22日に告示される自民党総裁選をめぐり、出馬表明の日程をずらす動きが見えるなど、すでに各陣営の駆け引きが始まっています。
“少数与党”となるなか、去年の総裁選とは政策の打ち出し方にも違いがでているようです。
【写真を見る】未来の有権者から“質問攻め”される茂木敏充前幹事長
総裁選 出馬表明時期めぐり駆け引きも…各陣営の戦略・政策は?
先陣を切って出馬表明し、視察に飛び回る茂木敏充前幹事長(69)。17日は都内のこども園に。
「ここ行ったことあるー?」
自民党 茂木敏充 前幹事長
「あるよあるよ、カザフスタンもあるよ」
「ロシア行ったことあるー?」
自民党 茂木敏充 前幹事長
「ロシアあるよ、ウクライナもある」
未来の有権者にも“外交の茂木”をアピール。
「富山はー?」
自民党 茂木敏充 前幹事長
「富山行ったことあるよ、もちろん」
想定外の質問にも、持ち前の対応力を発揮していました。
自民党 小林鷹之 元経済安保担当大臣
「きょうもよろしくお願いします」
自民党 塩崎彰久 衆院議員
「党も政治も思い切って変えてほしいっていう中堅・若手の期待めちゃくちゃ大きいですから」
16日、出馬表明した小林元経済安全保障担当大臣(50)は、“王道”の挨拶回り。
林官房長官(64)は、支持する議員らと訴える政策などについて意見を交わしました。
一方、動向がベールに包まれているのが、高市早苗前経済安全保障担当大臣(64)です。
高市氏が“沈黙”貫くワケと小泉氏の「表明会見」最後のワケ
記者
「高市氏は議員宿舎で支持を求める電話かけや、19日にもおこなう方向で調整中の出馬会見に向けて政策の最終調整を行っているものとみられます」
これまで総裁選については沈黙を保ったまま。その理由について、陣営の幹部は…
高市氏陣営幹部
「最大のアピールポイントは政策。最後まで、本人が納得いくまで政策を練り上げてから出馬会見をしたいようだ」
来週22日の告示に向けて、▼18日は林氏、▼その後、高市氏、▼小泉農林水産大臣(44)と、会見が行われる見通しです。
その小泉氏は17日、上司の石破総理と面会。
小泉進次郎 農水大臣
「地方の経済、そして防災庁、そして農政、こういったものは私はしっかりと引き継いで、巻き戻らないようにこの方向性を進めたいと思います」
会見は最後になる見通しの小泉氏。なぜなのでしょうか。
小泉氏の陣営
「他の候補者の政策を研究してから、自分が何を言うか考えるだろう」
陣営の関係者が会見を遅らせている理由にあげるのが、去年の“トラウマ”です。
小泉氏は前回の総裁選で「選択的夫婦別姓導入」を掲げましたが、これに保守層が拒否反応を示したことが失速した要因の一つとみられています。
今回はどう対応していくのでしょうか。
小泉進次郎 農水大臣(16日)
「(Q.『選択的夫婦別姓』などスタンスは)大きなことを言うよりも、まず党内がしっかりとまとまること、私は今回は非常に重要なことだと思っています」
“持論”と“党内融和”のバランスに苦心する姿がうかがえます。
こうした動きに野党は…
立憲民主党 野田佳彦 代表
「もし、(政策の)方向性が一致するような人が出てくるならば、その人との政策協議っていうのはやっぱりやらなければいけない」
野党との連携のあり方にも影響を与えそうです。
自民党新総裁と野党の協力体制はどうなる?
井上貴博キャスター:
新しい総裁に変わった自民党と、野党はどう向き合うのか。よくニュースでは国民民主党や日本維新の会は出てきますが、立憲民主党は少し焦りもあるのかなと感じます。
TBS報道局 岩田夏弥 政治部長:
立憲民主党の野田代表は、石破総理と8月の予算委員会で議論したんですが、このとき物価高対策などをめぐって2人はかなり協力ムードだったんです。
ところが、石破総理が退陣を表明してしまい、17日、野田代表は「自民党の新総裁が誰になるかわかりませんが、新しい総裁の政策協議はやらなければいけない」という発言をしました。
やはり今の総裁選レースの中で「連立の拡大」という話題が出ている中、立憲民主党の存在感が少し薄れつつある中で、17日にこういった形で「第1党・第2党である我々がしっかり政策協議をして実現しなきゃいけないんだ」ということを言ったということです。
井上キャスター:
新総裁が誰になるかによって政策も変わってきますよね。
岩田夏弥 政治部長:
特に高市さんがどうするのかです。非常に保守的な政策で強いメッセージを出さないと、これまでの強い支持者の期待を裏切ることにもなりかねない。ただ一方で、あまり保守的なことを強く言えば、連立を組む公明党、それから将来的には連携しなければいけない様々な野党からもそっぽを向かれかねない。
高市さんはここ数日カメラの前にも出ず、本当に色々とじっくり考えているということなので、どういうメッセージを出すのか、どんな言葉で話すのかということを本当に熟慮しているのでしょうね。
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<プロフィール>
岩田夏弥
TBS報道局政治部長
小渕総理以来主に政治取材を担当
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