
不法滞在などの外国人を強制送還する際に、代理人の弁護士に対して原則2か月前に送還時期を知らせる「弁護士通知」について、出入国在留管理庁が2月1日から廃止することがわかりました。
強制送還は、オーバーステイや不法入国などの外国人を強制的に母国などに送還する行政処分で、2024年の1年間におよそ7700人が送還されています。
強制送還をめぐっては、出入国在留管理庁は2010年以降、日本弁護士連合会との合意に基づき、原則2か月前に、いつ送還するかを代理人の弁護士に通知する「弁護士通知」を行ってきました。
出入国在留管理庁によりますと、送還時期を代理人の弁護士に通知した際に、外国人が送還前に逃亡した事案が2019年以降、少なくとも7件あったことや、送還時期がSNSで拡散されて業務に支障が出た事案があり、この弁護士通知を2月1日から廃止することを決めたということです。
今後は、外国人本人のほか、希望する代理人弁護士に対して、退去強制令書を発布したときや難民申請が不認定になったときに、「1か月後以降に送還する可能性がある」と説明しますが、具体的な送還時期は明らかにしない方針です。
出入国在留管理庁は「裁判を受ける権利には適正な範囲で配慮する」としていますが、日弁連の渕上玲子会長はきょう(27日)談話を発表し、「訴訟提起などの準備を1か月以内に行うことは極めて困難」と指摘し、「裁判を受ける権利を侵害する」と懸念を示しました。
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