新聞配達中の男性を死なせたクマが、4年前も人を死なせていたことが分かりました。また、同じ町内で1頭を駆除。町民にとって不安な日々が続いています。
【写真で見る】駆除されたクマは複数人でやっと持ち上げられるほどの大きさだった
4年前に人を死なせたクマとDNA一致 同じ町で死者2人に
北海道で新聞配達員の男性がクマに襲われ、死亡してから1週間。
このクマが4年前にも、同じ町で人を襲い、死亡させていたことがわかりました。
18日午前2時ごろに撮影された映像には、住宅街の道路をゆっくりと渡る大きなクマが写っています。
北海道・福島町では、連日、クマが市街地に出没していて、道内で初めて「ヒグマ警報」が発令されています。
町内では12日、新聞配達中だった男性がクマに襲われ死亡しました。
通報した人
「玄関のドアを開けたら、目の前にクマが人間の上に被さるような形の状態」
男性が襲われた現場を専門家が調査し、採取した体毛をDNA鑑定で調べたところ、4年前に、同じ福島町で77歳の女性を襲ったクマとDNAが一致したということです。
当時、女性は畑で作業をしていたとみられ、遺体は、性別がわからないほど損傷が激しく、引きちぎられたような跡があったといいます。
今回と4年前、2人を襲ったクマの存在に町民は…
町民
「そしたら、また人を襲うかもわからないね。まだいると思うよ」
福島町では、2023年9月に、クマが水産加工会社の工場に侵入し、20キロものスルメイカを食べるのが目撃された他、その年の11月には、登山に行った男子大学生がクマに襲われ、死亡しています。
また7月12日に男性が襲われた後も、現場近くのスーパーのごみ置き場が荒らされるなど、何度もクマが市街地に出没。
Q.ドアがゆがんでいるが
スーパーの店員
「多分体当たりして無理くりクマが突っ込んでいった感じ」
1頭駆除“殺人グマ”と別個体? ハンター「大きさが少し違う」
そして、18日午前2時ごろに住宅街の道路に現れたクマ。
住民からの目撃情報で捜索していたハンターが午前3時半ごろ、猟銃を2回発砲し、駆除しました。
町民
「町内の防災無線で、月崎(地区)付近にいるので出ないでくださいと。その後しばらくして銃声がして」
駆除されたクマは、複数人でやっと持ち上げられるほど大きく、体長は約2メートル、体重218キロ。8歳から9歳のオスでした。
このクマが4年前と今月、2人を死なせたクマと同じ個体なのか。
北海道・福島町 鳴海清春町長
「(ハンターは)外形をみているので、(襲った個体とは)大きさが少し違う」
専門家チームの調査では、男性が死亡した現場周辺では、少なくとも2頭のクマが活動しているといいます。
現在、駆除したクマのDNA鑑定を進めていますが、男性を襲った個体ではない可能性も出てきました。
被害を防ぐため、アルバイトの送迎を続けていたコンブ漁の男性は…
Q.送迎はまだ続けますか?
コンブ漁の男性
「(ヒグマ警報が)解除されるまでは安心だとまでは言えない」
町では、急ピッチで対策を進めていて、男性が襲われた地区から順に電気柵の設置が始まりました。
町は、引き続き24時間態勢で警戒を続けています。
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