まるで遊牧民のように1か所にとどまらず、世界を旅しながらリモートで働く「デジタルノマド」と呼ばれる人が増えています。自由で楽しそうにも見える“ノマド生活”をあなたはチャレンジしてみたいと思いますか?
世界を旅しながら“フルリモート”で生活!?
行き交うバイクに、どこか懐かしさを感じさせる、アジアの街並み。ベトナム中南部の高原都市「ダラット」を、のんびりと散策する、和泉正博さん家族。妻の早苗さんと、娘の愛奏(あいな)さん(6)の3人で2024年末からこの街で暮らし始めました。
湖畔のテラスに腰を下ろし、ゆったりとひと息。取り出したのは...仕事道具のパソコンです。
和泉正博さん
「これを見ながら、最近、翻訳チェックしていた」
個人で翻訳などの仕事をしているという、和泉さん。家族とともに世界を旅しながら、“フルリモート”で働いています。
和泉正博さん
「こんな感じで、カフェに座りながら仕事をしている。Zoomは無料だし、ネットさえつながれば、通信料もかからない」
ネットさえつながれば仕事はどこでもできる「デジタルノマド」
ネットさえあれば、仕事はどこでも可能。取引先とのやりとりも、リアルタイムで行えます。
――今、電話していた相手はどちらの方?
和泉正博さん
「ドバイにいます。コロナがあって『リモートで』という話になったので、これは別に日本にいなくてもできる仕事ですし、できるやり方だと」
この暮らしを始めて2年。これまでに訪れた国は、約10か国にのぼります。出勤の代わりに、家族で散歩。
和泉正博さん
「子どもを学校からピックアップして、迎えに行って、その後(観光地に)寄ったり。家族で楽しめるというところが一番のエネルギーになります」
ときには、現地の人とのふれあいも。そんな“旅する日常”がいまの暮らしです。
和泉正博さん
「いろんな国々のいろんな出生も違った、バックグラウンドも違った人たちと話をする上で、今まで想像もつかなかったようなアイディアが出てきて、すごく刺激になりますし、仕事の面でもすごくプラスになります」
世界を転々と旅しながらリモートで働く人たちは、「デジタルノマド」と呼ばれています。
“訪れた国は40か国以上”外国人ノマド…?
なかには、日本を拠点に働く“外国人ノマド”もいます。オーストラリア出身のロンさん(40)です。
マーケティングの仕事をしながら、日本でデジタルノマドとして暮らしています。
ロンさん
「日本は他の国よりもアクティビティが本当に多い。原宿・かわいい・アニメ、探検する場所がたくさんある」
シドニーで15年間務めた弁護士を辞め、30代でノマド生活に挑戦。これまで40か国以上を訪れた“ベテランノマド”です。
ロンさん
「もともと“ノマド”な性格で、世界を巡りたいんだ。この16か月は、バンコク・東京・ブエノスアイレス・リオジャネイロなどの大都市に滞在していました。対面での会議は、今の時代それほど必要ではありません」
そんな“流浪の日々”を支えているのが、同じデジタルノマドとのつながりです。この日、参加したのは、都内で開かれた交流イベントです。
ロンさん
「国を移動するたびにルーティンを変えなければならず、その国の文化に適応しなければならない。国を離れてしまうとすべてが変わってしまう。ちょっとしたヒントや気づきを共有していきたい」
国ごとに異なる、暮らしのルールや文化。こうした“情報交換”こそが、自由に働くノマドたちの支えになっているといいます。
イベントの主催(DN Tokyo)yusukeさん
「いろんな国をまたいで生活されているので、継続的な人間関係を築くのが難しいとおっしゃる方も多い。こういった場を通じて、皆さんが人との繋がりを感じられているのかなと」
そして、ロンさんはまた新たな旅立ちを迎えました。
ロンさん
「次はカザフスタンに行きます。暑さがとても苦手で、もうちょっと涼しいところに行きたくなりました」
次に向かうのは、まだ見ぬ土地。デジタルノマドとしての旅は、これからも続きます。
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