校長が通報したということです。
斉藤容疑者は、こう説明したといいます。
斉藤容疑者
「自分の授業の様子を撮影するために置いた」
斉藤容疑者は4年前から教務主任を務め、家庭科の授業を受け持っていたということですが、市の教育委員会によると、この教室では普段から斉藤容疑者が担当する授業は行われていなかったということです。
保護者
「(斉藤容疑者は)女子児童と男子児童と対応が違ったり、結構あからさまなところがあった」
「本当に腹立たしいし、複雑な心境というか」
斉藤容疑者は容疑を否認していますが、スマホからは盗撮したものとみられる動画が見つかっていて、警察は学校と自宅からパソコンを押収するなどして、詳しく調べています。
実は、児童や生徒が被害を受ける教諭による事件は先月から全国で相次いで発覚しています。
名古屋市では、私立小学校の教員・森山勇二容疑者(42)らが女子児童の盗撮画像をSNSで共有したとして逮捕されました。森山容疑者が管理していたグループチャットには、10人近い教員が参加していたとみられています。
阿部俊子 文部科学大臣
「極めて遺憾でございます。断じて許されるものではありません」
こうした事態を受け、文科省はおととい、全国の教育委員会に「教師による性暴力防止」のための通知を出しました。「教師と児童生徒が第三者の目が行き届きにくい環境をできる限り減らす」ことや「教師個人のスマホなどで児童生徒を撮影しない」ことなどを求めています。
子どもを被害から守るためにはどうすればいいのか。文科省は厳正な対応を徹底するとしています。
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